ITストラテジスト 2018年 午前2 問22
問題文
連結売上高総利益率は何%か。ここで、B社はA社の100%子会社で、仕入れは全て親会社からであり、売上は全て親会社以外である。また、期首、期末とも在庫はない。

選択肢
ア:34
イ:38
ウ:40(正解)
エ:56
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連結売上総利益率【午前2解説】
正解の理由
A社の損益計算書は、売上高4,000に子会社売上高800を加えた4,800から売上原価3,000を引いて、売上総利益1,800となっています。連結では、親子会社間の取引(A社からB社への売上800)を内部取引として消去します。
- 連結売上高:A社4,000+800、B社1,000 の合計5,800から、内部取引の800を消去して5,000
- 連結売上原価:A社3,000、B社800 の合計3,800から、B社の仕入れ(=A社からの内部取引)800を消去して3,000
- 連結売上総利益:
期首・期末とも在庫がないので、未実現利益の消去は必要ありません。したがって、連結売上高総利益率は
となり、正解はウです。
解法ステップ
- 各社の売上高と売上原価を確認する(A社の売上高は外部4,000と子会社向け800)。
- 親会社から子会社への売上800を、連結売上高と連結売上原価の両方から消去する。
- 在庫がないので、未実現利益の消去は不要と確認する。
- 連結売上総利益÷連結売上高で率を求める。
選択肢別の誤答解説
- ア: 34
内部取引を消去せず、売上高合計5,800を分母、両社の売上総利益の合計2,000を分子にした場合(約34%)です。連結では内部取引を消去する必要があります。 - イ: 38
A社の売上総利益1,800を、子会社売上高を含めたA社の売上高4,800で割った場合(約38%)です。連結の数値ではありません。 - ウ: 40
内部取引800を消去した連結売上高5,000と連結売上総利益2,000から求めた値です。 - エ: 56
売上原価から内部取引800を二重に消去し(3,800-800-800=2,200)、売上総利益を2,800とした場合(2,800÷5,000=56%)です。内部取引は売上高と売上原価から1回ずつ、同じ金額を消去します。
よくある誤解
- 内部取引の消去を売上高だけに行い、売上原価からは消去しない。親会社の売上は子会社の仕入れ(売上原価)でもあるので、両方から同額を消去します。
- 在庫がない場合も未実現利益を消去しようとする。未実現利益は、内部取引で仕入れた商品が期末に在庫として残っている場合に生じます。
補足コラム
連結財務諸表では、グループ全体を一つの会社とみなすため、グループ内の売買は「社内での移動」にすぎず、売上にも費用にもなりません。そのため内部取引は売上高と売上原価から同額を消去します。内部取引を消去しても、在庫がなければ連結売上総利益は各社の売上総利益の合計(本問では1,800+200=2,000)と一致します。
FAQ
Q1: 内部取引を消去すると、売上総利益も減るのですか?
A1: 期末在庫がなければ減りません。売上高と売上原価から同じ金額を消去するので、差額である売上総利益は変わらず、売上高だけが小さくなります。
A1: 期末在庫がなければ減りません。売上高と売上原価から同じ金額を消去するので、差額である売上総利益は変わらず、売上高だけが小さくなります。
Q2: 期末に子会社の在庫が残っていた場合はどうなりますか?
A2: 在庫に含まれる親会社の利益(未実現利益)を、連結売上総利益から差し引きます。
A2: 在庫に含まれる親会社の利益(未実現利益)を、連結売上総利益から差し引きます。
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