ITパスポート 2020年 秋期 問24
問題文
CADの導入効果として、適切なものはどれか。
選択肢
ア:資材の所要量を把握して最適な発注ができる。
イ:生産工程の自動化と作業の無人化ができる。
ウ:生産に関連する一連のプロセスを統合的に管理できる。
エ:設計データを再利用して作業を効率化しやすくする。(正解)
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CADの導入効果 +【ITパスポート 解説】
正解の理由
CAD(Computer-Aided Design:コンピュータ支援設計)は、図面や設計データをコンピュータで作るためのツールです。CADを使うと、一度作った設計データをそのまま保存して別の設計や図面に流用できます。例えば、部品の形状や寸法情報をテンプレートや部品ライブラリとして保存すれば、同じ部品や似た形状を再設計する必要がなくなります。したがって、設計作業を効率化しやすくする効果があるのは エ です。
解法ステップ
- 問題文のキーワード「CAD」を確認する。
- CAD = Computer-Aided Design(設計をコンピュータで支援するツール)。
- 各選択肢とCADの役割を照らし合わせる。
- CADの主な機能は設計データの作成・編集・再利用。
- 設計データの再利用が書かれている選択肢を選ぶ。
- つまり、設計データを再利用して作業を効率化する エ が一致する。
選択肢別の誤答解説
- ア: 資材の所要量を把握して最適な発注ができる。
- これは資材所要量計画(MRP:Material Requirements Planning)や購買管理の領域です。CAD自体は図面や形状データを作るツールで、直接発注量を計算する機能は主目的ではありません。
- イ: 生産工程の自動化と作業の無人化ができる。
- これはFA(Factory Automation:工場の自動化)やロボット制御の話です。CADは設計データを作りますが、生産ラインの自動化そのものを実現する機能ではありません。ただし、CADデータをCAM(Computer-Aided Manufacturing:コンピュータ支援製造)に渡して加工プログラムを作ることで、自動加工に繋がることはありますが、直接「無人化できる」とは言えません。
- ウ: 生産に関連する一連のプロセスを統合的に管理できる。
- これはERP(Enterprise Resource Planning:企業資源計画)やMES(Manufacturing Execution System:生産実行システム)などの領域です。CADは設計に特化したツールで、工程管理や在庫管理を統合する機能は基本的に含みません。
- エ: 設計データを再利用して作業を効率化しやすくする。
- CADの強みはここにあります。部品ライブラリ、テンプレート、パラメトリック(寸法を変えると形状が自動で変わる)設計などにより、再利用と効率化が可能です。よって正解は エ です。
よくある誤解
- 「CADは生産を自動化するツールだ」
- 誤解の根本は「設計」と「生産」を混同することです。CADは設計データを作るツールで、実際の自動化はCAMやFAシステムの役割です。
- 「CADが管理システムの代わりになる」
- 設計データの管理(PDM:Product Data Management)はCADに連携する機能として存在しますが、企業全体の生産・販売・在庫を統合して管理するのはERPやMESです。
補足コラム
- CADの再利用の具体例
- 部品ライブラリ:よく使うねじやブラケットを登録しておく。新設計で呼び出すだけで済む。
- テンプレート図面:会社ごとの図面枠や注記をテンプレートにしておく。毎回同じ設定をしなくてよい。
- パラメトリック設計:長さや直径などのパラメータを変えるだけで設計図が自動で更新される。似た部品を大量に作るときに有効。
- 関連する用語の一言メモ(初めての方向け)
- CAM(Computer-Aided Manufacturing:コンピュータ支援製造)— CADデータを使って加工機の動作プログラムを作る技術。
- PDM(Product Data Management:製品データ管理)— 設計ファイルや履歴を整理・管理する仕組み。
- BOM(部品表:Bill of Materials)— 製品を作るのに必要な部品の一覧表。
FAQ
Q1: CADとCAMは同じですか?
A1: 別物です。CADは設計(図面・モデル作成)、CAMはその設計データをもとに加工や生産のためのプログラムを作る工程を指します。連携して使うことは多いです。
A1: 別物です。CADは設計(図面・モデル作成)、CAMはその設計データをもとに加工や生産のためのプログラムを作る工程を指します。連携して使うことは多いです。
Q2: CADがあれば設計ミスは無くなりますか?
A2: 完全には無くなりませんが、テンプレートやルール、パラメトリック設計を使うことでヒューマンエラーを減らせます。設計の品質管理(レビューや検証)は別途必要です。
A2: 完全には無くなりませんが、テンプレートやルール、パラメトリック設計を使うことでヒューマンエラーを減らせます。設計の品質管理(レビューや検証)は別途必要です。
Q3: 小さな会社でもCADを導入する価値はありますか?
A3: あります。特に似た設計を何度も作る場合、作業時間の短縮や品質の均一化に有効です。クラウド型の安価なCADツールも増えています。
A3: あります。特に似た設計を何度も作る場合、作業時間の短縮や品質の均一化に有効です。クラウド型の安価なCADツールも増えています。
関連キーワード: CAD、CAM、CAE、PDM、BOM、テンプレート、パラメトリック設計、部品ライブラリ

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