ITパスポート 2017年 春期 問15
問題文
不適切な行為a~cのうち、不正アクセス禁止法において規制されている行為だけを全て挙げたものはどれか。
a 他人の電子メールの利用者IDとパスワードを、正当な理由なく本人に無断で第三者に提供する。
b 他人の電子メールの利用者IDとパスワードを、本人に無断で使用してネットワーク経由でメールサーバ上のその人の電子メールを閲覧する。
c メールサーバにアクセスできないよう、電子メールの利用者IDとパスワードを無効にするウイルスを作成する。
選択肢
ア:a
イ:a, b(正解)
ウ:a, b, c
エ:b
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不適切な行為のうち、不正アクセス禁止法で規制されるものはどれか【ITパスポート 解説】
正解の理由
不正アクセス禁止法は、他人の「識別符号」を使って無断でコンピュータやサービスにアクセスすることや、これらの識別符号を正当な理由なく第三者に提供する行為を規制します。ここで識別符号とは、ユーザIDやパスワードなど、本人を識別してアクセスを許す情報です(ID=identifier:識別子、パスワード=password)。
問題の選択肢では、a(他人のIDとパスワードを本人の無断で第三者に提供する)と b(他人のIDとパスワードを無断で使ってメールを閲覧する)が、まさに識別符号の「提供」や「無断使用」に当たります。したがって a と b が規制対象です。これが選択肢の イ が正しい理由です。
問題の選択肢では、a(他人のIDとパスワードを本人の無断で第三者に提供する)と b(他人のIDとパスワードを無断で使ってメールを閲覧する)が、まさに識別符号の「提供」や「無断使用」に当たります。したがって a と b が規制対象です。これが選択肢の イ が正しい理由です。
一方 c(メールサーバにアクセスできないようにIDとパスワードを無効にするウイルスを作成する)は、確かに重大な違法行為であり罰せられますが、これは不正アクセス禁止法ではなく、ウイルス作成・提供に関する別の法律(例:「不正指令電磁的記録に関する罪」など)の対象となることが一般的です。したがって、不正アクセス禁止法が直接規制する行為としては含まれません。
解法ステップ
- 「不正アクセス禁止法」が何を規制するかを確認する。主に「識別符号(ID・パスワード等)の無断使用」と「識別符号の不正な提供」などを規制する。
- 各選択肢をその観点で当てはめる。
- a:識別符号を第三者に提供 → 規制対象
- b:識別符号を使って無断でアクセス・閲覧 → 規制対象
- c:ウイルスを作成してアクセスを妨害 → ウイルス作成は別法で処罰される場合が多く、不正アクセス禁止法の典型的対象ではない
- a と b が規制されるので、該当する選択肢(a, b の組み合わせ)を選ぶ → イ
選択肢別の誤答解説
-
ア: a
a は規制されますが b も規制されるため、a のみでは不十分です。よって誤りです。 -
イ: a, b
a(識別符号の無断提供)と b(識別符号を使った無断アクセス)はともに不正アクセス禁止法の規制対象です。正しい選択です。 -
ウ: a, b, c
c(ウイルスの作成)は悪質ですが、これは通常「ウイルス作成・配布」に関する別の法令で処罰されます。不正アクセス禁止法の直接の規制対象とは区別されるため、ウは誤りです。 -
エ: b
b は規制対象ですが、a も規制対象なので b のみを選ぶのは不十分で誤りです。
よくある誤解
-
「ウイルス作成も不正アクセス禁止法で規制される」
→ ウイルス作成・配布は別の法律(例:「不正指令電磁的記録に関する罪」など)で処罰されることが多く、必ずしも不正アクセス禁止法の直接対象とは限りません。法の目的が「アクセスの不正防止」である点を意識してください。 -
「IDを他人に渡すだけなら罪にならない」
→ 本人の同意や正当な理由がない場合は、第三者に提供する行為自体が規制されます。本人の無断提供は違法となり得ます。 -
「管理者がパスワードを操作するのは常に違法」
→ 管理者が業務上正当な範囲で操作する場合は問題にならないことが多いです。要は「正当な理由と権限があるか」がポイントです。
補足コラム
-
「識別符号(識別子)」とは何か?
日常ではメールアドレスやログインID、パスワードが該当します。これらは本人を識別してアクセスを許す役割を持ちます。英語では identifier(識別子)といいます。 -
c のようなウイルス作成はどの法律?
日本では「不正指令電磁的記録に関する罪」など、コンピュータに害を与えるプログラムの作成・提供を処罰する規定があります。被害の形態(データ壊滅、サービス不能、金銭被害など)に応じて複数の法律で処罰され得ます。 -
企業での実務上の注意点
社内でID・パスワードの取り扱いルールを明文化すること、管理者権限の適切な限定、二段階認証などの導入で不正アクセスのリスクを下げることが重要です。
FAQ
Q1: 友人に頼まれてその人のパスワードを第三者に渡したらどうなる?
A1: 本人の同意があるかどうかが重要です。問題文のように「正当な理由なく本人に無断で」渡すと不正アクセス禁止法で規制されます。本人が明確に許可した場合でも、状況次第では会社規則など別の問題が発生します。
A1: 本人の同意があるかどうかが重要です。問題文のように「正当な理由なく本人に無断で」渡すと不正アクセス禁止法で規制されます。本人が明確に許可した場合でも、状況次第では会社規則など別の問題が発生します。
Q2: 会社のIT部門がアカウントを一時的に無効化するのは違法?
A2: 管理者として正当な権限・目的(セキュリティ対策や業務運用)で行う場合は通常問題ありません。権限を超えた不当な操作や私的利用は問題になります。
A2: 管理者として正当な権限・目的(セキュリティ対策や業務運用)で行う場合は通常問題ありません。権限を超えた不当な操作や私的利用は問題になります。
Q3: ウイルスを作った人はどんな罰を受ける?
A3: ウイルスの作成・配布は、被害の内容に応じて別の法律で処罰されます。具体的な罪名や刑罰は行為の内容・被害の程度により異なります(例:不正指令電磁的記録に関する罪など)。
A3: ウイルスの作成・配布は、被害の内容に応じて別の法律で処罰されます。具体的な罪名や刑罰は行為の内容・被害の程度により異なります(例:不正指令電磁的記録に関する罪など)。
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