ITパスポート 2020年 秋期 問70
問題文
LPWAの特徴として、適切なものはどれか。
選択肢
ア:AIに関する技術であり、ルールなどを明示的にプログラミングすることなく、入力されたデータからコンピュータが新たな知識やルールなどを獲得できる。
イ:低消費電力型の広域無線ネットワークであり、通信速度は携帯電話システムと比較して低速なものの、一般的な電池で数年以上の運用が可能な省電力性と、最大で数十kmの通信が可能な広域性を有している。(正解)
ウ:分散型台帳技術の一つであり、複数の取引記録をまとめたデータを順次作成し、直前のデータのハッシュ値を埋め込むことによって、データを相互に関連付け、矛盾なく改ざんすることを困難にして、データの信頼性を高めている。
エ:無線LANの暗号化方式であり、脆弱性が指摘されているWEPに代わって利用が推奨されている。
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LPWAの特徴として、適切なものはどれか。【ITパスポート 解説】
正解の理由
選択肢の中でLPWA(Low Power Wide Area:低消費電力広域通信)の特徴を正しく述べているのは イ です。LPWAは名前のとおり「低い消費電力」と「広い通信範囲(Wide Area)」を重視した無線技術の総称です。通信速度は携帯電話(セルラー)より低い代わりに、小さなデータを少ない頻度で送る用途で、電池で数年動くことを目標に設計されています。通信距離は環境や方式によりますが、見通しの良い場所では数キロ〜数十キロに達することがあり、選択肢の記述と一致します。
(注)LPWA は初出時に説明しましたが、英語は Low Power Wide Area で、低消費電力かつ広域通信を特徴とする無線技術の総称です。
解法ステップ
- 問題文のキーワードを探す:低消費電力、広域無線ネットワーク、通信速度は低速、電池で数年以上、数十km。
- キーワードをLPWAの定義と照らし合わせる:LPWAは低消費電力で長距離だが低データレート、という特徴を持つ。
- 選択肢を一つずつ照合して、定義に合うものを選ぶ:LPWAに合致するのは イ。
- 他の選択肢が何を説明しているかを確認して除外する(機械学習、ブロックチェーン、無線LAN暗号など)。
この手順を踏めば、用語の本質(特徴)を把握して正答できます。
選択肢別の誤答解説
- ア:これは機械学習(Machine Learning:データから規則やモデルを学ぶ技術)の説明です。LPWAとは別分野です。
- イ:LPWA の説明として正しい。低消費電力、長距離、低データレートという点が一致します。
- ウ:これは分散型台帳技術、いわゆるブロックチェーン(blockchain:連鎖したデータブロックで改ざんを困難にする技術)の説明です。LPWAとは無関係です。
- エ:これは無線LAN(Wi‑Fi)の暗号化方式の話で、WEP(Wired Equivalent Privacy:古い暗号方式)に代わるものとしてはWPA/WPA2/WPA3(Wi‑Fi Protected Access:Wi‑Fiの保護方式)があります。LPWA の説明ではありません。
よくある誤解
- 「LPWAは必ず数十km届く」と思う誤解
- 実際は見通し(障害物の少なさ)や周波数帯、利用する方式(LoRa、Sigfox、NB‑IoTなど)で距離は変わります。都市部では数km程度、見通しがよければ数十kmも可能、が正しい理解です。
- 「LPWAは高速通信ができる」と思う誤解
- LPWAは省電力で長距離を優先するため、データ速度は低めです。動画や大量データの送受信には向きません。小さなセンサー値を断続的に送る用途に適しています。
- 「LPWAは一つの技術名」だと思う誤解
- LPWAはカテゴリ名です。LoRaWAN(ロラワン)、Sigfox(シグフォックス)、NB‑IoT(NarrowBand‑IoT:セルラー系のLPWA)など複数の方式があります。
補足コラム
- 主なLPWAの例と特徴(簡単に)
- LoRa / LoRaWAN:免許不要の周波数(ISMバンド)で長距離通信が可能。私設ゲートウェイでネットワークを作れることが多い。
- Sigfox:超低速・超低消費電力を追求した方式。専用のサービス事業者がネットワークを提供することが多い。
- NB‑IoT(NarrowBand‑IoT):携帯電話事業者が提供するセルラー系LPWAで、既存の携帯ネットワークを使える利点がある。
- 主な用途例:スマートメーター(電気・水道)、環境センサー、農業の土壌・気象観測、資産・機器の位置監視(低頻度)、駐車場センサーなど。
- 電池寿命を延ばすポイント:通信回数を減らす、送信データ量を小さくする、スリープ(省電力)モードを活用する。
FAQ
Q1. LPWAで動画配信はできますか?
A1. いいえ。LPWAはデータ速度が低いので動画など大容量データの常時送受信には向きません。小さなセンサー値の送信に最適です。
A1. いいえ。LPWAはデータ速度が低いので動画など大容量データの常時送受信には向きません。小さなセンサー値の送信に最適です。
Q2. LPWAとWi‑Fiは何が違いますか?
A2. Wi‑Fi(無線LAN)は高速通信を短い距離で行うことを目的としています。LPWAは低速でも長距離と低消費電力を重視します。用途が異なります。
A2. Wi‑Fi(無線LAN)は高速通信を短い距離で行うことを目的としています。LPWAは低速でも長距離と低消費電力を重視します。用途が異なります。
Q3. NB‑IoTもLPWAですか?
A3. はい。NB‑IoT(NarrowBand‑IoT:狭帯域IoT)はセルラー網を使ったLPWAの一つです。通信事業者のネットワークを利用できる点が特徴です。
A3. はい。NB‑IoT(NarrowBand‑IoT:狭帯域IoT)はセルラー網を使ったLPWAの一つです。通信事業者のネットワークを利用できる点が特徴です。
Q4. 電池で「数年以上」は本当に可能ですか?
A4. 可能ですが条件があります。送信頻度が低く、通信パラメータ(送信出力や帯域)やデバイスの省電力設計が適切であることが前提です。用途次第で数年〜10年程度目標とされることもあります。
A4. 可能ですが条件があります。送信頻度が低く、通信パラメータ(送信出力や帯域)やデバイスの省電力設計が適切であることが前提です。用途次第で数年〜10年程度目標とされることもあります。
関連キーワード: LPWA、Low Power Wide Area、LoRa、LoRaWAN、Sigfox、NB‑IoT、低消費電力、長距離無線、IoT(Internet of Things:モノのインターネット)、低データレート、省電力通信、LPWA用途、WAN、無線規格

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