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ITパスポート 2017年 春期 14


問題文

DFDの表記に関する記述として、最も適切なものはどれか。

選択肢

時間の経過や状況の変化に伴う、システムの状態の遷移を表記する。
システムで扱う実体同士を関連付けて、データの構造を表記する。
システムを構成する要素の属性や操作、要素同士の関係を表記する。
データの流れに着目し、業務のデータの流れと処理の関係を表記する。(正解)

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DFDの表記に関する記述【ITパスポート 解説】

正解の理由

DFD(Data Flow Diagram:データの流れ図)は、業務やシステム内で「どんなデータがどこから来て、どのように処理され、どこに保存または渡されるか」を視覚的に表す図です。問題文の選択肢のうち、業務のデータの流れと処理の関係に着目して表記する説明に当てはまるのは です。DFDは「データの流れ(Data Flow)」と「処理(Process)」「データストア(Data Store:データの保管場所)」「外部エンティティ(外部との入出力)」の関係を矢印や記号で示します。したがって、データの流れと処理の関係を表す説明が正しい理由です。

解法ステップ

  1. 問題文のキーワードを探す:「データの流れ」「処理」「業務」などがあるか確認する。
  2. 各図の目的を思い出す(短く):
    • DFD:データの流れと処理の関係を表す。
    • 状態遷移図:状態の変化や遷移を表す。
    • ER図:データの構造(実体とその関連)を表す。
    • クラス図:要素の属性・操作と要素間の関係を表す(主にソフト設計)。
  3. キーワードと図の目的を照合して最も合うものを選ぶ。今回「データの流れと処理」が明確なので、DFDに関する選択肢を選ぶ。
この流れで選べば、迷わず を選べます。

選択肢別の誤答解説

  • ア: 「時間の経過や状況の変化に伴う、システムの状態の遷移を表記する。」
    → これは状態遷移図(state transition diagram/状態遷移図)が該当します。状態(例:受注前→受注済→出荷済)と遷移条件を描くため、DFDとは目的が違います。
  • イ: 「システムで扱う実体同士を関連付けて、データの構造を表記する。」
    → これはER図(Entity-Relationship Diagram:実体関連図)の説明です。ER図はデータベースのテーブル設計で「どんなデータを持つか」「テーブル同士の関係」を示します。DFDは「構造」ではなく「流れ」が中心です。
  • ウ: 「システムを構成する要素の属性や操作、要素同士の関係を表記する。」
    → これはUML(Unified Modeling Language:統一モデリング言語)のクラス図の説明に近いです。クラス図はオブジェクト指向設計で使われ、属性(データ)や操作(メソッド)を示します。DFDは処理とデータの流れを示すため、こちらも目的が異なります。

よくある誤解

  • 誤解1: 「フロー図=DFD」
    → フローチャート(処理の手順や制御の流れを順序で示す図)とDFD(データの流れを示す図)は目的が違います。順序が重要ならフローチャート、データのやり取りが重要ならDFDです。
  • 誤解2: 「DFDでデータ構造(テーブル設計)まで表せる」
    → DFDはデータがどこから来てどこへ行くか、どの処理で使われるかを示しますが、データの内部構造(フィールドやキーの詳細)はER図やデータ定義書で表します。
  • 誤解3: 「DFDは処理の実装手順や時間順序を示す」
    → DFDは順序(いつ実行されるか)やタイミングを明確に表すものではありません。実行順序や条件はフローチャートやシーケンス図で扱います。

補足コラム

DFDの基本的な構成要素と表記(簡単まとめ)
  • 外部エンティティ(External Entity):システム外部の人や別システム。四角で表すことが多いです。
  • プロセス(Process):データを受け取り、何らかの処理を行う部分。丸や楕円、番号付き矩形で表すことがあります。
  • データフロー(Data Flow):データの移動。矢印で表します。矢印に「受注情報」などの名称を付けます。
  • データストア(Data Store):データを一時的または永続的に保管する場所(データベースやファイル)。平行線や二本線で表されます。
DFDのレベル
  • コンテキスト図(レベル0):システム全体を1つのプロセスとして外部とのやり取りだけを示す高レベル図。
  • レベル1/2:必要に応じてプロセスを分解し、詳細なデータの流れを示す。段階的に詳細化していきます。
簡単な例(言葉で):ネットショップの注文
  • 外部(顧客) → データフロー(注文情報) → プロセス(注文処理) → データストア(注文DB)、さらに出荷処理へデータが流れる。

FAQ

Q1: DFDはUMLの図の一つですか?
A1: 厳密にはDFDはUMLの公式な図ではありません。DFDは古くから使われる手法で、UMLでは主にシーケンス図やアクティビティ図などで似た目的を果たすことがあります。
Q2: フローチャートとDFD、どちらを使えばよいですか?
A2: 「手続き(処理の順序や条件)」を示したいならフローチャート、データがどこから来てどこへ行くかを示したいならDFDを使います。目的で選びます。
Q3: DFDで安全性や性能も表せますか?
A3: DFD自体はデータの流れと処理の関係に特化しています。セキュリティや性能は別の図(リスク図、シーケンス図、非機能要件の記述)や注記で補足します。

関連キーワード: DFD、データフロー、データストア、外部エンティティ、プロセス、ER図、クラス図、状態遷移図、フローチャート、UML
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