ITパスポート 2019年 秋期 問41
問題文
プロジェクトマネジメントの進め方に関する説明として、適切なものはどれか。
選択肢
ア:企画、要件定義、システム開発、保守の順番で、開発を行う。
イ:戦略、設計、移行、運用、改善のライフサイクルで、ITサービスを維持する。
ウ:目標を達成するための計画を作成し、実行中は品質、進捗、コストなどをコントロールし、目標の達成に導く。(正解)
エ:予備調査、本調査、評価、結論の順番で、リスクの識別、コントロールが適切に実施されているかの確認を行う。
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プロジェクトマネジメントの進め方に関する説明【ITパスポート 解説】
正解の理由
選択肢ウは、プロジェクトマネジメント(プロジェクトを計画し、実行し、目標を達成するために管理すること)を端的に表しています。プロジェクトは「目標を持ち、期間が限られた一時的な取り組み」です。プロジェクトマネジメントでは、まず目標達成のための計画を作成します。実行中は品質(成果物の良さ)、進捗(予定通り進んでいるか)、コスト(予算内か)などを継続的にチェックして必要に応じて調整(コントロール)します。これらの一連の活動によって目標へ導く、という流れがウに示されているため、正しい説明です。
(ポイントとなる用語)
- プロジェクトマネジメント(Project Management:目標を達成するための計画・実行・監視・調整の活動)
- 進捗(しんちょく):仕事がどれだけ進んだかを示す指標
- 品質:成果物が要求を満たしているかの程度
解法ステップ
- 問題文で問われている概念を確認する。「プロジェクトマネジメント」=目標を達成するための管理という定義を頭に入れる。
- 選択肢のキーワードを拾う。「計画」「コントロール」「品質・進捗・コスト」など、管理・監視に関する語があるかを探す。
- 「プロジェクト」と「運用(サービスの維持)」や「調査・監査」といった別物と混同していないかを見極める。
- 上の基準に最も合致する選択肢を選ぶ。今回、計画作成→実行中のコントロール→目標達成という流れが正しいので、ウを選ぶ。
短い見分け方の合言葉:計画→実行→監視(コントロール)→達成。これがある選択肢を選ぶ。
選択肢別の誤答解説
-
ア: 「企画、要件定義、システム開発、保守の順番で、開発を行う。」
→ これはシステム開発の工程(いわゆる開発ライフサイクル)の並びを示しています。プロジェクトマネジメント全体の説明としては不十分です。プロジェクトマネジメントはこれらの工程を含む「どう管理するか」を示す概念です。よって不適切です。 -
イ: 「戦略、設計、移行、運用、改善のライフサイクルで、ITサービスを維持する。」
→ これはITサービスのライフサイクル(ライフサイクル:製品やサービスの一生を通した流れ)やサービスマネジメントの説明に近いです。サービスは継続的に運用される「業務」であり、プロジェクト(期間限定の仕事)とは性質が異なります。したがってプロジェクトマネジメントの説明としては不適切です。 -
エ: 「予備調査、本調査、評価、結論の順番で、リスクの識別、コントロールが適切に実施されているかの確認を行う。」
→ これは監査やレビュー、調査の手順に近い説明です。リスクの識別やコントロールの確認はプロジェクトマネジメントの一部ですが、選択肢全体が「調査・評価」の流れを説明しており、プロジェクトマネジメントの包括的な説明とは言えません。よって不適切です。
よくある誤解
- 「プロジェクトマネジメント=単に計画を作ること」と考える誤解
- 実際は計画だけでなく、実行中の監視(進捗や品質のチェック)と調整(コントロール)まで含みます。計画はスタート地点にすぎません。
- 「プロジェクト(期間限定の仕事)と運用(継続的業務)を混同する」
- 運用はサービスやシステムを長く維持する活動です。プロジェクトは新しいものを作る・変えるための一時的な活動です。問題文が「目標に導く」とあればプロジェクトの説明を疑います。
- 「リスク管理=プロジェクトマネジメント全体」と考える誤解
- リスク管理は重要な要素ですが、プロジェクトマネジメントは計画・実行・監視・完了までの広い範囲を扱います。
補足コラム
- PMBOK(Project Management Body of Knowledge:プロジェクトマネジメントの知識体系)という考え方があります。これは「開始(Initiating)、計画(Planning)、実行(Executing)、監視・コントロール(Monitoring & Controlling)、終結(Closing)」のプロセス群で整理されています。問題文のウはこの流れに非常によく合います。
- PDCA(Plan-Do-Check-Act:計画→実行→点検→改善)という循環も、プロジェクトの一部(特に改善や品質管理)で使われます。
- トリプルコンストレイント(制約の三要素)について:スコープ(scope:仕事の範囲)、時間(納期)、コスト(予算)。これらが相互に影響するため、バランスをとるのがプロジェクトマネジメントの腕の見せどころです。
FAQ
Q1. プロジェクトと運用(オペレーション)の違いは何ですか?
A1. プロジェクトは開始と終了が明確な「一時的な活動」で、何か新しい成果物を作ることが目的です。運用は作ったものを継続的に使い続ける活動です。
A1. プロジェクトは開始と終了が明確な「一時的な活動」で、何か新しい成果物を作ることが目的です。運用は作ったものを継続的に使い続ける活動です。
Q2. 「コントロール」とは具体的に何をすることですか?
A2. 予定との差(遅れ・超過)を把握し、原因を調べて対応策を実行することです。例:進捗が遅い→作業の割り振り見直し、追加の人員投入など。
A2. 予定との差(遅れ・超過)を把握し、原因を調べて対応策を実行することです。例:進捗が遅い→作業の割り振り見直し、追加の人員投入など。
Q3. プロジェクトマネジメントはIT以外の仕事でも使えますか?
A3. はい。プロジェクトマネジメントの考え方は建設、イベント、人事施策など、目標と期限がある全ての分野で使えます。
A3. はい。プロジェクトマネジメントの考え方は建設、イベント、人事施策など、目標と期限がある全ての分野で使えます。
関連キーワード: プロジェクト計画、進捗管理、コスト管理、品質管理、リスク管理、PDCA、PMBOK、ライフサイクル、スコープ、プロジェクト完了

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