ITパスポート 2017年 秋期 問28
問題文
著作権の説明と保護の対象に関して、次の記述中のa、bに入れる字句の適切な組合せはどれか。
著作権は、[ a ]に関する著作者の権利であり、[ b ]は保護の対象ではない。

選択肢
ア:
イ:
ウ:
エ:(正解)
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著作権の説明と保護の対象【ITパスポート 解説】
正解の理由
著作権(copyright:著作者に作品の利用をコントロールする権利を与える制度)は、文芸・学術・美術など「作品(ある表現)」を対象とします。設問の a には「文芸や学術,美術などの作品について,作品の利用」が該当します。一方で、プログラミング言語(プログラム言語:コンピュータに指示を書くための言語そのもの)は、方法・手続き・仕組みの類に当たり、著作権による保護の対象ではありません。したがって選択肢エが妥当です。
※補足:コンピュータのプログラム(ソースコード)は「文章として書かれた表現」なので著作権で保護されますが、言語そのもの(文法・命令セット)は保護されません。ここが b の論点です。
解法ステップ
- 設問のキーワードを確認する
- 「著作権」は何を保護するか? → 表現された「作品」を保護する。
- 「保護の対象ではない」とある項目は、表現ではなく「方法・仕組み・言語」かを考える。
- 各選択肢の a を比較する
- 「新規の工芸品などとそのデザインの工業的利用」→ 工業的利用やデザインの部分は通常、意匠権(design right)など別の制度が関係する(著作権の主たる対象ではない)。
- 「文芸や学術,美術などの作品について,作品の利用」→ 著作権が直接扱う表現(作品)そのもの。
- b に「保護の対象でない」ものを当てはめる
- 「コンピュータのプログラム」→ ソースコードなどは著作物として保護される(不正解)。
- 「コンピュータのプログラム言語」→ 言語そのものは方法・手続きに当たり著作権の保護対象外(正解)。
- a と b の組合せで正しいものを選ぶ → エ
選択肢別の誤答解説
-
ア(a: 新規の工芸品のデザインの工業的利用 / b: コンピュータのプログラム)
a が著作権の典型的対象ではありません(工業的デザインは意匠権の範囲)。さらに b の「コンピュータのプログラム」は著作権で保護されるため、設問の「保護の対象ではない」に合いません。よって誤りです。 -
イ(a: 新規の工芸品のデザインの工業的利用 / b: コンピュータのプログラム言語)
b は正しく「保護の対象ではない」ですが、a が著作権の主要対象ではないため組合せとして誤りです。 -
ウ(a: 文芸や学術,美術などの作品について,作品の利用 / b: コンピュータのプログラム)
a は正しいが、b の「コンピュータのプログラム」(ソースコード等)は著作権で保護されるため、設問の後半「保護の対象ではない」に該当しません。よって誤りです。 -
エ(a: 文芸や学術,美術などの作品について,作品の利用 / b: コンピュータのプログラム言語)
a は著作権の対象、b は著作権の対象外(言語・手続きであるため)。両方の条件を満たすため正しい組合せです。
よくある誤解
- 「プログラムは言語だから保護されない」と混同する
- 本当は区別が必要です。プログラムそのもの(ソースコード)は著作物として保護されますが、プログラミング言語(文法や命令体系)は保護対象ではありません。
- 「デザイン=全て著作権で守られる」と思い込む
- 工業製品の機能的・工業的利用に直結するデザインは、著作権より意匠権や実用新案など別の制度で扱われることが多い点を注意してください(ただし、純粋に美術的な側面が強い場合は著作権が認められるケースもあります)。
補足コラム
- 著作権は「表現」を保護します。わかりやすく言えば「考え(アイデア)」そのものは保護されず、それをどのように書くか・描くかといった「表現」が保護の対象です。
- 関連する知的財産制度:
- 特許権(patent):発明(新しい技術的アイデア)を保護します。
- 意匠権(design right):製品のデザイン(外観)を保護します。
- 実用新案:小発明の保護。
これらは目的や対象が著作権と異なるため、どの制度で守るべきかを分けて考えることが重要です。
FAQ
Q1. コンピュータのプログラムは本当に著作権で守られるの?
A1. はい。プログラムのソースコードやその具体的な記述は「文芸的著作物」として著作権で保護されます。つまり無断でコピーすると著作権侵害になります。
A1. はい。プログラムのソースコードやその具体的な記述は「文芸的著作物」として著作権で保護されます。つまり無断でコピーすると著作権侵害になります。
Q2. プログラミング言語を作った人に権利はないの?
A2. 言語の仕様自体(文法や命令体系)は著作権では保護されません。ただし、言語仕様書の文章や実装コードは著作権の対象になり得ます。また、商標や特許で保護される場合もあります。
A2. 言語の仕様自体(文法や命令体系)は著作権では保護されません。ただし、言語仕様書の文章や実装コードは著作権の対象になり得ます。また、商標や特許で保護される場合もあります。
Q3. 製品の見た目(デザイン)も著作権で守れることはないの?
A3. 作品性が高く「美術的著作物」と認められれば著作権で保護されることがありますが、工業的に大量生産するための単なる機能的デザインは意匠権など別の制度が適切です。ケースバイケースです。
A3. 作品性が高く「美術的著作物」と認められれば著作権で保護されることがありますが、工業的に大量生産するための単なる機能的デザインは意匠権など別の制度が適切です。ケースバイケースです。
関連キーワード: 著作物、表現とアイデア、プログラミング言語、ソースコード、意匠権、知的財産、保護対象、表現の保護

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