ITパスポート 2026年 問31
問題文
リーン生産方式による業務改善の観点であるムリ、ムラ、ムダのうち、ムダに当たるものとして、最も適切なものはどれか。
選択肢
ア:属人化していて、担当者によって作成物の品質が異なる作業
イ:組織の能力以上に負荷をかける無謀な計画や作業標準
ウ:待機や必要以上の加工など、付加価値を生まない動作(正解)
エ:長時間、身体の一部に負担がかかり、健康を害するおそれのある作業
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ムリ、ムラ、ムダのうち、ムダに当たるものはどれか【ITパスポート 解説】
正解の理由
リーン生産方式(無駄をなくして効率化する考え方)でいう「ムダ」は、付加価値を生まない作業や時間のことです。付加価値とは「顧客が対価を払いたいと思う価値」です。選択肢のうち、待機や必要以上の加工など、付加価値を生まない動作を示しているのが ウ です。したがって、ウ が正解です。
(用語の簡単説明)
- ムダ(muda):無駄。価値を生まない活動。
- ムラ(mura):ムラ。仕事のばらつきや偏り(均一でないこと)。
- ムリ(muri):ムリ。能力以上の負担や無理な作業。
解法ステップ
- 各選択肢の文面を「付加価値を生むかどうか」「作業の負担か」「作業のばらつきか」で分類します。
- 「付加価値を生まないもの=ムダ」に該当する文を探す。
- 当てはまる選択肢が ウ であることを確認する。
実際の判別例:
- 待機や必要以上の加工 → 価値を生まない → ムダ → ウ
- 担当者で品質が異なる → ばらつき → ムラ
- 能力以上の負荷や身体的負担 → 無理 → ムリ
選択肢別の誤答解説
-
ア: 属人化していて、担当者によって作成物の品質が異なる作業
→ これは「ムラ(ばらつき)」に該当します。品質が人によってばらつくのは均一でない状態で、業務の安定性を損ないます。ムダとは性質が異なります。 -
イ: 組織の能力以上に負荷をかける無謀な計画や作業標準
→ これは「ムリ(過度な負担)」です。人や機械に無理な負荷を掛けると故障やミスにつながります。ムダとは別の改善対象です。 -
ウ: 待機や必要以上の加工など、付加価値を生まない動作
→ ここが「ムダ」です。待ち時間や過剰な手直し、不要な工程などは価値を生みません。よって正解です。 -
エ: 長時間、身体の一部に負担がかかり、健康を害するおそれのある作業
→ これも「ムリ(過剰負荷)」の例です。作業が健康に悪影響を与えるのは無理な設計や負荷の問題であり、ムダとは区別されます。
よくある誤解
-
ムダ=「無駄遣い」だけだと思う誤解
→ ムダは広く「付加価値を生まない全ての活動」を指します。材料の無駄だけでなく、待ち時間や過剰な工程も含まれます。 -
ムラとムダを混同する誤解
→ ムラは「仕事量や品質のばらつき」で、ムダは「付加価値のない行動」です。例えば、ばらつきが原因で追加作業(ムダ)が発生することはありますが、概念は別です。 -
安全や健康の問題(エ)はムダだと思う誤解
→ 健康被害は「ムリ(過負荷)」の問題です。ただし、ムリが原因で作業効率低下や休職が生じれば結果的にムダにもつながります。
補足コラム
リーン生産方式はトヨタ生産方式に由来します。日本語で「ムダ・ムラ・ムリ」と呼ばれる3つは、英語でも muda(無駄)、mura(むら)、muri(無理)と表記されます。ムダの代表例としては「7つのムダ」がよく挙げられます(作りすぎ、在庫、工程の手待ち、運搬、加工、動作、不良)。オフィス業務なら「承認待ち」「二重入力」「不必要な帳票作成」などがムダに当たります。
覚え方のコツ:
- ムダ = 無(何も生まない)
- ムラ = むら(ばらつき)
- ムリ = 無理(負担しすぎ)
日常例:会議で発言者が長時間話し続け、他に何も決まらない「ただ長く開いている会議」はムダです。一方、会議の開催時間が人によってバラバラで参加が偏るのはムラです。
FAQ
Q1. 「ムダ」と「ムリ」が同時に起きることはありますか?
A1. はい。例えば無理なスケジュール(ムリ)が原因で慌てて処理し、不必要な手戻り(ムダ)が発生することがあります。原因と結果を分けて考えると改善が進みます。
A1. はい。例えば無理なスケジュール(ムリ)が原因で慌てて処理し、不必要な手戻り(ムダ)が発生することがあります。原因と結果を分けて考えると改善が進みます。
Q2. 仕事の「無駄な会議」はどの分類ですか?
A2. 基本的にはムダです。付加価値を生まない時間の消費だからです。ただし、会議が過重労働を生む場合はムリにも該当します。
A2. 基本的にはムダです。付加価値を生まない時間の消費だからです。ただし、会議が過重労働を生む場合はムリにも該当します。
Q3. ムダを見つける簡単な方法は?
A3. 業務を一つずつ「誰が、いつ、何のためにやっているか」を確認します。「この作業で顧客が喜ぶか?」と自問するとムダが見えやすくなります。
A3. 業務を一つずつ「誰が、いつ、何のためにやっているか」を確認します。「この作業で顧客が喜ぶか?」と自問するとムダが見えやすくなります。
関連キーワード: リーン生産方式、ムダ削減、業務改善、ムリムラムダ、トヨタ生産方式、付加価値、業務効率化

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