ITパスポート 2025年 問41
問題文
システム開発プロジェクトで使用される技法のうち、スケジュール作成に用いる技法として、適切なものだけを全て挙げたものはどれか。
a DFD (Data Flow Diagram)
b 回帰分析
c クリティカルパス法
d プレシデンスダイアグラム法
選択肢
ア:a, b
イ:a, d
ウ:b, c
エ:c, d(正解)
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スケジュール作成に用いる技法の選択【ITパスポート 解説】
正解の理由
この問題でスケジュール作成に適しているのは エ の選択肢、すなわち c(クリティカルパス法)と d(プレシデンスダイアグラム法)です。
クリティカルパス法(Critical Path Method:プロジェクト内で完了までに最も時間がかかる「最長経路」を見つけ、その経路上の作業を重点管理する手法)と、プレシデンスダイアグラム法(Precedence Diagram Method:作業(活動)をノード(点)で表し、矢線で前後関係を示すネットワーク図の作成手法)は、いずれもプロジェクトのスケジュール作成・分析に直接使われます。これらは作業順序、期間、余裕(スラック)を明確にして、遅延リスクの把握や短縮対策に役立ちます。
クリティカルパス法(Critical Path Method:プロジェクト内で完了までに最も時間がかかる「最長経路」を見つけ、その経路上の作業を重点管理する手法)と、プレシデンスダイアグラム法(Precedence Diagram Method:作業(活動)をノード(点)で表し、矢線で前後関係を示すネットワーク図の作成手法)は、いずれもプロジェクトのスケジュール作成・分析に直接使われます。これらは作業順序、期間、余裕(スラック)を明確にして、遅延リスクの把握や短縮対策に役立ちます。
解法ステップ
- 問題文で何を問われているか確認:スケジュール作成に「用いる技法」かどうか。
- 各選択肢の「目的」を短く思い出す:
- DFD(Data Flow Diagram:データの流れを表す図) → データや処理の流れを図式化するための分析技法(スケジュール作成ではない)。
- 回帰分析(regression analysis:過去データから関係性を数式化する統計手法) → 推定・見積りに使えるが「スケジュール作成のネットワーク技法」ではない。
- クリティカルパス法(CPM) → スケジュールの作成・分析に直接使う。
- プレシデンスダイアグラム法(PDM) → スケジュールのネットワーク図作成に使う。
- スケジュール作成に直接使う技法だけを選ぶ → c と d を選択(エ)。
選択肢別の誤答解説
-
a DFD(Data Flow Diagram:データの流れを表す図)
用途:システムのデータの流れや処理の関係を表す分析図。
理由:業務やシステムの機能設計・要件定義で使う。作業の順序や期間を扱うスケジュール作成のための技法ではありません。 -
b 回帰分析(regression analysis:説明変数と目的変数の関係を統計的に表す手法)
用途:過去のデータから工数や費用、所要時間を「推定」するのに使える。
理由:スケジュール作成を補助する「見積りツール」としては使えるが、ネットワーク図を作ってスケジュール全体を管理・解析する技法ではありません。よって設問の「スケジュール作成に用いる技法」としては主目的が異なります。 -
c クリティカルパス法(Critical Path Method)
用途:プロジェクトの作業間の依存関係と期間から「最長経路(クリティカルパス)」を求め、全体の最短所要期間や遅延しやすい作業を特定する。
理由:スケジュール作成・管理に直接使う代表的技法です。 -
d プレシデンスダイアグラム法(Precedence Diagram Method)
用途:活動をノードで表し、矢線で前後関係を示すネットワーク図を作る手法(活動-on-node)。
理由:作業の順序や依存関係を表し、CPMと組み合わせてスケジュールを作る際に使われます。スケジュール作成に適しています。
よくある誤解
-
回帰分析は「スケジュール作成そのもの」に使える、と思う
- 回帰分析は「時間や工数を推定」する助けにはなりますが、作業の前後関係やネットワーク(どの作業が遅れると全体に影響するか)を示すものではありません。スケジュールの設計・解析はCPMやPDMが主です。
-
DFDとフローチャートを混同して、どちらもスケジュールに使えると思う
- DFDはデータの流れ重視、フローチャートは処理の手順重視です。どちらも「業務やシステムの流れ」を表す道具であり、スケジュール(作業期間・依存関係)を直接扱うものではありません。
補足コラム
-
CPM と PDM の関係
PDM(プレシデンスダイアグラム法)で活動のネットワーク図を作り、その図に基づいて最早開始・最遅開始時間を計算してクリティカルパス(CPM)を求める、という流れがよく使われます。つまり PDM が図の作成手法、CPM が図を解析して重要路を特定する方法と考えると分かりやすいです。 -
実務でよく使われる補助ツール
ガントチャート(作業期間を棒で示す視覚的な図)はスケジュールの「見える化」に優れますが、依存関係解析はCPM/PDMが得意です。現場では両者を組み合わせて使います。 -
少しだけ数式(見積りで回帰分析を使う場合)
シンプルな線形回帰の式は次の形です:
ここで y は予測したい所要時間、x は説明変数(例:機能数や過去類似プロジェクトの規模)です。回帰は見積り精度を上げるために用いられますが、スケジュールの「構造」を決める技法ではありません。
FAQ
Q1. PERT(プログラム評価レビュー技法)とクリティカルパス法は同じですか?
A1. 両者は似ています。PERT は不確実性(楽観値・悲観値・最頻値)を扱って所要時間の期待値を使うことが多く、CPM は確定した所要時間で最長経路を求めるアプローチと理解するとよいです。実務では両者の考え方を組み合わせることもあります。
A1. 両者は似ています。PERT は不確実性(楽観値・悲観値・最頻値)を扱って所要時間の期待値を使うことが多く、CPM は確定した所要時間で最長経路を求めるアプローチと理解するとよいです。実務では両者の考え方を組み合わせることもあります。
Q2. 小さなプロジェクトでもCPMやPDMを使うべきですか?
A2. 規模や複雑さによります。依存関係が少なく単純なら簡易なガントだけで十分な場合もあります。作業が多く、遅延が連鎖するリスクがあるならCPM/PDMの効果が高いです。
A2. 規模や複雑さによります。依存関係が少なく単純なら簡易なガントだけで十分な場合もあります。作業が多く、遅延が連鎖するリスクがあるならCPM/PDMの効果が高いです。
Q3. 回帰分析が使われる局面は?
A3. 主に工数やコストの見積りで過去データを活用する際に使います。スケジュール作成の「入力」(個々作業の所要時間)を出す場面で補助的に用いるイメージです。
A3. 主に工数やコストの見積りで過去データを活用する際に使います。スケジュール作成の「入力」(個々作業の所要時間)を出す場面で補助的に用いるイメージです。
関連キーワード: スケジュール管理、クリティカルパス法、プレシデンスダイアグラム法、DFD、回帰分析、プロジェクトマネジメント、PERT、ガントチャート、見積り、ネットワーク図

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