ITパスポート 2016年 春期 問54
問題文
システム開発プロジェクトにおけるステークホルダに関する記述のうち、適切なものはどれか。
選択肢
ア:システム開発プロジェクトに参画するプロジェクトチームのメンバはステークホルダである。(正解)
イ:システム開発プロジェクトの実行又は完了によって、売上の増加やシステム化による作業効率向上などの恩恵を受ける人及び組織だけがステークホルダである。
ウ:システム開発プロジェクトの費用を負担するプロジェクトスポンサーだけがステークホルダである。
エ:システム開発プロジェクトのプロジェクトマネージャ自身はステークホルダに含まれない。
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システム開発プロジェクトにおけるステークホルダに関する記述【ITパスポート 解説】
正解の理由
ステークホルダ(stakeholder:利害関係者。プロジェクトの成果や活動に影響を与える、または影響を受ける人や組織)は、その範囲が広く定義されます。プロジェクトに実際に参画して作業するプロジェクトチームのメンバも、プロジェクトの意思決定や成果、作業負荷に直接関係します。したがって、プロジェクトチームのメンバはステークホルダに含まれます。これが ア が適切な理由です。
(補足説明:プロジェクトスポンサーは「費用や方針を出す人や組織」、プロジェクトマネージャは「プロジェクトを統括する人」です。それぞれもステークホルダに該当します。)
解法ステップ
- 「ステークホルダ」の定義を思い出す:影響を与える、または受ける人・組織すべてを含む。
- 各選択肢について、「その人・組織がプロジェクトに影響を与えるか/受けるか」を当てはめる。
- 「だけ」「だけが」など限定する文言があれば要注意。ステークホルダは通常、限定できないほど広い。
- 最も定義に合致する選択肢を選ぶ。
短く言うと:「影響を与える・受ける」ならステークホルダ。関係の向き(与える/受ける)や利得・負担の有無で判断する。
選択肢別の誤答解説
- ア: 正しい。プロジェクトチームのメンバは意思決定や作業に関与し、成果や作業環境に影響を受けるため、ステークホルダに含まれる。
- イ: 誤り。「恩恵を受ける人及び組織だけ」がステークホルダだとすると、影響を与える側(例:開発者、マネージャ、規制当局など)や影響を受けても恩恵だけでない(リスクや負担を被る)人を除外してしまう。利害関係者は「恩恵を受ける」だけでなく「影響を与える/受ける」全てを含む。
- ウ: 誤り。費用負担者(プロジェクトスポンサー)は重要なステークホルダだが、「だけが」ステークホルダというのは狭すぎる。ユーザ、運用部門、プロジェクトメンバ、サプライヤなど多くが該当する。
- エ: 誤り。プロジェクトマネージャ自身はプロジェクトの進行や成果に直接関与し、責任も負うためステークホルダに含まれる。
よくある誤解
- 誤解1: 「ステークホルダは利益を得る人だけ」→ 実際は利益だけでなく、負担やリスクを受ける人も含む。
- 誤解2: 「外部の顧客だけがステークホルダ」→ 社内の開発者や運用担当、経営層も重要なステークホルダである。
- 誤解3: 「プロジェクトに関わる人=中立」→ 関わる人は意思決定や成果に影響を与える/受けるため、利害関係を持つと考える。
補足コラム
- ステークホルダの分類例
- 内部ステークホルダ:プロジェクトチーム、経営層、現場の担当者など。
- 外部ステークホルダ:顧客、取引先、規制機関、利用者コミュニティなど。
- ステークホルダ分析(stakeholder analysis)という手法があります。代表的なのは「影響力(力)と関心度(興味)」を軸にしたマトリクスで、誰に優先的に情報提供や調整を行うべきかを決めます。
- 実務のヒント:最初に「ステークホルダ登録簿(誰が関係しているかを一覧にしたもの)」を作ると、認識のズレや抜け漏れを減らせます。
FAQ
Q1: 開発チームの外注先(ベンダ)もステークホルダですか?
A1: はい。外注先はプロジェクトに影響を与え、また成果に影響を受けるためステークホルダです。
A1: はい。外注先はプロジェクトに影響を与え、また成果に影響を受けるためステークホルダです。
Q2: ステークホルダとユーザ(利用者)は同じですか?
A2: 一部重なりますが違います。ユーザは成果を使う人でステークホルダの一種です。ステークホルダはそれ以外に、費用負担者や規制当局、開発者なども含みます。
A2: 一部重なりますが違います。ユーザは成果を使う人でステークホルダの一種です。ステークホルダはそれ以外に、費用負担者や規制当局、開発者なども含みます。
Q3: プロジェクトマネージャはどう扱えば良いですか?
A3: マネージャはステークホルダであり、同時に調整役です。自身の利害や情報を明確にした上で、他のステークホルダとの関係管理を行います。
A3: マネージャはステークホルダであり、同時に調整役です。自身の利害や情報を明確にした上で、他のステークホルダとの関係管理を行います。
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