ITパスポート 2015年 春期 問70
問題文
Webブラウザの利用方法①〜③のうち、セキュリティリスクが軽減する利用方法だけを全て挙げたものはどれか。
① IDとパスワードをWebブラウザに記憶させる。
② JavaScriptを無効にする。
③ 管理者権限でPCにログインし、Webブラウザを利用する。
選択肢
ア:①、②
イ:①、③
ウ:②(正解)
エ:②、③
🔒 解説は解答すると表示されます
Webブラウザの利用方法①〜③のうち、セキュリティリスクが軽減する利用方法だけを全て挙げたものはどれか。【ITパスポート 解説】
正解の理由
正しいのは ウ(②のみ)です。
理由は以下の通りです。
理由は以下の通りです。
-
② JavaScriptを無効にする:JavaScript(ウェブページ上で動くプログラム言語)は利便性を高めますが、悪意のあるスクリプト(例:不正なポップアップ、情報抜き取り、リダイレクト、脆弱性を突く攻撃)を実行させる手段にもなります。JavaScript を無効にすると、こうした実行型の攻撃の多くが抑えられるため、セキュリティリスクが軽減します。ただし、サイトの機能が動かなくなる場合があります(後述)。
-
① IDとパスワードをWebブラウザに記憶させる:ブラウザ内蔵のパスワード保存は便利ですが、端末が不正アクセスやマルウェアに遭うと保存情報を奪われる可能性があります。よってリスクを「軽減する」方法には当たりません(場合によっては別途対策で安全性を高められますが、問題文の条件では軽減になるとは言えません)。
-
③ 管理者権限でPCにログインし、Webブラウザを利用する:管理者権限(administrator privileges:システムの設定変更など広範な操作ができる権限)でブラウザを使うと、ブラウザが侵害された場合に攻撃者がシステム全体に及ぶ操作を実行しやすくなります。被害が拡大するのでリスクは増えます。
したがって、セキュリティリスクが軽減するのは ② のみで、選択肢として正しいのは ウ です。
解法ステップ
- 各番号(①〜③)が「リスクを減らすか」「増やすか」を考える。
- 増えるなら×、減るなら○、中立なら△。
- ①:保存→端末侵害時に漏れる可能性を想像 → ×。
- ②:スクリプト実行を止める→悪意のある実行を防げる → ○(ただし機能影響あり)。
- ③:管理者で実行→攻撃成功時の被害範囲が広がる → ×。
- ○だけを含む選択肢を選ぶ → ②のみの選択肢が正しい(ウ)。
短く言えば、「各項目が攻撃を受けたときに被害を小さくするか」を基準に判断します。
選択肢別の誤答解説
-
ア: ①、②
①がリスク増のため不正解。ブラウザ保存は便利でも安全とは限りません。 -
イ: ①、③
どちらもリスクを増やす行為です。よって明らかに間違いです。 -
ウ: ②
正解です。JavaScriptを無効にすると、ブラウザ上で動く悪意のあるスクリプトの実行を防げます(ただし動的機能は使えなくなる可能性があります)。 -
エ: ②、③
②は正しいですが、③は被害を大きくする行為なので不正解です。
よくある誤解
-
「ブラウザにパスワードを入れておけば安全」
- ブラウザ保存は便利ですが、端末にマルウェアが入ると盗まれるリスクがあります。専用のパスワードマネージャ(password manager:パスワードを安全に保存・管理する専用ソフト)やマスターキー、二段階認証の併用が望ましいです。
-
「管理者アカウントなら安全に使える」
- 管理者(administrator)で使うと、攻撃者にとって操作の幅が広がり被害が大きくなります。日常利用は最低限の権限(一般ユーザー)で行うのが安全です(最小権限の原則)。
-
「JavaScriptを無効にすれば万能に安全」
- 無効化でリスク低減は期待できますが、正当な機能(フォーム送信、メニュー表示、暗号化処理の一部など)も動かなくなります。サイトごとに制御するのが現実的です。
補足コラム
-
JavaScriptの扱い方:ブラウザ全体でオフにすると多くのサイトが正常表示されません。現実的には、拡張機能(例:NoScriptなど)やブラウザのサイトごとの許可機能で、信頼できるサイトだけ許可する運用が便利です。
-
パスワードの安全な管理:ブラウザ内蔵の保存より、評価の高い外部のパスワードマネージャを使うと安全性が高まります。さらに、二要素認証(2FA:Two-Factor Authentication、二段階認証)を設定すると、パスワードが漏れても不正ログインを防ぎやすくなります。
-
権限管理の実務例:会社のPCでは、普段は一般ユーザーアカウントを使い、ソフトのインストールや設定変更が必要な時だけ管理者権限で操作する仕組み(管理者権限の切り替えや申請制)を導入することが多いです。
FAQ
Q1: ブラウザにパスワードを保存してはいけないですか?
A1: 絶対にダメとは言えません。個人利用で端末が自分しか触らない場合は利便性が高い一方で、端末が盗まれたりマルウェアに感染すると危険です。重要度の高いアカウントは専用のパスワードマネージャ+2FAを推奨します。
A1: 絶対にダメとは言えません。個人利用で端末が自分しか触らない場合は利便性が高い一方で、端末が盗まれたりマルウェアに感染すると危険です。重要度の高いアカウントは専用のパスワードマネージャ+2FAを推奨します。
Q2: JavaScriptを完全に無効にして良いですか?
A2: セキュリティは上がりますが、多くのサイトが正常に動かなくなります。日常的には「サイトごとに許可する」運用がバランス良いです。
A2: セキュリティは上がりますが、多くのサイトが正常に動かなくなります。日常的には「サイトごとに許可する」運用がバランス良いです。
Q3: 自宅PCなら管理者で使っても問題ないですか?
A3: 自宅でも同じくリスクはあります。誤ってマルウェアを実行するとシステム全体に影響するため、日常は一般ユーザーで使うのが安全です。
A3: 自宅でも同じくリスクはあります。誤ってマルウェアを実行するとシステム全体に影響するため、日常は一般ユーザーで使うのが安全です。
Q4: それでも①や③をどうにかして安全に使う方法はありますか?
A4: ①は安全なパスワードマネージャ+強いマスターパスワード+2FA、③は必要なときだけ管理者権限を使う(昇格)などの運用でリスクを低減できます。ただし「完全に安全」にはなりません。
A4: ①は安全なパスワードマネージャ+強いマスターパスワード+2FA、③は必要なときだけ管理者権限を使う(昇格)などの運用でリスクを低減できます。ただし「完全に安全」にはなりません。
関連キーワード: Webブラウザ、JavaScript、パスワード管理、最小権限、XSS(Cross‑Site Scripting:クロスサイトスクリプティング)、ドライブバイダウンロード、ブラウザセキュリティ、サンドボックス、二段階認証(2FA)

\ せっかくなら /
ITパスポートを
クイズ形式で学習しませんか?
クイズ画面へ遷移する→
すぐに利用可能!

