ITパスポート 2026年 問64
問題文
キャリアアグリゲーションの説明として、適切なものはどれか。
選択肢
ア:移動中に携帯電話が接続する基地局を切り替える技術
イ:携帯電話の通信のセキュリティ機能を高める技術
ウ:複数の異なる周波数の電波を束ねることによって、無線通信を高速化する技術(正解)
エ:無線LANにおいて、アクセスポイントと呼ばれる基地局を経由して端末同士が通信を行う技術
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キャリアアグリゲーションの説明について【ITパスポート 解説】
正解の理由
キャリアアグリゲーションは、複数の異なる周波数の電波を束ねることで通信の速度を高める技術です。つまり、別々の「狭い道路」(周波数帯)をつなげて「広い高速道路」(合計の帯域幅)にするイメージです。したがって選択肢の中では ウ が正しい説明になります。
用語補足:
- 周波数(しゅうはすう):電波の「色」や「波の速さ」の違いを表すもの。スマホの通信はこの周波数を使って行われます。
- 帯域幅(たいきくはば):通信に使える周波数の幅。幅が広いと一度に多くのデータを送れます。
- LTE(Long Term Evolution:4Gの無線規格)や5G NR(New Radio:第5世代の無線規格)では、キャリアアグリゲーション(CA)が導入され、複数の周波数(コンポーネントキャリア)を束ねて高速化しています。
解法ステップ
- 問題文を「何をしている技術か」で要約する(例:「高速化」「セキュリティ」「基地局の切替」など)。
- 選択肢を見て、各説明が何を指すかを思い出す。
- 基地局を切り替える = ハンドオーバー。
- セキュリティ機能を高める = 暗号化や認証。
- 周波数を束ねる = キャリアアグリゲーション(高速化)。
- 無線LANでAPを経由して端末同士が通信 = インフラモードの説明(無線LANの基本)。
- 「複数の周波数を束ねて高速化する」という文と一致する選択肢を選ぶ(ここでは ウ)。
選択肢別の誤答解説
-
ア: 移動中に携帯電話が接続する基地局を切り替える技術
→ これはハンドオーバー(または切替)の説明です。端末が基地局のカバー範囲を超える際に接続先を変える仕組みで、周波数を束ねる話ではありません。 -
イ: 携帯電話の通信のセキュリティ機能を高める技術
→ これは暗号化や認証などのセキュリティ対策の説明です。キャリアアグリゲーションは速度向上のための帯域操作に関する技術で、直接的にセキュリティを高めるものではありません。 -
ウ: 複数の異なる周波数の電波を束ねることによって、無線通信を高速化する技術
→ これが正しい説明です。複数の「コンポーネントキャリア(component carriers:結合される周波数ブロック)」を合計して帯域幅を増やし、スループット(実効通信速度)を上げます。LTE-Advancedや5Gで使われます。 -
エ: 無線LANにおいて、アクセスポイントと呼ばれる基地局を経由して端末同士が通信を行う技術
→ これは無線LAN(Wi-Fi)のインフラモードの説明です。アクセスポイント(AP:無線LANの電波を出す機器)を介した通信方式であり、キャリアアグリゲーションとは別の概念です。
よくある誤解
-
「キャリア」を「通信事業者(キャリア会社)」と勘違いする
→ ここでの「キャリア」は無線の『搬送波(carrier wave)』の意味で、事業者のことではありません。言葉が同じなので混乱しやすいです。 -
「MIMO(マイモ、複数のアンテナで同時送受信)と同じ」と考える
→ MIMOはアンテナを増やして同じ周波数内で同時にデータを送る技術です。CAは別々の周波数を足し合わせる技術で、目的は同じく速度向上でも仕組みが違います。両方を組み合わせることもあります。
補足コラム
- キャリアアグリゲーションの種類:
- インターバンド(異なる周波数帯を組み合わせる)
- イントラバンド(同じ周波数帯内で複数のブロックを組み合わせる)
- 連続(contiguous)/非連続(non-contiguous)など細かい分類があります。
- 実際の効果:例えば 20 MHz と 20 MHz を合計して 40 MHz にできれば、理論上は2倍のデータ量を一度に送れます(実効速度は電波状況や端末性能で変わります)。
- 対応端末:スマホや基地局側がCAに対応していることが必要です。製品仕様に「LTE-Advanced」や「Carrier Aggregation対応」などと記載されます。
FAQ
Q. キャリアアグリゲーションはどの世代の通信で使われますか?
A. 主にLTE-Advanced(4Gの進化版)や5G NRで使われています。
A. 主にLTE-Advanced(4Gの進化版)や5G NRで使われています。
Q. 複数の事業者の周波数を束ねることはできますか?
A. 原則は同じ事業者が管理する帯域を束ねます。異なる事業者間で帯域を直接合成するのは一般的ではありません(共同利用など特殊なケースは別)。
A. 原則は同じ事業者が管理する帯域を束ねます。異なる事業者間で帯域を直接合成するのは一般的ではありません(共同利用など特殊なケースは別)。
Q. スマホでCAに対応しているかはどう確認しますか?
A. 端末の仕様書に「Carrier Aggregation」「CA」「LTE-Advanced」などの記載があれば対応しています。
A. 端末の仕様書に「Carrier Aggregation」「CA」「LTE-Advanced」などの記載があれば対応しています。
関連キーワード: キャリアアグリゲーション、コンポーネントキャリア、帯域幅、周波数、スループット、LTE-Advanced、5G NR

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