戦国IT - 情報処理技術者試験の過去問対策サイト
ブログお知らせお問い合わせ料金プラン

ITパスポート 2019年 秋期 01


問題文

労働者派遣法に基づき、A社がY氏をB社へ派遣することとなった。このときに成立する関係として、適切なものはどれか。

選択肢

A社とB社との間の委託関係
A社とY氏との間の労働者派遣契約関係
B社とY氏との間の雇用関係
B社とY氏との間の指揮命令関係(正解)

🔒 解説は解答すると表示されます

労働者派遣法に基づきA社がY氏をB社へ派遣する場合の関係【ITパスポート 解説】

正解の理由

この問題では、実際にどの企業が「仕事の指示(指揮命令)」を出すかを問われています。派遣(dispatch)とは、派遣元(派遣する会社)が自社の労働者を派遣先(派遣先の会社)で働かせる仕組みです。派遣された労働者Y氏は日々の仕事については派遣先B社から指示を受けます。したがって、成立する関係は の「B社とY氏との間の指揮命令関係」です。
ここで重要なのは、指示を出す(誰が業務のやり方を決めるか)と、雇用契約(誰が給与を払うか・雇用主か)を混同しないことです。雇用関係(employment relationship:誰が雇っているか)は通常A社とY氏の間に残りますが、日々の業務指示はB社が行います。よって指揮命令関係はB社とY氏の間に成立します。

解法ステップ

  1. 登場人物の役割を確認する
    • A社:派遣元(はけんもと:労働者を派遣する会社)
    • B社:派遣先(はけんさき:派遣労働者が働く会社)
    • Y氏:派遣労働者
  2. 用語の意味を確認する(短く)
    • 指揮命令(しきめいれい / instruction and supervision):仕事のやり方や指示を出すこと。
    • 雇用関係(employment relationship):雇用契約に基づき給与を支払うなどの関係。
    • 委託(outsourcing / contract for services):成果物の提供を目的とする契約。委託先が成果に責任を負う。
  3. 各選択肢と登場人物を照らし合わせる
    • 「指揮命令関係」は、実際に誰がY氏に業務指示を出すかを見る。派遣ではB社が指示するため成立する。
    • 「雇用関係」「委託関係」「派遣契約」の相手を確認して誤りがないかをチェックする。
  4. 結論:日々の業務指示を行うのはB社 → を選ぶ。

選択肢別の誤答解説

  • ア: A社とB社との間の委託関係
    • 誤り。委託(請負や業務委託)は、成果物や業務の委任を意味します。派遣は労働力を提供する形態で、委託関係とは性質が異なります。なお、A社とB社の間には「派遣契約(dispatch agreement)」が結ばれることが多いですが、これは「委託」ではありません。
  • イ: A社とY氏との間の労働者派遣契約関係
    • 誤り。A社とY氏の関係は「労働契約(employment contract)」(A社が雇用主)です。「労働者派遣契約」という言い方は通常、A社とB社間の契約を指します。したがって、A社とY氏の間で「派遣契約関係」が成立するとは言いません。
  • ウ: B社とY氏との間の雇用関係
    • 誤り。雇用関係(給与支払いや社会保険の負担など)を持つのは原則として派遣元のA社です。B社は日常業務の指示は出しますが、雇用主ではありません(例外的に直接雇用に切り替わる場合は別)。
  • : B社とY氏との間の指揮命令関係
    • 正しい。派遣された労働者は派遣先で働き、その働き方や業務の指示を派遣先が行います。これが指揮命令関係です。

よくある誤解

  1. 「指示を出す会社=雇用主」だと考える誤解
    • 誤りです。派遣では指示を出すのは派遣先ですが、雇用主(給与支払者)は派遣元です。指示と雇用は別の概念です。
  2. 「派遣=委託(請負)」と混同する誤解
    • 請負(contract for work:成果を提供する契約)では、請負業者が自分の裁量で仕事を行います。派遣は労働者がクライアントの指示で働く形なので、区別が重要です。
  3. 「派遣先は何もしない」ではない誤解
    • 派遣先には労働者の指揮命令や安全配慮義務(職場の安全衛生)などの責任がある点も忘れがちです。完全に無関係ではありません。

補足コラム

  • 請負(うけおい / contract for work)と派遣(dispatch)の違い(簡単な見分け方)
    • 請負:成果物が納品される。請負会社の社員が自社のやり方で業務を進める。発注者は成果物の完成を受け取る。
    • 派遣:誰が指示を出すかがポイント。派遣では派遣先が業務指示を行う。成果ではなく「労働力」の提供が主眼。
  • 実務上の例(人材派遣を使う場面)
    • 期間限定で業務が増えたとき。会社が正社員をすぐに増やせない時に派遣を利用することが多いです。派遣元が採用・給与支払い・社会保険手続きなどを行い、派遣先が日々の業務内容を指示します。

FAQ

Q1: Y氏の給与は誰が払いますか?
A1: 原則としてA社(派遣元)が給与を支払います。派遣先は通常給与を支払いません。
Q2: B社はY氏を解雇できますか?
A2: 直接の雇用主はA社なので、B社が直接解雇する権限はありません。業務命令に従わない等の問題があればB社は派遣元に連絡して対応を求めます。
Q3: B社がY氏に仕事を教えて指示するのは違法ですか?
A3: 違法ではありません。派遣では派遣先が業務の指示(指揮命令)を行うことが想定されています。ただし、派遣法や労働法に基づく制限や安全配慮義務があります。
Q4: もしB社がY氏を直接雇いたい場合は?
A4: B社が直接雇用を希望する場合、派遣契約や派遣期間の定めに従い、派遣元と合意して派遣を終了し、B社が雇用契約を結ぶ手続きを行います。無断で雇用契約に移行すると契約違反になることがあります。

関連キーワード: 労働者派遣法、派遣元、派遣先、派遣労働者、指揮命令、雇用関係、労働契約、委託(請負)、派遣契約
← 前の問題へこの年度をクイズで解く次の問題へ →
戦国ITクイズ機能

\ せっかくなら /

ITパスポート
クイズ形式で学習しませんか?

クイズ画面へ遷移する

すぐに利用可能!

©︎2026 情報処理技術者試験対策アプリ

このサイトについてブログプライバシーポリシー利用規約特商法表記開発者について