ITパスポート 2019年 秋期 問57
問題文
サーバの仮想化技術において、あるハードウェアで稼働している仮想化されたサーバを停止することなく別のハードウェアに移動させ、移動前の状態から引き続きサーバの処理を継続させる技術を何と呼ぶか。
選択肢
ア:ストリーミング
イ:ディジタルサイネージ
ウ:プラグアンドプレイ
エ:ライブマイグレーション(正解)
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サーバの仮想化で稼働中のサーバを停止せずに別ハードウェアへ移動する技術 +【ITパスポート 解説】
正解の理由
この問題で求められているのは、稼働中(=サーバを停止しないで)の仮想サーバを別の物理ハードウェアに移し、移動前の状態(メモリの中身や実行中の処理など)を保ったまま処理を継続させる技術です。その定義にぴったり当てはまるのが エ のライブマイグレーションです。
- ライブマイグレーション(live migration:動いている仮想マシンを停止せずに別の物理機へ移す技術)は、メモリ内容やCPUの状態をほぼリアルタイムで転送し、ダウンタイムを極力短くして処理を継続します。
- ほかの選択肢(ストリーミング、ディジタルサイネージ、プラグアンドプレイ)は、この「稼働中の仮想サーバを別ハードへ移す」意味には当たりません。
解法ステップ
- 問題文のキーワードを押さえる:「停止することなく」「別のハードウェアに移動」「移動前の状態から引き続き処理を継続」。
- 各選択肢の意味を確認する。
- ア: ストリーミング → 音声や映像を連続配信する技術。サーバ移動とは無関係。
- イ: ディジタルサイネージ → 電子看板などの表示システム。サーバ移動ではない。
- ウ: プラグアンドプレイ → 機器を差すだけで自動的に使える仕組み。即時利用の概念で移行技術ではない。
- エ: ライブマイグレーション → 稼働中の仮想サーバを停止せず移動できる技術。問題と一致。
- 条件と用語が合致する選択肢を選ぶ。よって エ が正解。
選択肢別の誤答解説
-
ア: ストリーミング
ストリーミング(streaming)は音声や動画を連続して送る技術です。ネットで動画を見るときに使われます。サーバを別の物理機に移す操作とは関係ありません。 -
イ: ディジタルサイネージ
ディジタルサイネージ(digital signage)は商業施設や駅で見かける電子掲示板のことです。表示用のハード/ソフトの用途を指す語で、仮想サーバのライブ移動を表すものではありません。 -
ウ: プラグアンドプレイ
プラグアンドプレイ(plug and play)は機器を接続すると自動で認識・設定される仕組みです。装置の接続性の話であり、稼働中のサーバを別機に移すこととは異なります。 -
エ: ライブマイグレーション(正しい)
ライブマイグレーション(live migration)はそのままの定義で、稼働中の仮想マシン(VM)を停止せずに別の物理サーバへ移し、処理を継続させます。有名な実装例にVMwareのvMotionや、KVMのlive migrationがあります。
よくある誤解
-
「マイグレーション=必ずサービス停止」と考える誤解
- マイグレーション(migration)は単に移動の意味です。停止して移す方法(コールドマイグレーション)と、停止せず移す方法(ライブマイグレーション)があり、違いを区別する必要があります。
-
「ライブマイグレーションは何でも無停止で移せる」と考える誤解
- 大抵は可能ですが、共有ストレージの有無、ネットワーク設定、I/Oの負荷などにより難易度やわずかな停止時間(短時間のパフォーマンス低下)が発生することがあります。
-
「仮想化していない物理サーバも同じ方法で移せる」との誤解
- ライブマイグレーションは仮想マシン(VM)に対する技術です。物理サーバをそのまま別の物理機に“生きたまま”移すことは一般にできません(物理→物理のライブ移行は特殊な仕組みが必要です)。
補足コラム
- 仮想化(server virtualization:1台の物理サーバ上で複数の仮想サーバを動かす技術)とハイパーバイザー(hypervisor:仮想化を実現・管理するソフトウェア)は、ライブマイグレーションの基盤です。ハイパーバイザーがメモリのダンプや差分転送を使って移行作業を行います。
- マイグレーションの種類:
- コールドマイグレーション:仮想マシンを停止してから移す。確実だがサービス停止が必要。
- ライブマイグレーション:稼働中に移す。ダウンタイムを極力短くする。
- 代表的な実装例:
- VMware vMotion(商用)
- KVM/QEMU の live migration(オープンソース)
- Xen の live migration
FAQ
Q1: ライブマイグレーションは必ず完全無停止ですか?
A1: 完全にゼロの停止時間を保証するのは難しいですが、ユーザーに影響がほとんど出ない短い停止時間(ミリ秒〜数秒程度)に抑えるのが一般的です。設定や環境によって差が出ます。
A1: 完全にゼロの停止時間を保証するのは難しいですが、ユーザーに影響がほとんど出ない短い停止時間(ミリ秒〜数秒程度)に抑えるのが一般的です。設定や環境によって差が出ます。
Q2: 共有ストレージは必要ですか?
A2: 古典的には共有ストレージ(複数のホストが同じ仮想ディスクにアクセスできる環境)があると簡単です。ただし、ストレージのデータも移す「ストレージライブマイグレーション」を組み合わせれば、共有ストレージなしでも実現可能な場合があります。
A2: 古典的には共有ストレージ(複数のホストが同じ仮想ディスクにアクセスできる環境)があると簡単です。ただし、ストレージのデータも移す「ストレージライブマイグレーション」を組み合わせれば、共有ストレージなしでも実現可能な場合があります。
Q3: コンテナ(例:Docker)でもライブマイグレーションできますか?
A3: コンテナは軽量だがプロセスベースなので、仮想マシンと同じ方法では難しいです。CRIU(Checkpoint/Restore In Userspace)などの技術でライブ移行的なことが可能ですが、制約があります。
A3: コンテナは軽量だがプロセスベースなので、仮想マシンと同じ方法では難しいです。CRIU(Checkpoint/Restore In Userspace)などの技術でライブ移行的なことが可能ですが、制約があります。
Q4: セキュリティ面の注意は?
A4: 移行中にネットワーク経路を使ってメモリ内容などが転送されます。暗号化や管理ネットワークの分離で安全性を確保することが重要です。
A4: 移行中にネットワーク経路を使ってメモリ内容などが転送されます。暗号化や管理ネットワークの分離で安全性を確保することが重要です。
関連キーワード: 仮想化、ライブマイグレーション、ハイパーバイザー、コールドマイグレーション、vMotion、KVM、VM移行

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