ITストラテジスト 2011年 午前2 問18
問題文
ある会社の生産計画部では、毎月25日に次の手続で翌月の計画生産量を決定している。8月分の計画生産量を求める式はどれか。
〔手続〕
(1)当月末の予想在庫量を、前月末の実在庫量と当月の計画生産量と予想販売量から求める。
(2)当月末の予想在庫量と、翌月分の予想販売量から、翌月末の予想在庫量が翌々月から3か月間の予想販売量と等しくなるように翌月の計画生産量を決定する。

選択肢
ア:I6+P7-S7+S8
イ:S8+S9+S10+S11-I7(正解)
ウ:S8+S9+S10+S11-I8
エ:S9+S10+S11-I7
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翌月計画生産量算出【午前2解説】
正解の理由
図補足の定義によれば、I7は「7月末予想在庫量」です。月次の在庫バランスは次の式で表されます。
。
8月分の計画生産量 P8 を決めるルールは「8月末予想在庫量 I8 が翌々月から3か月間(9〜11月)の予想販売量合計と等しくなるようにする」ことです。つまり 。これと在庫バランス式 を連立して P8 を解くと、 となります。したがって正しい選択肢は イ です。
8月分の計画生産量 P8 を決めるルールは「8月末予想在庫量 I8 が翌々月から3か月間(9〜11月)の予想販売量合計と等しくなるようにする」ことです。つまり 。これと在庫バランス式 を連立して P8 を解くと、 となります。したがって正しい選択肢は イ です。
解法ステップ
- 在庫収支の基本式を確認する:。
- 問題の条件を式に当てはめる:
- 初期値は (7月末予想在庫量)。
- 8月末在庫は「9〜11月の販売合計」と等しい:。
- 8月の収支式:。
- 2つの式を連立して P8 を解く: よって
- 選択肢と照合して一致するものを選ぶ(イ)。
選択肢別の誤答解説
-
ア: I6+P7-S7+S8
これは7月末の在庫 I7 を表す式 にさらに を加えた形で、8月の計画生産量 P8 を表していません。単位や意味が一致しないため誤りです。 -
イ: S8+S9+S10+S11-I7
上記の導出どおり、在庫収支式と「I8=S9+S10+S11」の条件から正しく導かれる式です。よって正解です。 -
ウ: S8+S9+S10+S11-I8
ここでは I8(8月末予想在庫量)を引いていますが、条件で I8 は S9+S10+S11 と等しいため、この式は単に S8 になります。P8 が S8 だけで決まるという意味になり、必要な情報 I7 を無視しているため間違いです。 -
エ: S9+S10+S11-I7
これは から S8 を抜いた形です。在庫収支式では P8 は S8 を含むため、S8 を欠いたこの式は不足しています。したがって誤りです。
よくある誤解
- 「I7 を 8月末の在庫と取り違える」
図補足の定義を確認せず I7 を 8月末と誤認すると式の左右が入れ替わり、導出を誤ります。I7 は必ず7月末予想在庫量です。 - 「I8 を既知値と見なして I8 を使う」
条件は I8 を「S9+S10+S11 に等しくする」ことなので、I8 をそのまま使うと P8 が過小評価(結果的に S8 のみ)される誤りになります。 - 符号ミス(加減を逆にする)
在庫収支は「前月末+生産−販売=翌月末」。この順序と符号を取り違えるミスが頻出します。
補足コラム
一般化すると、任意の月 n に対して「翌月末在庫を翌々月から3か月分の販売合計と等しくする」ルールならば、
が成り立ちます。
簡単な数値例:
簡単な数値例:
- I7=100、S8=80、S9=70、S10=60、S11=50 のとき 。 このように P8 は「直近の販売(S8)+将来3か月分の販売合計−現時点在庫(I7)」で決まります。
FAQ
Q1: なぜ翌々月から3か月間の販売合計を使うのですか?
A1: 問題の運用ルールとして「翌月末在庫を将来3か月分の販売に合わせる」ことで、安全在庫や需要変動を吸収する方針になっているためです。設問ではそのルールに従って式を導きます。
A1: 問題の運用ルールとして「翌月末在庫を将来3か月分の販売に合わせる」ことで、安全在庫や需要変動を吸収する方針になっているためです。設問ではそのルールに従って式を導きます。
Q2: 計画は毎月25日に決めるとありますが、日付の影響はありますか?
A2: 日付は運用の時点を示すだけで、数式の関係(在庫収支・翌月末の目標値)には影響しません。重要なのは変数の時点(I7 が 7月末であること)を正しく理解することです。
A2: 日付は運用の時点を示すだけで、数式の関係(在庫収支・翌月末の目標値)には影響しません。重要なのは変数の時点(I7 が 7月末であること)を正しく理解することです。
Q3: I8 が既に S9+S10+S11 に等しい場合は?
A3: そのときは上の式で P8 を計算しても結果は変わりません。特に I8=S9+S10+S11 の場合、ウの式が S8 となり誤りである理由(I7 を考慮していない)が明確になります。
A3: そのときは上の式で P8 を計算しても結果は変わりません。特に I8=S9+S10+S11 の場合、ウの式が S8 となり誤りである理由(I7 を考慮していない)が明確になります。
関連キーワード: 在庫収支、計画生産量、予測販売量、在庫管理、月次生産計画

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