戦国IT - 情報処理技術者試験の過去問対策サイト
ブログお知らせお問い合わせ料金プラン

ITパスポート 2020年 秋期 42


問題文

情報システム開発の詳細設計が終了し、プログラミングを外部のベンダに委託することにした。仕様、成果物及び作業の範囲を明確に定義した上で、プログラミングを委託先に請負契約で発注することにした。発注元のプロジェクトマネージャのマネジメント活動として、最も適切なものはどれか。

選択肢

委託先に定期的な進捗報告を求めるとともに、完成したプログラムの品質を確認する。(正解)
委託先の作業内容を詳細に確認し、生産性の低い要員の交代を指示する。
委託先の作業場所で、要員の出退勤を管理し、稼働状況を確認する。
委託先の要員に余力がある場合、仕様変更に伴うプログラミングの作業を担当者に直接指示する。

🔒 解説は解答すると表示されます

外部ベンダへプログラミングを請負発注したときのマネジメント【ITパスポート 解説】

正解の理由

発注側は、仕様や成果物(作るべき物)と作業範囲を明確にして「請負契約(請け負った側が成果物を納める契約)」で発注しました。請負契約では、発注元は成果物の受領・品質確認や進捗把握を行えますが、委託先の作業方法や要員の働き方を直接指示・管理する権限は原則として持ちません。したがって、定期的な進捗報告を求め、完成したプログラムの品質を確認するという管理は適切です。これが を正しい選択にします。
(補足:請負契約は「何を納めるか」が重要です。納品物が完成基準を満たすかを発注側が確認し、受け取るまでが発注側の主な役割です。)

解法ステップ

  1. 問題文で契約形態を確認する
    • 「請負契約」と明示されている → 成果物中心の契約であると判断する。
  2. 請負契約で発注側ができること・できないことを思い出す
    • できる:成果物の仕様・納期管理、受け入れテスト、進捗報告の要求。
    • できない:委託先の作業指揮(出退勤管理、個々人の作業方法の指示など)。
  3. 選択肢を当てはめて、契約の性質と矛盾するものを除外する
    • 個人の交代や出退勤管理、直接指示は除外。残るのが

選択肢別の誤答解説

  • :正解。進捗報告を求めること、完成したプログラムの品質を確認することは請負契約で許される管理業務です。品質確認は仕様通りに動くか、テスト結果で判断します。
  • イ:誤り。委託先の「作業内容を詳細に確認し、生産性の低い要員の交代を指示する」は、委託先の人事管理に踏み込む行為です。請負契約では委託先の要員配置や作業方法は委託先の裁量であり、発注元が個別要員の交代を指示すると契約形態の問題や労務関係のトラブルになります。
  • ウ:誤り。委託先の作業場所で出退勤を管理するのは雇用主や派遣元の仕事です。発注元が出退勤を管理すると、実態として発注元が指揮命令していると判断され、労働者派遣(worker dispatch)や直接雇用に関する法的問題が生じる恐れがあります。
  • エ:誤り。委託先要員に直接作業指示を出すことは、請負の「独立性」を損ないます。仕様変更が必要な場合は、発注側が正式な変更手続き(仕様変更の合意・追加費用や納期の調整)を行い、委託先と合意の上で作業範囲を更新するのが正しい対応です。

よくある誤解

  1. 「進捗管理=細かく指示してよい」
    • 誤りです。進捗を把握することは許されますが、細かな作業手順や出退勤などの直接指示は不可です。進捗報告の形式や頻度を決めるのは問題ありません。
  2. 「請負だから品質に口を出せない」
    • これも誤解です。請負では成果物の品質・受け入れ基準を定め、テストや検収で品質を確認できます。品質基準を契約に書いておくことが重要です。
  3. 「仕様変更は現場の担当者に直接頼めば早い」
    • 一見早く見えますが、合意やコスト管理が曖昧になり、後でトラブルになります。必ず正式な変更手続きを行ってください。

補足コラム

  • 契約形態の違い(かんたん解説)
    • 請負(Contract for work):成果物を納めることを約束する契約。「何を作るか」が焦点。発注側は成果物の検収を行う。
    • 委任・準委任(委任は法律用語で、業務の実行を頼む契約):作業の実施そのものを依頼する契約。成果ではなく作業の遂行が主。
    • 労働者派遣(worker dispatch):派遣会社の社員が指揮命令を受けて発注先で働く形。発注側が直接労働時間や作業を管理する場合に近づく。
  • 実務上のポイント
    • 契約書に「受け入れ基準(Acceptance Criteria)」や「SOW(Statement of Work:作業範囲を記した文書)」を明記するとトラブルが減ります。
    • 進捗報告は週次・月次など頻度を決め、報告内容(進捗、課題、リスク、次の対応)をテンプレ化すると管理が楽になります。

FAQ

Q1: 発注側はテストを依頼できますか?
A1: はい。受け入れテストや受領基準を契約に明記し、委託先にテスト結果の提出を求めるのは適切です。
Q2: 委託先の人員が足りないと言ってきたらどうする?
A2: まずは契約に基づく対応(納期の見直し、追加費用、リソース補充)を協議します。発注側が直接要員を管理・指示するのは避けます。
Q3: 仕様追加を社内の担当者が勝手に指示してしまった場合は?
A3: その指示は正式な変更手続き(変更管理)を経ていない限り効力が弱く、後で費用負担や品質の責任で問題になります。必ず変更の合意と書面化を行ってください。

関連キーワード: 外部委託、請負契約、ベンダ管理、発注者責任、進捗管理、品質管理、業務委託、SOW(Statement of Work:作業範囲文書)、派遣法、受け入れ基準
← 前の問題へこの年度をクイズで解く次の問題へ →
戦国ITクイズ機能

\ せっかくなら /

ITパスポート
クイズ形式で学習しませんか?

クイズ画面へ遷移する

すぐに利用可能!

©︎2026 情報処理技術者試験対策アプリ

このサイトについてブログプライバシーポリシー利用規約特商法表記開発者について