ITパスポート 2019年 春期 問18
問題文
貸借対照表を説明したものはどれか。
選択肢
ア:一定期間におけるキャッシュフローの状況を活動区分別に表示したもの
イ:一定期間に発生した収益と費用によって会社の経営成績を表示したもの
ウ:会社の純資産の各項目の前期末残高、当期変動額、当期末残高を表示したもの
エ:決算日における会社の財務状態を資産・負債・純資産の区分で表示したもの(正解)
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貸借対照表を説明したものはどれか【ITパスポート 解説】
正解の理由
貸借対照表は「決算日における会社の財務状態を資産・負債・純資産の区分で表示したもの」です。したがって選択肢の中で正しいのは エ です。ポイントは「決算日(一定の時点)の状態を示すスナップショット」であり、「資産(会社が持っているもの)」「負債(他人からの借り)」」「純資産(株主などの持ち分)」の3つに分けて表示する点です。
用語を簡単に:
- 決算日:会計期間の最後の日(例:3月31日)。その日の状態をまとめます。
- 資産(Assets):現金や建物など、会社が持つ価値あるもの。
- 負債(Liabilities):借金や未払い金など他人に返す義務。
- 純資産(Equity/Net assets):資産から負債を差し引いた会社の持ち分。
会計の基本式は
です。貸借対照表はこの関係が成り立つことを示します。
解法ステップ
- 問題文で「貸借対照表」を問われていることを確認する。
- 各選択肢の説明文でキーワードを探す:「決算日」「一定期間」「収益と費用」「前期末残高」など。
- 「決算日における〜資産・負債・純資産の区分」であれば貸借対照表(B/S:Balance Sheet)と判断する。
- 他の選択肢(期間を示すものや純資産の変動を示すもの)は別の財務諸表であると区別する。
短い暗記法:
- 「スナップショット=貸借対照表(決算日の状態)」
- 「期間の成績=損益計算書(収益と費用)」
- 「期間中の現金の動き=キャッシュフロー計算書」
- 「純資産の内訳変化=株主資本等変動計算書」
選択肢別の誤答解説
-
ア: 「一定期間におけるキャッシュフローの状況を活動区分別に表示したもの」
→ これはキャッシュフロー計算書(Cash Flow Statement)を説明しています。キャッシュフロー計算書は現金の入出(営業・投資・財務活動)を一定期間で示します。貸借対照表が「ある時点の状態」を示すのに対し、キャッシュフロー計算書は「期間の動き」を示します。 -
イ: 「一定期間に発生した収益と費用によって会社の経営成績を表示したもの」
→ これは損益計算書(Profit and Loss Statement、略称 P/L)です。収益と費用から当期純利益(損益)を示す、期間(例:1年間)の成績表です。 -
ウ: 「会社の純資産の各項目の前期末残高、当期変動額、当期末残高を表示したもの」
→ これは株主資本等変動計算書(Statement of Changes in Equity)です。純資産(株主資本など)の内訳と変動を期間で詳しく表す書類で、貸借対照表とは目的が異なります。貸借対照表は「その日の資産・負債・純資産の合計」を示します。
よくある誤解
-
「貸借対照表は期間の成績表である」
→ 誤りです。貸借対照表は“ある時点”の状態(スナップショット)を示します。期間の成績を表すのは損益計算書です。 -
「キャッシュが多ければ利益も多い」
→ 誤りです。キャッシュ(現金)は貸借対照表の一項目で、利益(損益計算書で示される)は必ずしも現金の増減と一致しません(売掛金や減価償却などの影響があります)。 -
「純資産の変動は貸借対照表で詳細に分かる」
→ 貸借対照表は期末の純資産の合計は示しますが、各項目の当期変動は株主資本等変動計算書で見るのが正確です。
補足コラム
-
会計三表の関係(簡単まとめ):
- 貸借対照表(B/S):ある時点の財政状態(資産=負債+純資産)
- 損益計算書(P/L):一定期間の経営成績(収益−費用=利益)
- キャッシュフロー計算書(C/F):一定期間の現金の増減(営業・投資・財務活動別)
-
覚え方の例(身近な例): 家計をイメージすると分かりやすいです。月末の通帳残高や家にある物(資産)、ローンの残高(負債)、貯金や持ち家の自己分(純資産)をその日に一覧にしたものが貸借対照表です。一方で「今月の給料と支出」をまとめたものが損益計算書、口座の入出金履歴がキャッシュフロー計算書に相当します。
FAQ
Q1. 貸借対照表と損益計算書、どちらが先に作るべきですか?
A1. 実務では損益計算書やキャッシュフロー計算書の情報を使って貸借対照表の数字を確認しますが、試験では「用途が違う」と覚えておけば十分です。
A1. 実務では損益計算書やキャッシュフロー計算書の情報を使って貸借対照表の数字を確認しますが、試験では「用途が違う」と覚えておけば十分です。
Q2. 「純資産」と「資本」は同じですか?
A2. 基本的には同じ意味で使われることが多いです。純資産は英語で Equity(エクイティ)または Net assets。会社法や会計基準で細かな項目名が変わる場合がありますが、試験では差を気にせず「資産−負債=純資産」と理解すれば問題ありません。
A2. 基本的には同じ意味で使われることが多いです。純資産は英語で Equity(エクイティ)または Net assets。会社法や会計基準で細かな項目名が変わる場合がありますが、試験では差を気にせず「資産−負債=純資産」と理解すれば問題ありません。
Q3. 貸借対照表で「資産」に含まれる具体例は?
A3. 現金・預金、売掛金(後で入ってくるお金)、在庫、建物・機械などです。負債には借入金や買掛金(後で払うお金)などが入ります。
A3. 現金・預金、売掛金(後で入ってくるお金)、在庫、建物・機械などです。負債には借入金や買掛金(後で払うお金)などが入ります。
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