ITパスポート 2016年 春期 問34
問題文
次の特徴をもつ組織形態として、適切なものはどれか。
・組織の構成員が、お互い対等な関係にあり、自律性を有している。
・企業、部門の壁を乗り越えて編成されることもある。
選択肢
ア:アウトソーシング
イ:タスクフォース
ウ:ネットワーク組織(正解)
エ:マトリックス組織
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組織の特徴(対等・自律・部門を越える)に当てはまる組織形態【ITパスポート 解説】
正解の理由
提示された特徴――「構成員が互いに対等で自律性を持つ」「企業や部門の壁を越えて編成される」――は、複数の組織や個人が緩やかな結びつきで協力する形を指します。これは英語で network organization(ネットワーク組織)と呼ばれます。したがって、正しい選択肢は ウ です。
ネットワーク組織は、組織内の上下関係や厳密な指揮命令よりも、目的やプロジェクトに応じて対等な関係で連携することを重視します。部門や企業の境界を越えて外部の企業や個人と連携する点も特徴です。
解法ステップ
- 問題文のキーワードを拾う
- 「対等」「自律性」「企業・部門の壁を乗り越えて」
- 各選択肢の意味を思い出す(短い定義で確認)
- ア: アウトソーシング(outsourcing:外部に業務を委託すること)
- イ: タスクフォース(task force:特定課題のために編成される臨時のチーム)
- ウ: ネットワーク組織(network organization:複数主体が柔軟に連携する組織形態)
- エ: マトリックス組織(matrix organization:機能別とプロジェクト別の二重の指揮系統を持つ組織)
- キーワードと定義を照らし合わせる
- 「対等・自律」かつ「部門を越える」→ ネットワーク組織と合致
- 他の選択肢は「臨時」「委託」「二重の指揮系統」など問題文とずれる
- 結論として ウ を選ぶ
選択肢別の誤答解説
-
ア: アウトソーシング(outsourcing)
- 意味:企業が自社の業務を外部の専門企業に委託すること。
- なぜ不正解か:外部に任せる「委託」の概念であり、構成員が互いに対等に自律して連携する組織形態とは異なります。会社間の「発注・受注」の関係が基本です。
-
イ: タスクフォース(task force)
- 意味:特定の課題解決や緊急対応のために一時的に編成される専門チーム。
- なぜ不正解か:対等性や部門横断性はある場合もありますが、通常は「臨時的」で期限付きです。問題文は自律性や部門を越える点を示しますが、タスクフォースは「一時的なプロジェクト」である点が決定的に違います。
-
ウ: ネットワーク組織(network organization)
- 意味:企業内外の複数の主体が目的に応じて柔軟につながり、対等な関係で協力する組織形態。自律性と越境性(部門や企業の壁を越える)が特徴。
- したがって問題文に最も合致します。
-
エ: マトリックス組織(matrix organization)
- 意味:機能別(例:経理、営業)とプロジェクト別(製品Aチーム)の二つの指揮系統を同時に持つ構造。
- なぜ不正解か:マトリックスでは社員が二つの上司を持つ「二重の指揮系統」があり、必ずしも「対等な自律」を意味しません。指揮命令や責任の関係が複雑になる点で、問題文のイメージとは違います。
よくある誤解
-
ネットワーク組織 = 単なる「外部委託」だと思う
- 誤りの理由:外部委託(アウトソーシング)は契約による業務移転で、指揮命令は発注側が強い場合が多いです。ネットワーク組織は対等な協働が基本です。
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タスクフォースとネットワーク組織を混同する
- 誤りの理由:どちらも部門横断の性質はありますが、タスクフォースは一時的・期限付きのチームです。ネットワーク組織はより継続的かつ自律的な連携を指します。
-
マトリックス組織は「対等」だと考える
- 誤りの理由:マトリックスは二重の指揮系統で「誰が最終決定権を持つか」が問題になりやすく、必ずしも対等な自律を意味しません。
補足コラム
-
ネットワーク組織の具体例
- 企業間アライアンス:製造企業が設計はA社、製造はB社、物流はC社で分担し、相互に連携するケース。各社は自律的に動きますが、共通の目的で協力します。
- 社内のプロフェッショナルネットワーク:研究者や専門家がプロジェクト単位で横断的にチームを組む場合など。
-
利点と課題
- 利点:柔軟性が高く、専門性のあるパートナーと連携しやすい。変化に強い。
- 課題:責任の所在が曖昧になりやすい。調整コストや信頼関係の構築が必要。
-
覚え方のコツ
- 「ネットワーク」→ 網(あみ)やリンクのイメージ。縦のヒエラルキー(上下)ではなく、点と点が横にゆるく結ばれる形を想像すると覚えやすいです。
FAQ
Q1: ネットワーク組織と仮想組織(virtual organization)は同じですか?
A1: 似ていますが完全には同じではありません。仮想組織はITを活用して地理的に離れたメンバーが一時的に連携する形を強調します。ネットワーク組織はより広く、企業間や部門間の恒常的な連携も含みます。
A1: 似ていますが完全には同じではありません。仮想組織はITを活用して地理的に離れたメンバーが一時的に連携する形を強調します。ネットワーク組織はより広く、企業間や部門間の恒常的な連携も含みます。
Q2: 中小企業でもネットワーク組織は成立しますか?
A2: はい。中小企業同士が得意分野で連携することで、規模の小ささを補い合えます。重要なのは信頼関係と明確な役割分担です。
A2: はい。中小企業同士が得意分野で連携することで、規模の小ささを補い合えます。重要なのは信頼関係と明確な役割分担です。
Q3: ネットワーク組織では指揮命令系統が全くないのですか?
A3: 完全に無いわけではありません。プロジェクトや協業の場面ごとにリーダーや調整役は存在しますが、従来の縦割りのような強い上下関係は弱められています。
A3: 完全に無いわけではありません。プロジェクトや協業の場面ごとにリーダーや調整役は存在しますが、従来の縦割りのような強い上下関係は弱められています。
関連キーワード: 組織形態、ネットワーク組織、マトリックス組織、タスクフォース、アウトソーシング、自律分散、クロスファンクショナル、仮想組織、組織連携、企業アライアンス

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