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ITパスポート 2016年 秋期 58


問題文

GPUの説明として、適切なものはどれか。

選択肢

1秒間に何十億回の命令が実行できるかを示すCPUの処理能力を表す指標の一つ
CPUが演算処理の同期をとるための周期的信号
CPUと主記憶装置との間に設けられた、主記憶装置よりも読み書きが高速な記憶装置
三次元グラフィックスの画像処理などをCPUに代わって高速に実行する演算装置(正解)

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GPUの説明として、適切なものはどれか。 【ITパスポート 解説】

正解の理由

選択肢の中で適切なのは、三次元グラフィックスの画像処理などをCPUに代わって高速に実行する演算装置である です。GPU(Graphics Processing Unit:グラフィックスを処理する専用の演算装置)は、多数の演算ユニットを使って同時に大量の類似した計算をこなすのが得意です。これにより、3D画像のレンダリングやビデオ処理、近年では機械学習(AI)や科学計算の並列処理でも高速化が図れます。
(用語)
  • GPU(Graphics Processing Unit:画像処理装置)…グラフィックスや並列演算に特化した演算装置
  • CPU(Central Processing Unit:中央演算処理装置)…コンピュータ全体の処理を司る一般的な演算装置

解法ステップ

  1. 問題文のキーワードを探す:「三次元グラフィックス」「CPUに代わって」「高速に実行する」など。
  2. それぞれの選択肢の示す装置や概念を短く置き換える:
    • ア → 「CPUの処理能力の指標」
    • イ → 「CPUの同期用の周期信号(クロック)」
    • ウ → 「CPUと主記憶の間の高速記憶(キャッシュ)」
    • エ → 「グラフィックス処理を高速化する専用演算装置(GPU)」
  3. キーワードと対応させ、意味が一致するものを選ぶ。質問にある「三次元グラフィックスの画像処理」を直接担うのは であると判断する。

選択肢別の誤答解説

  • ア: 「1秒間に何十億回の命令が実行できるかを示すCPUの処理能力を表す指標の一つ」
    → これはGPUではなく、CPUの性能指標に関する説明です。代表的な指標にクロック周波数(GHz)や命令実行速度(IPS)、浮動小数点演算性能(FLOPS)があります。したがって誤りです。
  • イ: 「CPUが演算処理の同期をとるための周期的信号」
    → これはクロック(clock:周期信号)の説明です。CPUや他の回路がタイミングを合わせるための信号であり、GPUの説明ではありません。
  • ウ: 「CPUと主記憶装置との間に設けられた、主記憶装置よりも読み書きが高速な記憶装置」
    → これはキャッシュメモリ(cache memory:高速で小容量の記憶装置)の説明です。CPUの近くに置いてアクセスを速くするためのもので、GPUとは別物です。
  • エ: 「三次元グラフィックスの画像処理などをCPUに代わって高速に実行する演算装置」
    → 正しい。GPUはもともとグラフィックス処理を目的に設計されましたが、並列演算の特性から汎用計算(GPGPU:General-Purpose computing on GPUs)にも使われています。

よくある誤解

  1. 「GPUは単に画面表示だけを担当する」
    → 昔はグラフィックス専用の役割が中心でしたが、現在はディープラーニングや数値計算などグラフィックス以外の大量並列処理にも使われます(GPGPU)。
  2. 「クロック周波数(GHz)が高ければ何でも速い」
    → GHzは単純な速度指標の一つですが、処理内容や命令の種類、並列度(同時に処理できる量)により実際の性能は変わります。CPUとGPUでは設計目的が違うため単純比較できません。
  3. 「GPUがあればCPUは不要」
    → 役割が異なるため両方必要です。CPUは制御や分岐の多い処理が得意で、GPUは大量の同種演算を並列に実行するのが得意です。

補足コラム

  • GPUの種類:
    • ディスクリートGPU(独立したボード)…高性能で専用のメモリ(VRAM)を持つ。NVIDIAやAMDが有名。
    • 統合GPU(Integrated GPU)…CPUやマザーボードに統合され、低消費電力やコスト重視の機種で使われます(Intelなど)。
  • VRAM(Video RAM:映像用メモリ)…GPUが画像データを高速に読み書きするための専用メモリ。容量や帯域が性能に影響します。
  • 性能指標:GPUの性能は「FLOPS(floating-point operations per second:浮動小数点演算/秒)」で評価されることが多く、並列ユニットの数と動作周波数で決まります。
  • 並列方式の例:SIMD(Single Instruction, Multiple Data:単一命令で複数データを処理)やSIMT(Single Instruction, Multiple Threads)など、同種の処理を一度に多数実行する設計です。

FAQ

Q. GPUとグラフィックカードは同じですか?
A. 厳密にはGPUは演算チップの名称で、グラフィックカード(ビデオカード)はGPUやVRAM、冷却機構などを搭載した拡張カードです。日常会話ではほぼ同義で使われます。
Q. ノートPCにある「オンボードGPU」は何ですか?
A. これは統合GPUで、CPUに内蔵されるかマザーボードに組み込まれています。軽いグラフィックス処理には十分ですが、高負荷の3Dゲームや重い計算では性能が限定されます。
Q. GPUはプログラミングできますか?
A. はい。CUDA(NVIDIA)やOpenCLなどの技術を使って並列計算を記述できます。これによりAIや動画処理などの高速化が可能です。
Q. パソコンのどこでGPUの有無を確認できますか?
A. Windowsなら「デバイスマネージャー」「タスクマネージャー」の「GPU」欄、macOSなら「このMacについて」の「システムレポート」で確認できます。

関連キーワード: GPU、グラフィックス処理、並列処理、VRAM、キャッシュメモリ、クロック、FLOPS、GPGPU、ディスクリートGPU、統合GPU
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