ITパスポート 2019年 秋期 問47
問題文
ソフトウェアの品質を判定する指標として、機能単位の不良件数をその開発規模で割った値を“不良密度”と定義する。不良密度の下限値と上限値を設定し、実績値がその範囲を逸脱した場合に問題ありと判定するとき、A工程では問題がなく、B工程で問題があると判定される機能はどれか。ここで、不良密度の下限値は0.25件/KS、上限値は0.65件/KSとする。また、不良密度の下限値、上限値及び開発規模は、両工程とも同じとする。

選択肢
ア:
イ:
ウ:
エ:(正解)
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ソフトウェアの不良密度判定【ITパスポート 解説】
正解の理由
不良密度とは、機能ごとの不良件数を開発規模で割った値です。ここでは下限値が 件/KS、上限値が 件/KS です。A工程で「問題なし」(不良密度が下限〜上限の範囲内)、B工程で「問題あり」(範囲外)となるのは、機能4です。選択肢では エ に該当します。
理由は、機能4のA工程の不良密度が (範囲内)である一方、B工程の不良密度が (下限 を下回る、範囲外)だからです。
解法ステップ
- 不良密度の定義を確認する。
不良密度 = 不良件数 ÷ 開発規模(単位:件/KS)。式で書くと 。 - 各機能についてA工程とB工程それぞれの不良密度を計算する。
- 計算値が下限 以上かつ上限 以下なら「問題なし」。それ以外(0.25 未満または 0.65 超)は「問題あり」。
- 「Aで問題なし、Bで問題あり」となる機能を選ぶ。
具体的な計算(各行)
- 機能1(KS=10)
A: (0.25〜0.65 の範囲内 → 問題なし)
B: (範囲内 → 問題なし) - 機能2(KS=20)
A: (0.65 を超える → 問題あり)
B: (範囲内 → 問題なし) - 機能3(KS=50)
A: (0.25 未満 → 問題あり)
B: (0.65 を超える → 問題あり) - 機能4(KS=80)
A: (範囲内 → 問題なし)
B: (0.25 未満 → 問題あり)
このうち「Aで問題なし、Bで問題あり」となるのは機能4、すなわち エ です。
選択肢別の誤答解説
- ア(機能1)
両工程とも不良密度は範囲内(A:0.60、B:0.30)です。Aが問題なしでBが問題あり、という条件を満たしません。 - イ(機能2)
A工程が0.70で上限を超え「問題あり」です。条件は逆なので不正解です。 - ウ(機能3)
AもBも範囲外(A:0.20で下限未満、B:0.80で上限超過)で、Aが「問題なし」ではありません。よって不正解です。 - エ(機能4)
Aは0.40(範囲内=問題なし)、Bは0.10(下限未満=問題あり)で、問題文の条件に一致します。正解は エ です。
よくある誤解
- 「不良件数をそのまま比較してしまう」
不良件数そのものではなく、必ず「不良密度(不良件数÷開発規模)」で比較します。開発規模が違えば単純比較は誤りです。 - 「境界値の扱いを誤る」
下限や上限にぴったり一致する場合は通常「範囲内(問題なし)」と扱います(ここでも同様に扱っています)。0.25 や 0.65 に等しい場合は逸脱ではありません。 - 「単位を無視する」
単位が件/KS であることを忘れると計算ミスにつながります。問題文にある単位をそのまま使って計算してください。
補足コラム
不良密度は品質管理でよく使われる指標です。大きな開発規模の機能と小さな開発規模の機能を公平に比較するために、件数を規模で割って「単位あたりの不良数」に換算します。これは、例えば売上を比較するときに「売上額」ではなく「1人当たり売上」を見るのと似ています。下限と上限を設定することで、品質が期待範囲から外れている箇所を効率よく見つけられます。
簡単な計算を自動化したい場合は、以下のような小さなプログラムでチェックできます(参考):
data = [
("機能1", 10, 6, 3),
("機能2", 20, 14, 10),
("機能3", 50, 10, 40),
("機能4", 80, 32, 8),
]
low, high = 0.25, 0.65
for name, ks, a, b in data:
da = a/ks
db = b/ks
print(name, "A:", da, "B:", db, "->", "A問題なし" if low<=da<=high else "A問題あり",
"B問題なし" if low<=db<=high else "B問題あり")
FAQ
Q. 下限や上限と「等しい」場合はどう扱いますか?
A. 通常は「等しい」=範囲内と扱います。問題文で逸脱(範囲外)と判断すると明記がない限り、等値は許容されます。
A. 通常は「等しい」=範囲内と扱います。問題文で逸脱(範囲外)と判断すると明記がない限り、等値は許容されます。
Q. 開発規模の単位(KS)が異なる場合はどうしますか?
A. 単位が違えばまず単位を揃えます。今回の問題では両工程で同じKS単位なのでそのまま計算しています。
A. 単位が違えばまず単位を揃えます。今回の問題では両工程で同じKS単位なのでそのまま計算しています。
Q. 小数第何位まで計算すればよいですか?
A. 比較の結果が境界近くであれば十分な桁数で計算してください。通常は小数2桁以上あれば問題ありません(例:0.70 と 0.65 の比較は明確です)。
A. 比較の結果が境界近くであれば十分な桁数で計算してください。通常は小数2桁以上あれば問題ありません(例:0.70 と 0.65 の比較は明確です)。
関連キーワード: 不良密度、品質指標、下限値、上限値、不良件数、開発規模、密度計算、品質管理

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