ITパスポート 2018年 春期 問67
問題文
サイバー攻撃の例ではないものはどれか。
選択肢
ア:機密情報の取得を目的として、オフィスから廃棄された記録メディアをあさる。(正解)
イ:サーバの脆弱性を利用して、Webサイトに侵入してデータを改ざんする。
ウ:大量のアクセスを集中させて、サービスを停止させる。
エ:バックドアを利用して、他人のPCを遠隔操作する。
🔒 解説は解答すると表示されます
サイバー攻撃の例ではないものはどれか。【ITパスポート 解説】
正解の理由
選択肢のうち、ア「機密情報の取得を目的として、オフィスから廃棄された記録メディアをあさる。」が正解です。理由は次の通りです。
- 「サイバー攻撃」とは、コンピュータやネットワーク(インターネットや社内LAN)を経由して行う攻撃を指します。つまりデジタル経路を使ってシステムやデータに対して働きかける行為です。
- アは物理的に廃棄物をあさる行為であり、パソコンやネットワークを直接使って行う攻撃ではありません。英語では「ダンプスタダイビング(dumpster diving)※ごみ漁り」と呼ばれる、物理的な情報漏えいの一例です。したがって「サイバー」攻撃の定義には当てはまりません。
(注)廃棄メディアからデータを回収してコンピュータで解析した場合は、行為全体の中にサイバー的要素が含まれることがありますが、本問の選択肢は「オフィスから廃棄された記録メディアをあさる」という物理的行為を示しているため、サイバー攻撃の例とはみなされません。
解法ステップ
- 問題文で「サイバー攻撃」の意味を確認する。
- サイバー攻撃=コンピュータ、ネットワーク、ソフトウェアを使って行う攻撃。
- 各選択肢が「デジタル経路」を使っているかを判定する。
- デジタル経路を使っていればサイバー攻撃の例。物理的手段ならサイバー攻撃ではない。
- 最後に、選んだ選択肢が「物理的な情報取得」であることを説明して正答とする。
選択肢別の誤答解説
- ア:廃棄物を漁る行為は「物理的」な情報取得です。パソコンやネットワークを通して攻撃するわけではありません。物理的なセキュリティや文書廃棄の問題であり、サイバー攻撃の分類には入りません。
- イ:サーバ(サービスを提供するコンピュータ)にある脆弱性(セキュリティの弱点)を利用してWebサイトに侵入し、データを改ざんする行為は典型的なサイバー攻撃です。ネットワークとソフトウェアの弱点を突いて行います。
- ウ:大量のアクセスを集中させてサービスを停止させる行為はDDoS(Distributed Denial of Service:分散型サービス不能攻撃)と呼ばれるサイバー攻撃です。ネットワーク越しのトラフィックを使います。
- エ:バックドア(正規の認証手順を回避して不正にアクセスするための仕掛け)を使って他人のPCを遠隔操作するのはマルウェア(悪意あるソフト)や不正アクセスによる代表的なサイバー攻撃です。
よくある誤解
- 「ゴミあさりも情報漏えいだからサイバー攻撃だ」
- 誤りです。情報漏えいに繋がる点は同じでも、攻撃の手段が物理的かデジタルかで分類が変わります。両方とも対策が必要ですが、区別して考えます。
- 「廃棄メディアを拾ってPCで読むとサイバー攻撃になる」
- 拾う行為自体は物理的取得です。そこからコンピュータで不正にデータを利用・公開したり、ネットワーク経由で他者に損害を与えればサイバー犯罪(不正アクセスなど)となる場合があります。行為のどの部分がデジタルかを見極めてください。
- 「バックドアは物理的な道具を使うときもある」
- 用語はソフトウェア寄りです。物理的な裏口と混同しないようにしましょう。IT分野で「バックドア」と言えば通常はソフトやシステムに仕込まれた不正なアクセス手段を指します。
補足コラム
情報セキュリティは「物理」「技術」「人」による三層の対策が重要です。
- 物理対策:シュレッダーによる書類の裁断、記録メディアの物理破壊・安全な廃棄、入退室管理。アのような問題はここで防げます。
- 技術対策:OSやソフトの更新(パッチ適用)、ファイアウォール、アンチウイルス、DDoS対策。イ・ウ・エの攻撃は技術対策で軽減できます。
- 人的対策:教育、持ち出しルール、パスワード管理。人的ミスや内部不正を防ぎます。
実務上は「廃棄前に媒体を消去・破壊する」「機密を含む紙はビジネス用シュレッダーで破砕する」「不要なデータは暗号化した上で廃棄する」などの運用ルールを整えることが大切です。
FAQ
Q1: 廃棄された記録がUSBメモリやHDDだったら、それもサイバー攻撃の例ですか?
A1: 物理的に回収する行為自体は物理的な侵害です。ただし、その後にコンピュータでデータを不正利用したり、回収した情報を使ってネットワーク経由で被害を与えればサイバー犯罪になります。問題では「どれがサイバー攻撃か」を問っているため、単に拾う行為は該当しません。
A1: 物理的に回収する行為自体は物理的な侵害です。ただし、その後にコンピュータでデータを不正利用したり、回収した情報を使ってネットワーク経由で被害を与えればサイバー犯罪になります。問題では「どれがサイバー攻撃か」を問っているため、単に拾う行為は該当しません。
Q2: ダンプスタダイビング(dumpster diving)は違法ですか?
A2: 多くの場合、他人の情報を無断で取得・利用する行為は法律や条例に触れる可能性があります。具体的な違法性は国や状況により異なるため、該当する法令を確認する必要があります。
A2: 多くの場合、他人の情報を無断で取得・利用する行為は法律や条例に触れる可能性があります。具体的な違法性は国や状況により異なるため、該当する法令を確認する必要があります。
Q3: DDoSって何ですか?
A3: DDoSはDistributed Denial of Service(分散型サービス不能攻撃)の略です。多数のコンピュータから同時に大量のアクセスを送り、対象サービスを利用不能にする攻撃です。選択肢のウがこれに該当します。
A3: DDoSはDistributed Denial of Service(分散型サービス不能攻撃)の略です。多数のコンピュータから同時に大量のアクセスを送り、対象サービスを利用不能にする攻撃です。選択肢のウがこれに該当します。
関連キーワード: サイバー攻撃、ダンプスタダイビング、DDoS、バックドア、脆弱性、機密情報、情報セキュリティ

\ せっかくなら /
ITパスポートを
クイズ形式で学習しませんか?
クイズ画面へ遷移する→
すぐに利用可能!

