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ITパスポート 2015年 春期 62


問題文

二つの集合AとBについて、常に成立する関係を記述したものはどれか。ここで、は、XとYの両方に属する部分(積集合)、は、X又はYの少なくとも一方に属する部分(和集合)を表す。

選択肢

は、でない集合の部分集合である。
は、Aの部分集合である。
は、の部分集合である。(正解)
は、Aでない集合の部分集合である。

🔒 解説は解答すると表示されます

二つの集合の関係(集合の基本)【ITパスポート 解説】

正解の理由

選択肢のうち、常に成り立つのは の「は、の部分集合である。」です。
理由はシンプルです。の元(要素)であれば、はAにも属し、Bにも属します。すると「Aに属する」または「Bに属する」という条件も満たすため、は必ずの元になります。したがって、(積集合は和集合の部分集合である)が常に成り立ちます。
(ここで用語の補足:積集合 は「XとYの両方に属する部分」、和集合 は「XまたはYの少なくとも一方に属する部分」、部分集合 は「S のすべての要素が T にも含まれる」ことを指します。)

解法ステップ

  1. 「部分集合」を確認:証明は典型的に「任意の要素を取って、それがもう一方にも含まれることを示す」方法(要素論法)で行います。
  2. 任意に とする。
  3. ならば定義から かつ
  4. かつ 」は論理的に「 または 」を含む(かつはまたはを満たす)。
  5. よって 。任意の について成り立つので が証明できます。
この手順を覚えておくと、多くの集合問題を素早く処理できます。

選択肢別の誤答解説

  • ア: 「は、でない集合の部分集合である。」
    誤りです。和集合は一般に積集合より大きい(または等しい)ので、和集合が積集合の部分集合になるとは限りません。例えば A={1,2}, B={2,3} とすると で、和集合が積集合に含まれることはありません。
  • イ: 「は、Aの部分集合である。」
    誤りです。和集合は A と B の両方の要素を含むため、A に含まれない B の要素があれば和集合は A を超えます。上と同じ例(A={1,2}, B={2,3})で は A={1,2} の部分集合ではありません。成り立つのは、A が B を含む(B ⊆ A)のような特別な場合のみです。
  • エ: 「は、Aでない集合の部分集合である。」
    誤りです。「Aでない集合」という表現は通常 A の補集合(A に属さない全ての要素)を指すと解釈できますが、積集合は A に属する要素だけで構成されます。したがって積集合が A の外側にある(A に属さない)という主張は矛盾します。例:A={1,2}, B={2,3} なら は A に含まれます。よって「Aでない集合の部分集合」はあり得ません。

よくある誤解

  • 誤解1: 「和集合は常に積集合の部分集合だ」と思う
    → 実際は逆で、積集合は和集合の部分集合です。直感では「和(または)は大きく、積(かつ)は小さい」と覚えるとよいです。
  • 誤解2: 「部分集合=真に小さい(必ず小さい)」と考える
    → 部分集合 は「同じ集合である」場合も含みます(等しい場合も OK)。必要なら「真部分集合」は や「真に小さい」という言い方で区別します。

補足コラム

  • ベン図(Venn diagram:集合の関係を円で表す図)を描くと直感的に理解しやすいです。2つの円が重なる部分が積集合、両方の円全体(重なりも含む)が和集合です。重なり部分は両方に含まれるので、必ず両円のどちらか(または両方)に含まれることから、積集合は和集合の中にあります。
  • よく使う関係まとめ(常に成り立つ): この上下関係を覚えておくと選択肢の判断が速くなります。

FAQ

Q1: 「部分集合」と「要素」はどう違いますか?
A1: 「要素」は集合の中の一つ一つ(例:1やりんご)。「部分集合」は集合そのものが別の集合に含まれる関係(例:{1,2} は {1,2,3} の部分集合)。表記では「」(x は A の要素)と「」(S は T の部分集合)を使います。
Q2: 積集合が空集合になることはありますか?
A2: はい。A と B に共通する要素がなければ積集合 は空集合 になります。その場合も空集合はどの集合の部分集合でもあるため、今回の関係は成り立ちます。
Q3: 和集合と積集合が同じになることはありますか?
A3: はい。例えば A と B が等しい(A = B)ならば になります。和と積が同じになるのは、基本的には A と B が同じ集合のときです。

関連キーワード: 集合、積集合、和集合、部分集合、ベン図
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