ITパスポート 2020年 秋期 問47
問題文
システム障害が発生した際、インシデント管理を担当するサービスデスクの役割として、適切なものはどれか。
選択肢
ア:既知の障害事象とその回避策の利用者への紹介(正解)
イ:システム障害対応後の利用者への教育
ウ:障害が発生している業務の代行処理
エ:障害の根本原因調査
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システム障害時のサービスデスクの役割【ITパスポート 解説】
正解の理由
設問は「インシデント管理(障害・事故の発生時に記録し、迅速に復旧や対応を行う活動)」を担当するサービスデスク(サービスデスク(利用者の問い合わせ窓口で、まず対応や案内を行う部門))の役割を問うています。サービスデスクの主な役割は、利用者からの問い合わせや障害報告を受け、状況を記録し、一次対応や回避策(ワークアラウンド:問題の本質的解決ではないが利用を続けられる暫定的な対処法)の案内を行うことです。よって、既に知られている障害事象とその回避策を利用者に紹介する業務、すなわち ア が適切です。サービスデスクは「復旧のための初動対応」と「利用者への情報提供」を主に担当します。
解法ステップ
- 問題文で注目する語句を探す:今回なら「インシデント管理」「サービスデスク」「役割」。
- それぞれの意味を確認する。
- インシデント管理:障害を記録し復旧を迅速に行うプロセス。
- サービスデスク:利用者に対する窓口で一次対応や情報提供を行う組織。
- 選択肢を「サービスデスクが行う典型的業務」かどうかで照合する。
- 「既知の障害と回避策の案内」は一次対応・情報提供に該当するため正解と判断する。
選択肢別の誤答解説
-
ア: 既知の障害事象とその回避策の利用者への紹介
→ 正答。サービスデスクは既知の障害(Known Error)や回避策(ワークアラウンド)を蓄積したデータベースを参照し、利用者へ案内します。 -
イ: システム障害対応後の利用者への教育
→ 誤り。教育(トレーニング)は通常、教育・研修部門や運用チームが担当します。サービスデスクは問題解決や案内が主で、恒久的な教育実施は役割ではありません。 -
ウ: 障害が発生している業務の代行処理
→ 誤り。業務の代行(例:顧客の代理で実際の業務を行う)は業務部門やアウトソーシング先が担うことであり、サービスデスクの通常業務ではありません。サービスデスクは手順案内や一次サポートにとどまります。 -
エ: 障害の根本原因調査
→ 誤り。根本原因調査は「問題管理(Problem Management:障害の原因究明と恒久的対策を行う活動)」の役割です。サービスデスクは原因調査を起点でエスカレーションすることはしますが、詳細調査や恒久対策の実施は専門チームが担当します。
よくある誤解
-
「サービスデスクが全て解決する」と思う誤解
→ サービスデスクは一次対応・情報提供・エスカレーションが主です。深い原因調査やシステム修正は別チーム(問題管理や開発)が行います。 -
「回避策=恒久的解決」と混同する誤解
→ 回避策(ワークアラウンド)は一時的な対応です。恒久対策は問題管理で検討・実施されます。 -
「教育や業務代行もサービスデスクの仕事」と考える誤解
→ 教育や業務代行は別部門の領域であり、サービスデスクは主に問い合わせ対応と一次サポートに専念します。
補足コラム
-
KEDB(Known Error Database:既知の障害情報データベース)
サービスデスクは過去の障害事例やその回避策を記録したKEDBを参照します。これにより同じ障害が発生した時に迅速に案内できます。例:社内システムで特定の操作を行うと一時的に処理が止まる既知の不具合があり、ワークアラウンドとして「操作前に別の画面を開いてから実行する」と案内する、など。 -
インシデント管理と問題管理の整理法(覚え方)
- インシデント管理 = 「今を直す」:利用者が正常に使える状態に戻すことが目的。
- 問題管理 = 「これから直す」:原因を究明して再発を防ぐことが目的。
-
SLA(Service Level Agreement:サービスレベル合意)との関係
サービスデスクはSLAで定めた対応時間や復旧目標に基づき優先度を判断し、迅速に案内・エスカレーションします。
FAQ
Q1: サービスデスクとヘルプデスクの違いは何ですか?
A1: 呼び方の違いが大きいですが、一般にサービスデスクはビジネス全体の窓口として、問い合わせ対応以外にサービス管理の役割も持つ場合があります。ヘルプデスクは技術的な一次対応に特化することが多いです。どちらも基礎的な問い合わせ対応が中心です。
A1: 呼び方の違いが大きいですが、一般にサービスデスクはビジネス全体の窓口として、問い合わせ対応以外にサービス管理の役割も持つ場合があります。ヘルプデスクは技術的な一次対応に特化することが多いです。どちらも基礎的な問い合わせ対応が中心です。
Q2: サービスデスクが根本原因を見つけることは全くないのですか?
A2: サービスデスクが簡単な原因を特定して解決する場合はありますが、複雑な根本原因調査や恒久対策は問題管理やシステム担当チームが担当します。見つけた情報はエスカレーションして共有します。
A2: サービスデスクが簡単な原因を特定して解決する場合はありますが、複雑な根本原因調査や恒久対策は問題管理やシステム担当チームが担当します。見つけた情報はエスカレーションして共有します。
Q3: 「回避策」と「恒久対策」はどちらを先に行うべきですか?
A3: 緊急性が高い場合はまず回避策で利用者の被害を小さくします。その後で根本原因の調査と恒久対策の検討・実施を行います。
A3: 緊急性が高い場合はまず回避策で利用者の被害を小さくします。その後で根本原因の調査と恒久対策の検討・実施を行います。
関連キーワード: インシデント管理, サービスデスク, KEDB, ワークアラウンド, 問題管理, SLA, 障害対応

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