ITパスポート 2018年 春期 問99
問題文
複数の異なる周波数帯の電波を束ねることによって、無線通信の高速化や安定化を図る手法はどれか。
選択肢
ア:FTTH
イ:MVNO
ウ:キャリアアグリゲーション(正解)
エ:ハンドオーバ
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複数の異なる周波数帯の電波を束ねることによって、無線通信の高速化や安定化を図る手法はどれか。【ITパスポート 解説】
正解の理由
問題文が求めているのは「複数の異なる周波数帯(周波数の帯域)をまとめて使い、通信を速く・安定させる技術」です。これは英語で Carrier Aggregation(キャリアアグリゲーション)と呼ばれます。したがって選択肢のウが正解です。
- キャリアアグリゲーション(Carrier Aggregation:複数の周波数帯を束ねて、あたかも一つの広い帯域として使う技術)は、帯域幅を増やしてデータ速度を上げたり、異なる周波数の良い部分を使って安定性を確保したりします。
- 日常の例え:道路の車線を増やして一度に多くの車を通すイメージです。各周波数帯は「車線」に相当します。
(用語)周波数帯:電波が使う「周波数の範囲」。帯域幅:データを運べる「幅」。これらが広ければ速くデータを運べます。
解法ステップ
- 問題文のキーワードを見つける:「複数の異なる周波数帯」「束ねる」「高速化・安定化」。
- 各選択肢の意味を思い出す(以下で簡単に説明します)。
- 「複数の周波数を束ねる」に直接当てはまるものを選ぶ → キャリアアグリゲーション。
- 他の選択肢が別の概念であることを確認して除外する。
選択肢別の誤答解説
-
ア: FTTH
- FTTH(Fiber To The Home:光ファイバーを家庭まで引く接続)は有線のインターネット接続方式です。光ファイバーを使う話であり、無線の周波数帯を束ねる技術ではありません。
-
イ: MVNO
- MVNO(Mobile Virtual Network Operator:自前で基地局を持たず既存の通信事業者の回線を借りてサービスを提供する事業者)は事業形態の話です。周波数帯を束ねる技術ではありません。
-
ウ: キャリアアグリゲーション
- キャリアアグリゲーション(Carrier Aggregation:複数の周波数帯を組み合わせて一つの高速な通信路を作る技術)は問題文の条件に合致します。LTE-Advancedや5Gで速度向上のために使われます。
-
エ: ハンドオーバ
- ハンドオーバ(handover:通信中に端末が別の基地局へ接続を切り替えること)は、移動中に接続先を移す操作であり、「複数の周波数を束ねる」こととは別です。
よくある誤解
-
「キャリア=通信事業者」と混同する
- 「キャリアアグリゲーション」の“キャリア(carrier)”は、ここでは「搬送する周波数の帯(搬送波)」を意味します。通信事業者(キャリア)とは別の意味で使われるため混乱しやすいです。
-
CA と MIMO(マイモ)を混同する
- MIMO(Multiple Input Multiple Output:複数の送受信アンテナを使って同時にデータを送る技術)は、空間的にデータを増やす技術です。一方、キャリアアグリゲーションは周波数帯を「複数まとめる」ことで帯域を増やします。目的は似ますが原理が違います。
-
「同じ周波数でまとめる」と誤解する
- キャリアアグリゲーションは同一帯域の連続した結合(contiguous)だけでなく、異なる周波数帯(inter-band)を結合することもできます。問題文は「異なる周波数帯」と明記しているのでCAが該当します。
補足コラム
- キャリアアグリゲーションはLTE-Advanced(LTEの拡張仕様)で導入され、5Gでも類似の考え方で複数の周波数を組み合わせて高速化・容量増大を図っています。
- CAの方式には「同一バンド内で連続した帯域を結合する方法」と「異なるバンドを結合する方法」があり、端末(スマートフォン)と基地局の両方が対応している必要があります。
- 実務的には、低い周波数(遠くまで届きやすい)と高い周波数(高速だが到達距離が短い)を組み合わせることで、屋外・屋内問わず性能を最適化できます。
FAQ
Q1: キャリアアグリゲーションは5Gでも使われますか?
A1: はい。5Gでも複数の周波数帯を組み合わせる考え方が使われます。高速化や容量確保のための重要な技術です。
A1: はい。5Gでも複数の周波数帯を組み合わせる考え方が使われます。高速化や容量確保のための重要な技術です。
Q2: 利用者側で特別な設定は必要ですか?
A2: 基本的に端末(スマホ等)と契約回線がCAに対応していれば自動で有効になります。対応していない端末ではCAの恩恵は受けられません。
A2: 基本的に端末(スマホ等)と契約回線がCAに対応していれば自動で有効になります。対応していない端末ではCAの恩恵は受けられません。
Q3: CAとチャネルボンディングは同じですか?
A3: 基本的な考え方は似ています(複数のチャネルを束ねる)が、用語は分野や規格によって使い分けられます。通信規格(LTE/5G)では「キャリアアグリゲーション」が一般的な呼び方です。
A3: 基本的な考え方は似ています(複数のチャネルを束ねる)が、用語は分野や規格によって使い分けられます。通信規格(LTE/5G)では「キャリアアグリゲーション」が一般的な呼び方です。
関連キーワード: キャリアアグリゲーション、Carrier Aggregation、周波数帯、帯域幅、CA、LTE-Advanced、5G、MIMO、チャネルボンディング、ハンドオーバ、MVNO、FTTH

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