解説
製品X、Yの利益最大化問題【午前2 解説】
要点まとめ
- 結論:製品XとYの製造台数を部品制約のもとで最適に配分すると、利益は45万円で最大化されます。
- 根拠:部品AとBの使用制限を満たしつつ、利益1万円の製品X、Yの組み合わせを線形計画法で求めるためです。
- 差がつくポイント:部品の制約条件を正確に式に落とし込み、利益最大化のための組み合わせを見極める力が問われます。
正解の理由
製品Xをx台、製品Yをy台製造するとき、部品Aの制約は3x+2y≤120、部品Bの制約はx+2y≤60となります。利益は1万円×(x+y)です。これらの不等式を満たす整数解の中でx+yを最大化すると、x=30, y=15が最適解となり、利益は45万円となります。したがって、選択肢の中でウが正解です。
よくある誤解
部品の制約を片方だけで考えたり、利益最大化のために一方の製品だけを大量生産する誤りが多いです。両方の制約を同時に満たすことが重要です。
解法ステップ
- 製品X、Yの部品使用数を変数x, yに設定する。
- 部品Aの制約式を立てる:3x+2y≤120。
- 部品Bの制約式を立てる:x+2y≤60。
- 利益関数を設定する:P=1(x+y)(万円単位)。
- 制約条件の範囲内でPを最大化する組み合わせを探索する。
- グラフや代入法で最適解(x,y)=(30,15)を求める。
- 利益P=30+15=45万円と判定する。
選択肢別の誤答解説
- ア(30万円):部品制約を厳しく見積もりすぎて、製品数を少なく計算した誤り。
- イ(40万円):片方の部品制約だけを考慮し、もう一方を無視した結果。
- ウ(45万円):両方の部品制約を正しく考慮し、利益最大化を達成した正解。
- エ(60万円):部品制約を超えて製造可能と誤認し、利益を過大評価した誤り。
補足コラム
この問題は線形計画法の基本的な応用例です。部品の制約条件を不等式で表し、利益関数を最大化する問題は、製造業の生産計画や資源配分問題で頻出します。グラフを用いた可視化や単純形法の理解が深まると、より複雑な問題にも対応可能です。
FAQ
Q: 部品の制約が整数でない場合はどうすればよいですか?
A: 基本的には連続変数として線形計画法を適用し、必要に応じて整数計画法で解を調整します。
Q: 利益が製品ごとに異なる場合は?
A: 利益関数を製品ごとの利益に応じて修正し、同様に制約条件のもとで最大化問題を解きます。
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