ITパスポート 2026年 問82
問題文
ニューラルネットワークの学習に用いられるバックプロパゲーションで行われていることはどれか。
選択肢
ア:各ノードの重みを調整して、誤差を小さくする。(正解)
イ:各ノードの重みを調整して、最適な活性化関数を選択する。
ウ:ノードの数を変更して、誤差を小さくする。
エ:ノードの数を変更して、処理速度を高める。
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ニューラルネットワークの学習に用いられるバックプロパゲーションで行われていることはどれか。【ITパスポート 解説】
正解の理由
バックプロパゲーションは、ニューラルネットワーク(複数の計算ノードで構成され、データから学習するモデル)の「誤差(モデルの出力と正解との差)」を各パラメータに分配して、その誤差を小さくする方向にパラメータを更新する仕組みです。ここで更新する対象は主に「重み(入力の重要度を表す係数)」や「バイアス(出力を調整する定数)」です。したがって、誤差を小さくするために各ノードの重みを調整するという記述が正しく、選択肢の ア が正解になります。
補足説明:
- バックプロパゲーションは誤差の“どの程度”を各重みに割り当てるかを計算します(微分・連鎖律を使います)。
- その後、通常は勾配降下法(Gradient Descent:勾配降下法。確率的な場合は SGD(Stochastic Gradient Descent:確率的勾配降下法))などで重みを少しずつ更新していきます。
解法ステップ
- 問題文のキーワードを確認:「バックプロパゲーション」「学習」→ 学習とは重みなどを調整して誤差を減らすこと。
- 各選択肢が「学習で行う処理」に一致するかを検討する。
- 重みを調整して誤差を小さくする → 学習そのもの。
- 活性化関数の選択やノード数の変更はモデル設計(ハイパーパラメータ)で、学習とは別。
- 最も学習の本質に合う選択肢を選ぶ → ア。
選択肢別の誤答解説
- ア:正しい。バックプロパゲーションは誤差を各重みに分配し、その情報を使って重みを調整して誤差を小さくする処理です。
- イ:誤り。活性化関数(ノードの出力を決める関数。例:シグモイド、ReLU(Rectified Linear Unit:整流線形ユニット))は通常、モデル設計段階で選びます。バックプロパゲーションが自動で「最適な活性化関数を選ぶ」ことはありません。
- ウ:誤り。ノードの数を変えることはモデルの構造(アーキテクチャ)を変更することで、学習アルゴリズム(バックプロパゲーション)が途中で行う処理ではありません。ノード数の変更は再設計やハイパーパラメータ調整です。
- エ:誤り。ノード数を減らしたり増やしたりして処理速度を高めるのも設計上の判断であり、学習アルゴリズムが行う処理ではありません。
よくある誤解
- 「バックプロパゲーションはモデル自体の設計(ノード数や活性化関数)を自動で決める」
→ 実際は設計は人が決め、バックプロパゲーションはその設計内で重みを調整して学習する仕組みです。 - 「重みを変えるとすぐに最適になる」
→ 重みは少しずつ更新します。更新量を決める学習率(learning rate)や最適化手法で結果が大きく変わります。急に変えると学習が安定しません。
補足コラム
- バックプロパゲーションで使う数学:誤差関数(損失関数)の偏微分を計算して、各重みが誤差にどれだけ影響するか(勾配)を求めます。微分の連鎖律(チェーンルール)で層を遡ります。
- 最適化手法の例:勾配降下法(Gradient Descent)、SGD(Stochastic Gradient Descent:確率的勾配降下法)、Adam など。これらは「勾配(どの方向に重みを動かせば誤差が減るか)」を実際の更新量に変換する役割を持ちます。
- バイアス(bias)は重みと同様に学習で調整されるパラメータです。入力がゼロでも出力を調整できます。
FAQ
Q1. バックプロパゲーションと勾配降下法は同じですか?
A1. 違います。バックプロパゲーションは「各重みに対する誤差の勾配(微分)を計算する方法」です。勾配降下法はその勾配を使って重みを実際に更新する最適化手法です。両者はセットで使われます。
A1. 違います。バックプロパゲーションは「各重みに対する誤差の勾配(微分)を計算する方法」です。勾配降下法はその勾配を使って重みを実際に更新する最適化手法です。両者はセットで使われます。
Q2. 活性化関数は学習中に変わることはありますか?
A2. 通常は変わりません。活性化関数は設計時に決めるハイパーパラメータです。研究的に可変にする手法もありますが、標準的な学習では固定です。
A2. 通常は変わりません。活性化関数は設計時に決めるハイパーパラメータです。研究的に可変にする手法もありますが、標準的な学習では固定です。
Q3. ノード数を途中で増やす方法はありますか?
A3. 基本のバックプロパゲーションでは行いません。ノード数を変えるとモデルの構造が変わるため、再学習が必要です。自動で構造を変える手法(ニューラルアーキテクチャサーチなど)は別の技術領域になります。
A3. 基本のバックプロパゲーションでは行いません。ノード数を変えるとモデルの構造が変わるため、再学習が必要です。自動で構造を変える手法(ニューラルアーキテクチャサーチなど)は別の技術領域になります。
Q4. 重み以外にバックプロパゲーションで更新されるものは?
A4. 主に重みとバイアスです。さらに、バッチ正規化のパラメータなどモデルによっては他の学習可能なパラメータも更新されます。
A4. 主に重みとバイアスです。さらに、バッチ正規化のパラメータなどモデルによっては他の学習可能なパラメータも更新されます。
関連キーワード: ニューラルネットワーク、バックプロパゲーション、重み、バイアス、勾配降下法、学習率、活性化関数、損失関数

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