ITパスポート 2020年 秋期 問55
問題文
図の工程の最短所要日数及び最長所要日数は何日か。


選択肢
ア:
イ:
ウ:
エ:(正解)
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工程全体の所要日数【ITパスポート解説】
正解の理由
図は開始から終了までに並行する2つの経路(A→B と C)があるネットワークです。各経路の所要日数は範囲で与えられているため、全体の「最短所要日数」は各経路の最短時間(最小値)を足した経路ごとの最短合計を比べ、より大きい方がプロジェクト全体の最短になります。逆に「最長所要日数」は各経路の最長時間(最大値)を足した経路ごとの最長合計のうち、より大きい方になります。
具体的に計算すると:
- 経路 A→B の最短=、最長=
- 経路 C の最短=、最長=
全体の最短は 、全体の最長は です。したがって選択肢の中では エ(最短80、最長100)が正しい答えです。
(ポイント)並列にある経路は「どちらか遅い方」が完了時刻を決めるため、経路ごとの合計の“最大値”を見るのが正しい手順です。
解法ステップ
- 各経路ごとに「最短の合計」と「最長の合計」を求める。
- A→B:最短 , 最長
- C:最短 , 最長
- 並列経路(A→B と C)を比較する。
- 全体の最短は「経路ごとの最短合計のうち大きい方」=
- 全体の最長は「経路ごとの最長合計のうち大きい方」=
- 以上より選択肢の中から最短80、最長100を示すものを選ぶ(エ)。
選択肢別の誤答解説
- ア(最短70、最長95)
最短70は誤りです。これは経路の最短合計の「小さい方」を取ってしまった誤りで、並列では遅い方(大きい方)が全体を決めます。最長95は A→B の最長95だけを見た結果で、Cの最長100を見落としています。 - イ(最短70、最長100)
最短70が誤りである点はアと同じです。最長100は正しく、これは経路 C の最長を正しく採用した結果です。 - ウ(最短80、最長95)
最短80は正しい(A→Bの最短80が大きいため)。しかし最長95は誤りで、A→Bの最長95だけを見てしまい、Cの最長100がより大きいことを見落としています。 - エ(最短80、最長100)
両方とも正しく計算されており、並列経路それぞれの合計値の“最大値”を取るルールに従っています。
よくある誤解
- 「最短は最小を取ればよい」と考える誤り
並列経路がある場合、各経路で最短を取ったあと、さらに小さい方(min)を取るのではなく、遅い方(大きい方=max)が全体の最短を決めます。理由は、両方の経路が完了しなければ次に進めないからです。 - 最長の評価で「経路の一つだけ見ればよい」と考える誤り
すべての経路の最長合計を比較し、最大のものがプロジェクトの最長になる点を忘れがちです。どの経路が最長になるかは経路ごとに計算して比べます。
補足コラム
- 「経路(パス)」とは開始点から終了点までの一連の作業のつながりを指します。
- 「クリティカルパス(critical path)」は、プロジェクトの所要時間を決める最長の経路のことです。今回のように作業時間に幅がある場合、最短ケース・最長ケースでクリティカルパスが変わることがあります(本問では最短ケースでのクリティカルパスは A→B、最長ケースでは C)。
- 実務では単純に最短/最長だけでなく、期待値やバッファ(日程余裕)を考慮して計画します。PERT(Program Evaluation and Review Technique:確率的工程管理手法)やCPM(Critical Path Method:クリティカルパス法)という手法があります。
FAQ
Q. なぜ並列なら大きい方(max)を取るのですか?
A. 並列の両方が終わらないと次へ進めないからです。速い方が終わっても遅い方が残っていれば全体は遅い方に合わせられます。
A. 並列の両方が終わらないと次へ進めないからです。速い方が終わっても遅い方が残っていれば全体は遅い方に合わせられます。
Q. この範囲の間の値(例えば90日)は可能ですか?
A. はい。個々の作業がその範囲内で変動するので、組み合わせによって最短と最長の間の任意の値になることがあります(ただし特定の合計値が実現可能かは各作業の具体的な値に依存します)。
A. はい。個々の作業がその範囲内で変動するので、組み合わせによって最短と最長の間の任意の値になることがあります(ただし特定の合計値が実現可能かは各作業の具体的な値に依存します)。
Q. 計算式のまとめは?
A. 各経路 i について最短合計 = sum(各作業の最短)、最長合計 = sum(各作業の最長)。全体の最短=(経路 i の最短合計)、全体の最長=(経路 i の最長合計)。
A. 各経路 i について最短合計 = sum(各作業の最短)、最長合計 = sum(各作業の最長)。全体の最短=(経路 i の最短合計)、全体の最長=(経路 i の最長合計)。
関連キーワード: PERT、CPM、クリティカルパス、工程管理、ネットワーク図、所要日数、並列経路、プロジェクト計画

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