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ITパスポート 2019年 秋期 91


問題文

ネットワークにおけるDNSの役割として、適切なものはどれか。

選択肢

クライアントからのIPアドレス割当て要求に対し、プールされたIPアドレスの中から未使用のIPアドレスを割り当てる。
クライアントからのファイル転送要求を受け付け、クライアントへファイルを転送したり、クライアントからのファイルを受け取って保管したりする。
ドメイン名とIPアドレスの対応付けを行う。(正解)
メール受信者からの読出し要求に対して、メールサーバが受信したメールを転送する。

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ネットワークにおけるDNSの役割【ITパスポート 解説】

正解の理由

DNS(Domain Name System:ドメイン名とIPアドレスを対応付ける仕組み)は、インターネット上で「www.example.com」のような人が覚えやすいドメイン名を、コンピュータが通信で使う数字の住所であるIPアドレスに変換します。つまり「名前(ドメイン名) ⇔ 番号(IPアドレス)」の対応付けを行う機能がDNSの本質です。よって、この問題ではドメイン名とIPアドレスの対応付けを行う が正しい選択です。
イメージとしては「電話帳」です。人の名前から電話番号を引くように、ブラウザはドメイン名から対応するIPアドレスをDNSに問い合わせて、目的のサーバに接続します。

解法ステップ

  1. 問題文で尋ねられている役割を短く把握する:「DNSの役割」=「何をする仕組みか」を問う。
  2. 各選択肢を見て、ネットワークでよく使う代表的な仕組みと照合する。
    • IPアドレスの割当て → DHCP(Dynamic Host Configuration Protocol:動的にIPを割り当てる仕組み)
    • ファイルの送受信 → FTP(File Transfer Protocol:ファイル転送のための通信手順)やファイルサーバ
    • ドメイン名とIPの対応付け → DNS(Domain Name System)
    • メールの受信・読み出し → POP(Post Office Protocol)やIMAP(Internet Message Access Protocol)
  3. 最も該当する選択肢を選ぶ。上の対応からドメイン名とIPアドレスの対応付けを示す を選ぶ。

選択肢別の誤答解説

  • ア: 「クライアントからのIPアドレス割当て要求に対し、プールされたIPアドレスの中から未使用のIPアドレスを割り当てる。」
    • これはDHCP(Dynamic Host Configuration Protocol:動的にIPアドレスなどを割り当てる仕組み)の役割です。DNSとは別のサービスです。
  • イ: 「クライアントからのファイル転送要求を受け付け、クライアントへファイルを転送したり、クライアントからのファイルを受け取って保管したりする。」
    • これはFTP(File Transfer Protocol:ファイルを送受信する通信プロトコル)やHTTPを用いたファイルサーバの説明です。DNSは名前解決を行うため、ファイルを直接やり取りする役割は持ちません。
  • ウ: 「ドメイン名とIPアドレスの対応付けを行う。」
    • これがDNSの役割そのものです。ドメイン名を入力するとDNSが対応するIPを返し、通信相手の特定を助けます。
  • エ: 「メール受信者からの読出し要求に対して、メールサーバが受信したメールを転送する。」
    • これはメールの受信・閲覧に関わるPOP(Post Office Protocol)やIMAP(Internet Message Access Protocol)など、メール関連のプロトコルの説明です。DNS自体はメール本文の保管や配信を行いません(ただしメールをどのサーバへ送るかを示すMXレコードはDNSに格納されます)。

よくある誤解

  1. 「DNSはファイルやメールを保管・転送する」と思う誤解
    • DNSはあくまで名前とIPの対応表を提供する仕組みで、ファイルやメールの中身は扱いません。DNSは“どこに接続するか”を教える役割です。
  2. 「IPアドレスを割り当てるのがDNS」だと混同すること
    • IPの割当てはDHCPの仕事です。DNSは割り当て結果を名前で参照できるようにする補助をすることはありますが、割当そのものは行いません。
  3. 「DNSは単純な1対1の表だけ」と考える誤解
    • 実際はCNAME(別名)、MX(メールサーバ指定)、PTR(逆引き)など複数のレコード種別があり、役割ごとに情報を持てます。

補足コラム

DNSの仕組み(簡単な流れ)
  • ユーザーがブラウザで「www.example.com」にアクセスする。
  • ブラウザはまずローカルのキャッシュ(以前の問い合わせ結果)を確認し、なければOSやルーターが指定するDNSリゾルバ(名前引き受け役)に問い合わせる。
  • リゾルバは必要ならルートDNS → TLD(トップレベルドメイン、例: .com) → 権威DNS(そのドメインを管理するDNS)と順に問い合わせ、最終的に該当するIPアドレスを取得して返す。
  • 代表的なDNSレコード
    • Aレコード:ドメイン名 → IPv4アドレス
    • AAAAレコード:ドメイン名 → IPv6アドレス
    • CNAME:別名(エイリアス)
    • MXレコード:メールを受け取るサーバー(Mail eXchange)
    • PTR:IPアドレス → ドメイン名(逆引き)
簡単なコマンド例(Windowsのnslookup):
# Windowsのコマンドプロンプトで
nslookup www.example.com
(このコマンドはドメイン名に対応するIPアドレスを確認できます。初めて見る方は、これが「名前を番号に変える」操作だとイメージしてください。)

FAQ

Q1. DNSは自分のパソコンにもあるのですか?
A1. パソコンはDNSの機能そのものを丸ごと持っているわけではありませんが、DNSに問い合わせを行うソフト(リゾルバ)がOSに組み込まれています。実際の名前情報はインターネット上のDNSサーバが持っています。
Q2. DNSが止まると何が起きますか?
A2. ドメイン名からIPアドレスが引けなくなるため、ウェブサイト名やメールのやり取りができなくなります。IPアドレスを直接指定すれば接続できる場合もありますが、通常は困ります。
Q3. ドメイン名とIPアドレスは常に1対1ですか?
A3. いいえ。複数のドメインが同じIPを使うこと(仮想ホスティング)や、1つのドメインが複数のIPを持つこと(負荷分散や冗長化)があります。また、CNAMEで別名を作ることもできます。

関連キーワード: DNS, ドメイン名, IPアドレス, DNSレコード, Aレコード, MXレコード, CNAME, PTR, DHCP, FTP, SMTP, POP, IMAP
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