ITパスポート 2017年 秋期 問86
問題文
システムにおいて、ある一部分の処理速度が遅いことによって、システム全体の処理速度が低く抑えられているとき、原因となっている部分を何と呼ぶか。
選択肢
ア:スループット
イ:デフラグ
ウ:フローチャート
エ:ボトルネック(正解)
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システムの遅い部分が全体を抑えているときの呼び名【ITパスポート 解説】
正解の理由
この問題で求められるのは、「ある一部分の処理速度が遅いために、システム全体の処理速度がそれに引きずられて低くなっている」状態の名称です。これは英語で "bottleneck(ボトルネック)" と呼ばれます。よって正しい選択肢は エ(ボトルネック)です。
- ボトルネック(bottleneck:瓶の首の意)は、全体の流れを細くしてしまう箇所を表す比喩です。処理の流れを例にすると、瓶の首が細いと中身の流れが遅くなるように、システムの一部分が遅いと全体の処理速度がそこに制約されます。
- 問題文の「一部分の処理速度が遅いことによって、システム全体の処理速度が低く抑えられている」という表現は、まさにボトルネックの定義に合致します。
(補足)他の選択肢は意味が異なるため、当てはまりません。詳細は「選択肢別の誤答解説」で説明します。
解法ステップ
- 問題文を丁寧に読む:「一部分が遅いために全体が抑えられている」というキーワードを探す。
- 頭に浮かぶキーワードを整理する:システム全体の速度が一部に制約される状況=ボトルネック。
- 選択肢を一つずつ当てはめる:用語の意味を確認して、最も合うものを選ぶ。
- 不適切な選択肢を除外する:意味が違うものを理由を付けて消す(例:デフラグはファイル整理、フローチャートは図表など)。
短いフレーズに集約すると、「部分の遅さが全体を制約している→ボトルネック」と覚えれば解けます。
選択肢別の誤答解説
- ア: スループット(throughput:単位時間あたりに処理できる量)
- スループットは「どれだけ処理できるか」を表す指標です。問題文は「原因となっている部分の名称」を問うており、スループット自体は原因ではなく測る量なので不適切です。
- イ: デフラグ(defragmentation:ファイルの断片化を整理する操作)
- デフラグはハードディスクなどのファイル配置を整理して読み書きを速くする作業のことです。特定の遅い部分を指す言葉ではありません。
- ウ: フローチャート(flowchart:処理や手順を図で表したもの)
- フローチャートは設計や手順の図解です。原因や性能の問題を表す語ではないため、問いの意味に合いません。
- エ: ボトルネック(bottleneck:全体の流れを制約する遅い部分)
- 問題文の説明に一致します。部分が遅いために全体が制約される状態を指す用語です。
よくある誤解
- 「スループットが低い=ボトルネック」と混同する
- スループットは結果(どれだけ処理できるか)です。ボトルネックはその結果を引き起こす原因の一つです。原因と指標を混ぜないようにしましょう。
- 「ボトルネックは必ずソフトウェアだけの問題」と考える
- ハードウェア(CPU、メモリ、ディスク、ネットワーク)や運用(設定、負荷分散)など、原因は多岐にわたります。どこが遅いかを調査することが重要です。
- 「ボトルネックを一度直せば全て解決する」と思う
- ある箇所を改善すると、次に別の箇所がボトルネックになることがあります(段階的な改善が必要)。
補足コラム
ボトルネックの発見と対処は実務でとても重要です。見つけ方の基本は「計測と観察」です。例えば:
- 処理時間を測る(ログやプロファイラを使う)
- CPU使用率やディスクI/O、ネットワークの利用状況を監視する
- 負荷を上げたときにどの部分が飽和するかを観察する
また、理屈としては「全体の性能は最も遅い部分に引っ張られる」ため、改善効果はその遅い部分に対して最も大きくなります。ただし、ある箇所を速くしても別の箇所が次のボトルネックになり得るため、優先順位を付けて順に対処します。
簡単な数値例:処理が3つのステップに分かれていて、それぞれ1秒、1秒、10秒かかるとします。合計は12秒ですが、全体のスループット(単位時間あたりの処理数)は主に10秒のステップに依存します。ここを改善すれば全体が大きく速くなります。
FAQ
Q1: ボトルネックはどうやって見つければ良いですか?
A1: ログ・プロファイラ・監視ツールを使います。処理時間やリソース使用率(CPU、メモリ、ディスクI/O、ネットワーク)を測り、突出している箇所がボトルネックの候補です。
A1: ログ・プロファイラ・監視ツールを使います。処理時間やリソース使用率(CPU、メモリ、ディスクI/O、ネットワーク)を測り、突出している箇所がボトルネックの候補です。
Q2: ボトルネックはソフトだけでなくハードも原因になりますか?
A2: はい。CPUやメモリ不足、遅いディスク、狭いネットワーク帯域などハード面の制約もボトルネックになります。
A2: はい。CPUやメモリ不足、遅いディスク、狭いネットワーク帯域などハード面の制約もボトルネックになります。
Q3: すぐにできる対処はありますか?
A3: 一時的にはキャッシュを導入する、負荷を分散する(ロードバランサ)、処理の並列化、設定の見直しなどが有効です。ただし根本対策には原因特定が必要です。
A3: 一時的にはキャッシュを導入する、負荷を分散する(ロードバランサ)、処理の並列化、設定の見直しなどが有効です。ただし根本対策には原因特定が必要です。
関連キーワード: ボトルネック、スループット、プロファイリング、性能改善、デフラグ、フローチャート、監視、リソース制約

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