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ITパスポート 2022年 14


問題文

市販のソフトウェアパッケージなどにおけるライセンス契約の一つであるシュリンクラップ契約に関する記述として、最も適切なものはどれか。

選択肢

ソフトウェアパッケージの包装を開封してしまうと、使用許諾条件を理解していなかったとしても、契約は成立する。(正解)
ソフトウェアパッケージの包装を開封しても、一定期間内であれば、契約を無効にできる。
ソフトウェアパッケージの包装を開封しても、購入から一定期間ソフトウェアの利用を開始しなければ、契約は無効になる。
ソフトウェアパッケージの包装を開封しなくても、購入から一定期間が経過すると、契約は成立する。

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シュリンクラップ契約に関する記述【ITパスポート 解説】

正解の理由

シュリンクラップ契約とは、ソフトウェアの箱(シュリンク包装:外側をぴったり包むプラスチックフィルム)を開封した時点で、箱の中に入っている使用許諾(ライセンス)条項に同意したものとみなす契約形態です。ライセンス契約とは、ソフトウェアの使用条件を定める取り決め(使用許諾、英語でLicense)です。
設問の「ソフトウェアパッケージの包装を開封してしまうと、使用許諾条件を理解していなかったとしても、契約は成立する。」という記述は、まさにシュリンクラップ契約の定義そのものを述べています。したがって、この問題では が正しい選択肢です。

解法ステップ

  1. キーワードを見つける:設問に「包装を開封してしまうと」とある点に注目します。
  2. 用語を確認する:「シュリンクラップ契約」が何を指すかを思い出す(包装の開封で利用許諾に同意したとみなす契約)。
  3. 各選択肢と定義を照合する:定義と一致する記述を選ぶ。
  4. 法的例外や消費者保護は別問題:『有効かどうか』や『返品可能か』は別の法律問題なので混同しない。
覚え方のヒント:シュリンクラップ(shrink wrap)は「包装を縮めるフィルム」のこと。開けた瞬間に「同意(agree)」したことになる、とイメージすると覚えやすいです。

選択肢別の誤答解説

  • :正しい。シュリンクラップ契約は、包装を開封した時点でパッケージ内の使用許諾条件に同意したとみなす契約形態だからです。
  • イ:誤り。選択肢は「開封しても一定期間内なら契約を無効にできる」としていますが、シュリンクラップ契約自体に「一定期間で無効にできる」という性質は含まれません。返品や契約解除は販売店の返品ポリシーや消費者保護法(消費者契約法など)の規定に依存しますが、設問の説明としては正確ではありません。
  • ウ:誤り。「購入から一定期間ソフトウェアの利用を開始しなければ契約は無効」になる、という性質はシュリンクラップ契約にはありません。開封が「同意の成立の時点」であり、利用開始の有無は契約成立の条件ではないため誤りです。
  • エ:誤り。「包装を開封しなくても購入から一定期間が経過すると契約は成立する」とありますが、シュリンクラップ契約では封を開ける行為が同意の表示とされるため、未開封で時間経過のみで契約が自動成立するという特徴はありません。

よくある誤解

  1. 「読んでいなくても無効にできる」
    → よくある誤解です。開封したことで同意したとみなされるため、後から「読んでいなかった」と主張して無条件で無効にするのは難しい場合が多いです。ただし、不当な条項がある場合は消費者保護の観点で取り消せることがあります。
  2. 「ダウンロード版ではシュリンクラップは関係ない」
    → パッケージの物理的な開封が特徴ですが、ダウンロード時の「同意ボタン(クリックして同意する)」はクリックラップ(clickwrap)と呼ばれ、概念的には同じ「利用条件に同意したとみなす」仕組みです。形が違うだけで狙いは同じです。

補足コラム

  • シュリンクラップ契約と類似用語
    • シュリンクラップ(shrinkwrap):箱を開けたら同意したことにする方式。主にパッケージソフトで使われる表現。
    • クリックラップ(clickwrap):インターネット上で「I agree(同意します)」ボタンをクリックする方式。
    • ブラウズラップ(browswrap / browsewrap):ウェブサイト上の利用規約がリンクだけで、明示的な同意操作がない方式。法的有効性が問題になりやすい。
  • 法的効力について
    シュリンクラップ契約は原則として「開封=同意」とされることが多いですが、消費者契約法や不当条項に関する裁判例などによって、すべての条項が無条件に有効とは限りません。特に消費者に不利な一方的な条項は無効とされることがあります。
  • 実務的対処
    パッケージソフトを買うときは、購入前に店頭で表示されている主要な条件や返品ポリシーを確認する習慣をつけると安心です。ネット購入なら「利用規約を読む」「スクリーンショットを保存する」といった対策が役立ちます。

FAQ

Q1. シュリンクラップ契約はいつ成立しますか?
A1. 一般には「パッケージの封を切った時点」で成立するとみなされます。開封が同意の意思表示と扱われます。
Q2. 開封してしまった後でも返品できますか?
A2. 返品可否は販売店のポリシーや消費者保護法によります。開封したからといって必ず返品不可というわけではありませんが、販売者のルールに従う必要があります。
Q3. ダウンロード版はどう判断すればよいですか?
A3. ダウンロード版では「クリックして同意する」方式(クリックラップ)が一般的で、これも同意の意思表示とみなされます。注意深く利用規約を確認してください。

関連キーワード: シュリンクラップ契約、ライセンス契約、使用許諾、EULA(End-User License Agreement:エンドユーザー使用許諾契約)、クリックラップ、ブラウズラップ、消費者契約法、ソフトウェア販売、利用規約、契約成立条件
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