ITパスポート 2019年 秋期 問32
問題文
一般消費者向けの製品を製造しているA社では、新製品の開発に当たって、市場を取り巻くマクロ環境を政治、経済、社会、技術の観点について分析することにした。このときに収集すべき情報として、最も適切なものはどれか。
選択肢
ア:競合企業の経営戦略
イ:競合企業の財務状況
ウ:主要仕入先の原材料価格
エ:我が国の高齢化率(正解)
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マクロ環境(PEST分析)で収集すべき情報はどれか【ITパスポート 解説】
正解の理由
選択肢の中で、市場を取り巻く「マクロ環境(広い外的要因)」に当たるのは エ 我が国の高齢化率 です。
ここで使う分析枠組みは PEST分析 です。PEST(Political, Economic, Social, Technologicalの頭文字)は、政治(Political:政治・法規)、経済(Economic:景気・為替など)、社会(Social:人口構造や価値観)、技術(Technological:技術進歩)の4つの外的要因を見る手法です。社会の要因に当たる「高齢化率」はマクロな変化であり、新製品の需要や仕様に直接影響します。したがって、マクロ環境を分析する目的では エ が最も適切です。
ここで使う分析枠組みは PEST分析 です。PEST(Political, Economic, Social, Technologicalの頭文字)は、政治(Political:政治・法規)、経済(Economic:景気・為替など)、社会(Social:人口構造や価値観)、技術(Technological:技術進歩)の4つの外的要因を見る手法です。社会の要因に当たる「高齢化率」はマクロな変化であり、新製品の需要や仕様に直接影響します。したがって、マクロ環境を分析する目的では エ が最も適切です。
解法ステップ
- 問題の目的を確認する:ここでは「市場を取り巻くマクロ環境を政治・経済・社会・技術の観点で分析する」こと。
- PESTの各項目が何を指すかを思い出す(初めてなら下の補足を参照)。
- 各選択肢が「マクロ(広い社会的・経済的要因)」か「ミクロ(企業や業界の個別要因)」かを判別する。
- マクロに該当する選択肢を選ぶ。今回では社会的な大きな変化である高齢化率が該当するため エ を選ぶ。
選択肢別の誤答解説
-
ア: 競合企業の経営戦略
競合の経営戦略は「企業レベル」の情報です。業界内の競争状況や自社が対処すべき戦術を示すもので、マクロ環境(PEST)の範囲では「ミクロ(業界・企業)要因」に当たります。よって不適切です。 -
イ: 競合企業の財務状況
これも個別企業の内部(もしくは業界)情報です。投資判断や競合分析には重要ですが、政治・経済・社会・技術といった広い外的環境の分析とは目的が異なります。 -
ウ: 主要仕入先の原材料価格
原材料価格は経済的要因の一部に見える場合もありますが、ここでは「主要仕入先」という具体的なサプライヤーに関する情報であり、業界や自社の購買コストに直結するミクロ情報です。マクロ環境全体を示す「国全体の経済動向」とは違います。 -
エ: 我が国の高齢化率
国全体の人口構造の変化は典型的な社会(Social)要因です。消費者の年齢構成が変われば、製品の需要や仕様(使いやすさ、機能、価格帯)に長期的な影響を与えます。したがってマクロ環境分析には最も適した情報です。
よくある誤解
-
原材料価格は「経済」の指標だからマクロ要因だと思い込みやすい。
→ 原材料価格自体は経済要因に関係しますが、選択肢が「主要仕入先の価格」と具体的な業者に絞られている場合はミクロ(自社・業界)分析向けです。設問の観点(マクロかミクロか)を常に確認してください。 -
「競合企業の戦略」も市場分析に必要だから選んでしまう。
→ 競合分析は重要ですが、この問題の目的は「マクロ(政治・経済・社会・技術)」の情報収集です。目的語を見落とさないようにしましょう。 -
PESTとSWOTを混同する。
→ PESTは外部マクロ(政治・経済・社会・技術)を扱います。SWOTはStrengths(強み)/Weaknesses(弱み)/Opportunities(機会)/Threats(脅威)で、内部と外部を合わせて評価する別の枠組みです。
補足コラム
- PEST分析の覚え方:P(政治)、E(経済)、S(社会)、T(技術)。英語の頭文字を取った名称です。
- 高齢化率が製品に与える影響の例:
- パッケージの開けやすさ(指先力が弱い人を想定)
- 表示フォントを大きくする、操作を簡潔にする
- 購入・サポート方法(オンラインだけでなく店舗や電話サポートの充実)
こうした設計変更はマクロな人口動態を見て初めて長期的に必要か判断できます。
- 情報の入手先の例:総務省の統計局や厚生労働省の人口動態、自治体の高齢化率データなど、公的統計は信頼性が高くマクロ分析に適しています。
FAQ
Q1. 原材料価格が国全体で上がっている場合はマクロ要因になりますか?
A1. 国全体の「物価上昇」や「主要原材料の世界的価格動向」はマクロ(経済)要因です。ただし、選択肢が特定の仕入先に限定されるとミクロ情報になります。設問の粒度(どのくらい広い視点か)を確認してください。
A1. 国全体の「物価上昇」や「主要原材料の世界的価格動向」はマクロ(経済)要因です。ただし、選択肢が特定の仕入先に限定されるとミクロ情報になります。設問の粒度(どのくらい広い視点か)を確認してください。
Q2. 技術(T)に当たる例は何ですか?
A2. AI(人工知能:Artificial Intelligence)、IoT(Internet of Things:モノのインターネット)、新材料など、業界全体の技術進歩や普及が該当します。技術の英語名や略語は初めて見る場合は意味を確認しましょう。
A2. AI(人工知能:Artificial Intelligence)、IoT(Internet of Things:モノのインターネット)、新材料など、業界全体の技術進歩や普及が該当します。技術の英語名や略語は初めて見る場合は意味を確認しましょう。
Q3. 企業戦略や財務情報は全く不要ですか?
A3. いいえ。新製品開発ではマクロ分析(PEST)と並行して、競合分析や自社の強み・弱み(ミクロ)も重要です。ただしこの問題は「マクロ環境を分析する場合に収集すべき情報」を問うています。
A3. いいえ。新製品開発ではマクロ分析(PEST)と並行して、競合分析や自社の強み・弱み(ミクロ)も重要です。ただしこの問題は「マクロ環境を分析する場合に収集すべき情報」を問うています。
関連キーワード: PEST分析、マクロ環境、ミクロ環境、人口構造、高齢化率、社会要因、外部環境分析

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