ITパスポート 2017年 春期 問48
問題文
プロジェクトで実施する作業の順序設定に関して、次の記述中のa, bに入れる字句の適切な組合せはどれか。
成果物を作成するための作業を、管理しやすい単位に[ a ]によって要素分解し、それらの順序関係を[ b ]によって表示する。

選択肢
ア:(正解)
イ:
ウ:
エ:
🔒 解説は解答すると表示されます
作業の順序設定(WBS とアローダイアグラム)【ITパスポート 解説】
正解の理由
選択肢の組合せで正しいのは、ア の「a = WBS、b = アローダイアグラム」です。
理由は次の通りです。
理由は次の通りです。
- WBS(Work Breakdown Structure:作業分解構成図)は、成果物を作成するための作業を管理しやすい単位に分解する手法です。階層的に分けることで「何を作るか」「どんな作業があるか」が明確になります。
- アローダイアグラム(矢印図)は、分解した作業同士の順序関係や依存関係(どの作業が先に終わらないと次の作業が始められないか)を矢印や線で示すための図です。プロジェクトで「どの順に作業を進めるか」を表現します。
したがって、作業を要素に分解する方法としてWBSが適切で、分解した要素の順序関係を示すのにアローダイアグラムが使われます。
解法ステップ
- 問題文のキーワードを把握する:「作業を要素分解」「順序関係を表示」。
- 各用語の役割を思い出す:
- 「要素分解」→ WBS(作業を細かく分ける)
- 「順序関係の表示」→ アローダイアグラム(作業間の前後関係を示す)
- 選択肢を照らし合わせて、一致する組合せを選ぶ(→ ア が一致)。
選択肢別の誤答解説
- ア(正答):「WBS」と「アローダイアグラム」。上で述べた通り、分解と順序表示の組合せとして正しい。
- イ:「WBS」+「パレート図」:WBSは正しいが、パレート図(Pareto chart:原因や項目の重要度や頻度を示す棒グラフと累積比率の折れ線を組み合わせた図。80/20の考え方で重要項目を特定する)は「順序関係を表示する図」ではありません。優先順位づけや重要度分析に使うので不適切です。
- ウ:「ガントチャート」+「アローダイアグラム」:アローダイアグラムは順序表示として正しいが、ガントチャート(Gantt chart:作業を開始日・終了日で横棒グラフのように示すスケジュール表)は「要素に分解する手法」ではなく、すでに分解した作業を時間軸で表すツールです。
- エ:「ガントチャート」+「パレート図」:両方とも問題文で求める「要素分解」と「順序表示」のどちらにも一致しません。
よくある誤解
- 「WBSとガントチャートは同じ」
- 誤りです。WBSは作業の分解(何をやるか)を示すもので、ガントチャートはその分解された作業をいつ行うか(いつからいつまでか)を示すスケジュール表です。
- 「アローダイアグラムは時間軸でスケジュールを示す図」
- アローダイアグラムは主に依存関係(前後関係)を示します。所要時間を付けて使うこともありますが、見た目はネットワーク図であり、ガントチャートのような横棒で期間を直感的に表すものではありません。
- 「パレート図で作業の順序を決める」
- パレート図は重要課題の特定に有効ですが、作業の前後関係(依存関係)やスケジュールには直接使いません。
補足コラム
- WBSを作るときのポイント(初心者向け)
- 成果物ベースで分解する:まず「何を完成させるか(成果物)」を考え、その成果物を作るために必要な作業に分けます。
- 階層にする:大きな作業→中くらい→小さい作業(作業パッケージ)という階層で整理します。
- 目安:下位レベルは、担当者が見て「完了が判断でき、時間見積りができる」単位にすること。
- アローダイアグラムに関連する用語
- PERT(Program Evaluation and Review Technique:作業の順序と所要時間を評価して工程を管理する手法)やCPM(Critical Path Method:クリティカルパス法、プロジェクトの最短完了時間を求める手法)は、アローダイアグラムや類似のネットワーク図を使います。
簡単な例:
WBS(印刷物作成プロジェクト)
-
- 印刷物全体
- 1.1 原稿作成
- 1.2 デザイン
- 1.3 校正
- 1.4 印刷・製本
アローダイアグラムでは「原稿作成 → デザイン → 校正 → 印刷・製本」のように矢印で順序を示します。
FAQ
Q1: WBSはどのタイミングで作るべきですか?
A1: プロジェクト計画の初期段階で作ります。スコープ(何を作るか)を明確にするためです。見積りやスケジュール作成の基礎になります。
A1: プロジェクト計画の初期段階で作ります。スコープ(何を作るか)を明確にするためです。見積りやスケジュール作成の基礎になります。
Q2: アローダイアグラムとガントチャート、どちらを先に作る?
A2: 依存関係(誰が何をいつできるか)を決めるために、まずアローダイアグラムやネットワーク図で順序や依存を整理し、その後にガントチャートで具体的な日程に落とし込みます。
A2: 依存関係(誰が何をいつできるか)を決めるために、まずアローダイアグラムやネットワーク図で順序や依存を整理し、その後にガントチャートで具体的な日程に落とし込みます。
Q3: パレート図はプロジェクトで使わないのですか?
A3: 使いますが用途が違います。問題点の優先順位付けや品質改善で「どの課題に重点を置くか」を決めるときに有効です。作業の分解や順序表示には向きません。
A3: 使いますが用途が違います。問題点の優先順位付けや品質改善で「どの課題に重点を置くか」を決めるときに有効です。作業の分解や順序表示には向きません。
関連キーワード: WBS、作業分解、アローダイアグラム、アロー図、ガントチャート、パレート図、プロジェクト管理、依存関係、PERT、CPM

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