ITパスポート 2017年 春期 問29
問題文
BPM(Business Process Management)の説明として、適切なものはどれか。
選択肢
ア:地震、火災、IT障害及び疫病の流行などのリスクを洗い出し、それが発生したときにも業務プロセスが停止しないように、あらかじめ対処方法を考えておくこと
イ:製品の供給者から消費者までをつなぐ一連の業務プロセスの最適化や効率の向上を図り、顧客のニーズに応えるとともにコストの低減などを実現すること
ウ:組織、職務、業務フロー、管理体制、情報システムなどを抜本的に見直して、業務プロセスを再構築すること
エ:組織の業務プロセスの効率的、効果的な手順を考え、その実行状況を監視して問題点を発見、改善するサイクルを継続的に繰り返すこと(正解)
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BPM(Business Process Management)の説明【ITパスポート 解説】
正解の理由
BPM(Business Process Management:業務プロセス管理)は、組織の業務手順を「設計→実行→監視→改善」のサイクルで継続的に回し、効率や効果を高めていく考え方と仕組みです。設問の中で「実行状況を監視して問題点を発見、改善するサイクルを継続的に繰り返すこと」と述べている選択肢が、BPMの本質を最もよく表しています。したがって、エが正解です。
ポイント:
- 「監視(モニタリング)」と「継続的に繰り返す(継続的改善)」という表現がBPMの特徴です。
- BPMは一度きりの大改革ではなく、繰り返すことで徐々に改良していく手法です。
解法ステップ
- 問題文のキーワードを探す。
- 「監視」「問題点を発見」「改善」「サイクル」「継続的」など。
- 各選択肢が示す活動を業務改善の用語と結びつける。
- 継続的な監視と改善 → BPM
- 一度きりで抜本的に見直す → BPR(後述)
- 災害時の対応策 → BCP(後述)
- 供給から消費者までの最適化 → SCM(後述)
- キーワードと用語の意味が一致する選択肢を選ぶ。
- 上記により、エを選択。
選択肢別の誤答解説
-
ア: 地震や火災などのリスクを洗い出して対処方法を考えること
- これはBCP(Business Continuity Plan:事業継続計画)の説明です。災害や障害発生時に業務を継続・早期復旧するための準備や手順を指します。継続的なプロセス改善を表すBPMとは目的が異なります。
-
イ: 製品の供給者から消費者までの業務プロセスの最適化や効率の向上
- これはSCM(Supply Chain Management:サプライチェーン管理)の説明に近いです。製造から流通、販売までの供給網全体を最適化してコスト低減や顧客満足を高める活動です。BPMは組織内の業務プロセス全体にも使えますが、選択肢イは「供給から消費者まで」に焦点があり、SCM寄りです。
-
ウ: 組織・職務・業務フローなどを抜本的に見直して再構築すること
- これはBPR(Business Process Reengineering:業務プロセス再設計)の説明です。既存のやり方を根本的に作り変える「抜本的改革」で、一時的で大規模な変更を指します。BPMは継続的・反復的な改善(小さな改善を積み重ねる)を重視します。
-
エ: 組織の業務プロセスの効率的、効果的な手順を考え、その実行状況を監視して問題点を発見、改善するサイクルを継続的に繰り返すこと
- こちらがBPMの説明です。設計→実行→監視→改善のサイクルを回す点が一致します。
よくある誤解
-
BPMとBPRを混同する
- 両者とも業務プロセスを扱いますが、BPRは「一度で大きく変える根本改革」、BPMは「継続的に改善する運用の仕組み」です。キーワードで「継続」や「サイクル」があるかを確認しましょう。
-
BPMはITツールだけの話だと思い込む
- BPMにはツール(業務のモデル化やモニタリングを助けるソフト)がありますが、本質は「業務をどう設計し、改善していくか」の考え方です。人や組織の運用も重要です。
-
監視=単なるログ収集と勘違いする
- 監視はデータを集めるだけでなく、問題を検出し、改善につなげるアクションがセットです。ここが単純な記録との違いです。
補足コラム
BPMはPDCA(Plan・Do・Check・Act:計画・実行・評価・改善)と親和性が高いです。具体的には:
- Plan(設計)→ 業務手順を設計・改善案を立てる
- Do(実行)→ 実行してデータを取る
- Check(監視・評価)→ KPI(重要業績評価指標)などで実績をチェックする
- Act(改善)→ 問題に対処し、プロセスを改善する
最近は「BPMN(Business Process Model and Notation:業務プロセスの標準記法)」のような可視化手法や、RPA(Robotic Process Automation:業務を自動化するソフトロボット)と組み合わせるケースが増えています。小さな改善を繰り返すことで、業務の品質やスピードが着実に向上します。
FAQ
Q1: BPMは中小企業でも使えますか?
A1: はい。大規模なシステムを導入しなくても、業務の「見える化」→「監視」→「改善」を繰り返すだけで効果が出ます。小さなKPIを設定して始めるのが実務では有効です。
A1: はい。大規模なシステムを導入しなくても、業務の「見える化」→「監視」→「改善」を繰り返すだけで効果が出ます。小さなKPIを設定して始めるのが実務では有効です。
Q2: BPMを始めるとき最初にやることは?
A2: まず現状の業務フローを可視化します。どこに時間やコストがかかっているかを数字で把握することが重要です。
A2: まず現状の業務フローを可視化します。どこに時間やコストがかかっているかを数字で把握することが重要です。
Q3: BPMとRPAはどう違いますか?
A3: BPMは業務全体の設計と継続的改善の考え方です。RPA(Robotic Process Automation:業務の自動化)は、BPMで改善した手順の一部を自動化するツールと考えると分かりやすいです。
A3: BPMは業務全体の設計と継続的改善の考え方です。RPA(Robotic Process Automation:業務の自動化)は、BPMで改善した手順の一部を自動化するツールと考えると分かりやすいです。
関連キーワード: BPM、業務プロセス改善、PDCA、BPR、BCP、SCM、プロセスマネジメント、BPMN、RPA

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