ITパスポート 2022年 問51
問題文
ITサービスマネジメントにおけるSLAに関する次の記述において、a, bに当てはまる語句の組合せとして、適切なものはどれか。
SLAは、[ a ]と[ b ]との間で交わされる合意文書である。[ a ]が期待するサービスの目標値を定量化して合意した上でSLAに明記し、[ b ]はこれを測定・評価した上でサービスの品質を改善していく。

選択肢
ア:
イ:(正解)
ウ:
エ:
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SLAに関する記述の語句当て問題【ITパスポート 解説】
正解の理由
SLAとは「SLA(Service Level Agreement:サービスとして提供される際の品質や応答などの水準に関する合意)」です。問題文では「aが期待するサービスの目標値を定量化して合意し、bはこれを測定・評価した上で改善していく」とあります。期待する側が「顧客」です。測定・評価して改善する側が「サービスの供給者(サービスプロバイダ)」です。したがって、a=顧客、b=サービスの供給者の組合せである イ が正しい選択です。
(理由を平たく言うと:SLAは「顧客が求めること」を明確にし、「提供者がその通りに提供しているか測って改善する」ための合意文書だからです。)
解法ステップ
- 問題文を一文ずつ読む:「aが期待するサービスの目標値を定量化して合意」 → これは「要求を出す側(期待する側)」を指す。
- 次の文を読む:「bはこれを測定・評価した上でサービスの品質を改善していく」 → これは「実際にサービスを提供して、測定・改善する側」を指す。
- 選択肢を見て当てはめる:期待する側=顧客、提供・測定・改善する側=サービスの供給者。これが イ に対応する。
- 以上で イ が正解であると確定する。
選択肢別の誤答解説
-
ア(経営者/システム監査人)
経営者はサービスの期待値を決めることはありますが、SLAは「顧客と供給者の合意」が基本です。システム監査人は評価・監査を行う立場ですが、日常的にサービスを提供し測定・改善する主体ではありません。よって不適切です。 -
ウ(システム開発の発注者/システム開発の受託者)
これは「システム開発契約」に近い関係です。SLAは一般に運用・提供されるサービスの品質に関する合意であり、開発の発注・受託関係(完成物の納品や仕様の合意)とは目的が異なります。 -
エ(データの分析者/データの提供者)
データの分析者と提供者の関係はデータ利用に関するやり取りです。SLAはサービス(例:クラウド、ネットワーク、ヘルプデスクなど)の品質に関する合意を指すため、一般的な定義とは合致しません。
よくある誤解
-
「SLAはただの契約書と同じ」
→ SLAは契約(契約書)と合わせて用いられますが、SLAは特に「サービス品質の目標(可用性や応答時間など)を数値で定め、測定方法や報告方法、違反時の対応を明確にする」ための文書です。契約全体の一部として扱われることが多いです。 -
「SLAは提供者だけが決める」
→ 実際は顧客と提供者が交渉して合意します。顧客の要求が高すぎればコストや実現可能性をめぐって交渉になります。 -
「SLAの違反=必ず即時契約解除」
→ SLA違反の対応は合意内容次第です。違反時のペナルティ(サービスクレジット、補償)や改善計画の義務が定められることが多く、即解除とは限りません。
補足コラム
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関連用語の簡単な説明
- OLA(Operational Level Agreement:運用レベル合意)
→ 組織内部や複数の部署間での運用に関する合意。SLAが顧客と提供者の合意なら、OLAは提供者内部の役割分担や内部サービスの目標を定めるものです。 - SLO(Service Level Objective:サービスレベル目標)
→ SLAに書かれる具体的な目標値(例:可用性99.9%など)。SLAの中に複数のSLOが含まれます。 - KPI(Key Performance Indicator:重要業績評価指標)
→ 業務やサービスの達成度を示す指標。SLAの測定値はKPIにもなり得ます。
- OLA(Operational Level Agreement:運用レベル合意)
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可用性(availability)の計算例
可用性 = 稼働時間 /(稼働時間 + 停止時間) × 100
例えば「可用性99.9%」の場合、月間(30日)で許容される停止時間は約
-
覚え方メモ
「顧客(期待を出す)」 ↔ 「供給者(提供して測る)」でSLA。図や向き(期待→測定)をイメージすると覚えやすいです。
FAQ
Q1: SLAは必ず書面で作る必要がありますか?
A1: 形式は契約書、付随文書、あるいは電子ドキュメントなど様々です。重要なのは「合意が明確で、測定方法や報告方法が定義されている」ことです。
A1: 形式は契約書、付随文書、あるいは電子ドキュメントなど様々です。重要なのは「合意が明確で、測定方法や報告方法が定義されている」ことです。
Q2: クラウドサービスでもSLAは必要ですか?
A2: はい。クラウド(例:サーバやストレージを貸すサービス)では可用性や性能の保証が重要なので、SLAが提供されることが一般的です。
A2: はい。クラウド(例:サーバやストレージを貸すサービス)では可用性や性能の保証が重要なので、SLAが提供されることが一般的です。
Q3: SLAの目標が達成されなかったとき、どうなるのですか?
A3: 合意内容により、サービスクレジット(料金の一部返金)や改善計画の提示、最悪の場合契約解除の条項が適用されます。事前に確認しておきましょう。
A3: 合意内容により、サービスクレジット(料金の一部返金)や改善計画の提示、最悪の場合契約解除の条項が適用されます。事前に確認しておきましょう。
Q4: 小さな社内サービスにもSLAは必要ですか?
A4: 規模に応じて簡易な合意(例えば目標応答時間や連絡先)を用意するだけでも有益です。期待値を明確にすることでトラブルを減らせます。
A4: 規模に応じて簡易な合意(例えば目標応答時間や連絡先)を用意するだけでも有益です。期待値を明確にすることでトラブルを減らせます。
関連キーワード: SLA、SLO、OLA、サービスレベル、可用性、サービスプロバイダ、KPI、SLA測定、サービス品質、運用合意

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