ITパスポート 2020年 秋期 問96
問題文
OSS (Open Source Software)に関する記述として、適切なものはどれか。
選択肢
ア:製品によっては、企業の社員が業務として開発に参加している。(正解)
イ:ソースコードだけが公開されており、実行形式での配布は禁じられている。
ウ:どの製品も、ISOで定められたオープンソースライセンスによって同じ条件で提供されている。
エ:ビジネス用途での利用は禁じられている。
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OSS (Open Source Software)に関する記述【ITパスポート 解説】
正解の理由
OSSは「Open Source Software(オープンソースソフトウェア):ソースコードが公開され、誰でも閲覧・改変・再配布できることを基本とするソフトウェア」です。企業の社員が業務としてその開発に参加するケースはよくあります。したがって、企業の社員が業務として開発に参加している、という記述は正しいため、アが適切です。
たとえば、OSSプロジェクトに企業が正式に参加し、社員が勤務時間の一部を使って機能追加やバグ修正を行うことは一般的です。企業が自社製品の基盤としてOSSを使い、改善に貢献することで双方に利益が生まれます。
解法ステップ
- OSSの定義を確認する(ソースコードが公開されていること、利用や改変・再配布が許されることが基本)。
- 各選択肢が定義や現実の運用と合っているかを照らし合わせる。
- ライセンスや組織(例:OSIとISO)の役割を考慮して誤りを見つける。
この流れで選択肢を検討すると、企業の参加は普通にある事実で、残りの選択肢は事実と一致しない点が見えてきます。
選択肢別の誤答解説
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ア: 製品によっては、企業の社員が業務として開発に参加している。
→ 正しい。企業がOSSを使う・支援するために社員を開発に割り当てることは一般的です。 -
イ: ソースコードだけが公開されており、実行形式での配布は禁じられている。
→ 誤り。多くのOSSはソースコードだけでなく、ビルド済みの実行ファイル(バイナリ)も配布されます。ライセンスによって配布形式の可否が制限されることは稀で、通常はバイナリ配布も許可されています。 -
ウ: どの製品も、ISOで定められたオープンソースライセンスによって同じ条件で提供されている。
→ 誤り。まず「ISO(国際標準化機構:International Organization for Standardization)」はオープンソースのライセンスを定義している組織ではありません。オープンソースの定義やライセンスの認定は主にOSI(Open Source Initiative:オープンソースを定義・推進する団体)が関わります。また、OSSは複数のライセンス(MIT、BSD、GPLなど)で提供され、それぞれ条件が異なります。したがって「同じ条件で提供されている」も誤りです。 -
エ: ビジネス用途での利用は禁じられている。
→ 誤り。多くのOSSライセンスは商用利用(ビジネス用途)を明示的に許可しています。むしろ企業が商用製品にOSSを組み込むことは一般的です。ただし、GPLのようにソース公開義務(コピーレフト)があるライセンスもあり、利用・配布時のルールに注意が必要です。
よくある誤解
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「オープン=無料」と考える誤解
- オープンソースは「ソースコードが開いている」ことを指します。必ずしもコストが無料とは限らず、サポートやカスタマイズされれば有償になることがあります。
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「どのオープンソースも使い方が同じ」と考える誤解
- ライセンスごとに利用・改変・再配布のルールが違います(許諾条件や公開義務の有無)。使う場面に応じてライセンスの確認が必要です。
補足コラム
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OSI(Open Source Initiative:オープンソースを定義・普及する非営利団体)は「オープンソースの定義」を提示し、特定のライセンスがその定義に合うかを判断します。一方、ISO(国際標準化機構)は工業規格などを扱う別の団体です。混同しやすいので覚えておくと便利です。
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ライセンスの分類(覚えやすい目安)
- 許容的(Permissive)ライセンス:MIT、BSDなど。改変や再配布での制約が少なく、商用利用やクローズドな再配布も行いやすい。
- コピーレフト(Copyleft)系:GPLなど。改変したソフトを配布する際はソースコードの公開が求められる場合がある(公開義務)。
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企業がOSSに参加する理由
- 自社の課題をOSSに取り込み、コミュニティと共同で改善する。
- コスト削減や技術力向上につながる。
- ただし貢献の範囲や公開するコードの選定は社内ルールで管理する必要があります。
FAQ
Q1. 企業がOSSに貢献すると自社の秘密が漏れる心配はないですか?
A1. 貢献する内容は選べます。機密情報やビジネス上重要な独自コードを公開する必要はありません。公開前に社内でレビューし、公開して良いコードだけを送る運用が一般的です。
A1. 貢献する内容は選べます。機密情報やビジネス上重要な独自コードを公開する必要はありません。公開前に社内でレビューし、公開して良いコードだけを送る運用が一般的です。
Q2. OSSを商用製品に入れて販売しても良いですか?
A2. 多くの場合、ライセンスが許せば可能です。ただしライセンスにより配布時の義務(例:ソースの開示やライセンス表示)があるため、事前にライセンス条件を確認してください。
A2. 多くの場合、ライセンスが許せば可能です。ただしライセンスにより配布時の義務(例:ソースの開示やライセンス表示)があるため、事前にライセンス条件を確認してください。
Q3. オープンソースとフリーソフトは同じですか?
A3. 似ていますが厳密には異なります。フリーソフト(free software)は自由に使えるという概念(自由の「free」)を強調します。オープンソースは実務的・開発的な観点でソース公開を重視します。実務上の扱いは重なる部分が多いです。
A3. 似ていますが厳密には異なります。フリーソフト(free software)は自由に使えるという概念(自由の「free」)を強調します。オープンソースは実務的・開発的な観点でソース公開を重視します。実務上の扱いは重なる部分が多いです。
関連キーワード: OSS、オープンソースライセンス、ソースコード、商用利用、コピーレフト、OSI、バイナリ配布、ライセンス確認

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