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ITパスポート 2018年 春期 55


問題文

1,800万円の予算でプログラムを60本作成するプロジェクトにおいて、開始後20日経った現在の状況を確認したところ、60本中40本のプログラムが完成し、1,500万円のコストが掛かっていた。このままプロジェクトを進めた場合、予算に対する超過コストは何万円か。ここで、プログラムの規模及び生産性は全て同じであるとする。

選択肢

300
450(正解)
600
750

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予算1,800万円で60本のプログラム—進捗とコスト予測【ITパスポート 解説】

正解の理由

開始後20日で60本中40本が完成し、ここまでに1,500万円のコストがかかっています。問題で「プログラムの規模及び生産性は全て同じ」とあるので、1本あたりのコストは一定とみなせます。したがって、これまでの単価を使って残りの20本分のコストを見積もれば、最終的に必要な総コストが分かります。
1本あたりのコストは
60本でかかる総コストは
予算1,800万円との差(超過コスト)は
したがって、選択肢では (450)が正しいです。

解法ステップ

  1. まず「ここまでの1本あたりコスト」を出す。
  2. それを全体(60本)に当てはめる。
    (予想総コスト)
  3. 予算との差を求める。
    (超過)
(別解)残り20本分の追加コストを計算して、現在の残り予算と比較する方法でも同じ結果になります。
残り追加コスト:、残り予算:、差:

選択肢別の誤答解説

  • ア: 300
    誤りの理由:300万円は「残りの予算」(1,800 − 1,500)をそのまま答えにした場合の数値です。残り予算は超過額ではなく、残っているお金です。残りで足りるかどうかは追加で必要なコストと比較する必要があります。
  • イ: 450(正解)
    正しい理由:上記の通り、今までの単価で全体を見積もると総コストは2,250万円になり、予算1,800万円との差が450万円です。
  • ウ: 600
    誤りの理由:600万円を選ぶ人は「1本あたりのコスト」を間違って出した可能性があります(例:1,500 ÷ 50 = 30 として残り20本で 30×20 = 600 のような誤計算)。または「完成分40本に対する未完成分の比率」を誤用した可能性があります。
  • エ: 750
    誤りの理由:750万円は「残り20本にかかる追加コスト(37.5×20 = 750)」であり、これ自体は正しい値ですが、これが超過額だと誤解するとエを選んでしまいます。実際の超過額は追加コストと残り予算の差(750 − 300 = 450)です。

よくある誤解

  1. 「残り予算=超過額」と誤解する
    • 残り予算(ここでは300万円)は、今後使えるお金です。今後必要なコスト(750万円)と比べて足りない分が超過額になります。両者を比較する考え方が必要です。
  2. 「日数」や「経過時間」で直接コストを判断してしまう
    • 本問では「プログラムの本数当たりで生産性が同じ」と言われているので、本数ベースで計算します。日数だけを見て単純に比例させると誤ることがあります。
  3. 単位混同(万円を円に直す等)で桁を間違える
    • 問題の数値はすべて「万円」なので、途中で単位を混ぜないように注意してください。

補足コラム

プロジェクト管理の考え方の一つに「アーンドバリュー管理(Earned Value Management:EVM)」があります。簡単に触れておくと今回の問題で使える指標は次の通りです。
  • BAC(Budget at Completion:総予算) = 1,800万円
  • EV(Earned Value:出来高) = 完了率 × BAC = (40/60) × 1,800 = 1,200万円
  • AC(Actual Cost:実コスト) = 1,500万円
  • CPI(Cost Performance Index:費用効率) = EV ÷ AC = 1,200 ÷ 1,500 = 0.8
CPIが0.8なので、現状の費用効率だと予算を使い切る前に費用が1.25倍かかる()という見方ができます。EVMを使うと「このまま行くと最終的にいくらになるか(Estimate At Completion:EAC)」も簡単に見積れ、今回と同じく EAC = BAC ÷ CPI = 1,800 ÷ 0.8 = 2,250万円、超過は450万円と求まります。EVMは実務でも使える便利な考え方です。
(参考:EVMは専門用語なので、初めて見る場合は「出来高(どれだけの仕事が完了しているか)」と「実際に使ったコスト」を比べる手法と覚えると分かりやすいです。)

FAQ

Q1. 「生産性が同じ」とは何を意味しますか?
A1. ここでは「1本のプログラムを作るのにかかる労力やコストがどれも同じ」という意味です。これにより、これまでの1本あたりコストを全体に当てはめられます。
Q2. 日数の情報(開始後20日)は使わなくていいのですか?
A2. 本問では本数とコストの関係だけで充分です。日数は進捗の背景情報であり、今回の計算には直接使いません(生産性が時間に依存しない前提のため)。
Q3. 生産性が変わったらどうするべきですか?
A3. 実務では、今後の生産性が変わる可能性を評価し、場合分けして再見積もりします。例えば新人が増える・仕様変更がある等でコストが変われば、1本あたりの予想コストを改めて算出します。
Q4. 計算ミスを防ぐコツは?
A4. 単位(万円、本)を途中で変えないこと、まず「1本あたり」を計算してから全体に戻す手順にするとミスが減ります。

関連キーワード: 予算管理、コスト見積、進捗管理、出来高、CPI、EAC、原価計算、単位あたりコスト
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