ITストラテジスト 2024年 午前2 問13
問題文
SECIモデルにおいて、新たに創造された知識を組織に広め、新たな暗黙知として習得するプロセスはどれか。
選択肢
ア:共同化(Socialization)
イ:表出化(Externalization)
ウ:連結化(Combination)
エ:内面化(Internalization)(正解)
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内面化(暗黙知習得)【午前2解説】
正解の理由
設問が問う「組織に広められ、個人の中で新たな暗黙知として習得されるプロセス」は、明確に「形式知(Explicit)」から「暗黙知(Tacit)」へと変換される段階を指します。SECIモデルでこの変換を担うのが内面化であり、学習や実践を通じて文書化された知識や手順が個人の行動や技能として身につくプロセスです。したがって正答は エ(内面化)です。
重要な点として、表出化(Externalization)は暗黙知を形式知に変換して共有可能にする役割を果たしますが、それ自体が個人の暗黙知化(習得)を行うわけではありません。表出化によって生まれた形式知を実際に体得し暗黙知にするのが内面化です。
解法ステップ
- 問題文のキーワードを抽出:「組織に広める」「新たな暗黙知として習得する」→ ここで重要なのは「暗黙知として習得する(Explicit→Tacit)」という変換方向を示している点。
- SECIの基本対応を確認:
- Socialization:Tacit→Tacit
- Externalization:Tacit→Explicit
- Combination:Explicit→Explicit
- Internalization:Explicit→Tacit
- 抽出した方向(Explicit→Tacit)と一致する選択肢を選ぶ → エ(内面化)。
この手順を意識すれば短時間で正答に到達できます。
選択肢別の誤答解説
-
ア: 共同化(Socialization)
暗黙知同士の伝承(例:師弟関係、現場でのOJT)を指します。暗黙知→暗黙知なので、形式知から暗黙知へ変換する問題文の要件とは一致しません。 -
イ: 表出化(Externalization)
暗黙知を言語化・図式化して形式知にするプロセスです(例:インタビューでノウハウを文章化)。形式化によって共有がしやすくなる点は正しいが、「個人が新たな暗黙知として習得する」フェーズそのものではありません。 -
ウ: 連結化(Combination)
複数の形式知(文書やデータ)を整理・統合して新しい形式知を作る段階です。形式知→形式知なので「暗黙知として習得する」要求には合致しません。 -
エ: 内面化(Internalization)
形式知を実践・学習によって個人の中に取り込み、暗黙知化するプロセス。設問の条件「組織に広め、暗黙知として習得する」に合致するため正解です。
よくある誤解
- 表出化が「知識を広めること」そのものだと捉える誤解:表出化は共有可能な形式知を作る手段であり、実際に個人がそれを学び自分の暗黙知とするのは内面化です。表出化→(分配)→内面化という流れを意識してください。
- 内面化は「個人だけのプロセス」と思う誤り:内面化は個人の学習行為を通じて進みますが、研修や現場展開、反復学習により組織全体に広がります。したがって設問の「組織に広める」条件とも整合します。
- Combinationを暗黙知化の手段と誤解する:連結化は形式知同士の組み合わせで、最終的に実践で使われて初めて暗黙知化される点を区別する必要があります。
補足コラム
実務上の具体例:
- 表出化→内面化の流れ:ベテラン技術者がノウハウをマニュアル化(表出化)→ 新人がマニュアルに基づいて訓練し実務で習得する(内面化)。
- 内面化を促進する施策:ハンズオン研修、OJT、シミュレーション演習、ケーススタディ、反復実践とフィードバック。 覚え方(短縮):S(Socialization)=共有、E(Externalization)=言語化、C(Combination)=整理、I(Internalization)=体得(SECI → 言語化の後に体得)。
FAQ
Q1. 「組織に広める」=表出化ではないか?
A1. 表出化は広く共有可能な形式知を生むが、共有された形式知を各人が体得して暗黙知にする段階は内面化です。問題文は「習得する」点を明示しているため内面化が適切です。
A1. 表出化は広く共有可能な形式知を生むが、共有された形式知を各人が体得して暗黙知にする段階は内面化です。問題文は「習得する」点を明示しているため内面化が適切です。
Q2. 内面化は文書化と無関係か?
A2. 無関係ではありません。文書やマニュアル(表出化で作成された形式知)を使って実践的に学ぶことで内面化が進みます。両者は連続したプロセスです。
A2. 無関係ではありません。文書やマニュアル(表出化で作成された形式知)を使って実践的に学ぶことで内面化が進みます。両者は連続したプロセスです。
Q3. SECIモデルは順番にしか進まない?
A3. 実務では循環的に回ります。例えば表出化で作った文書を組織内で結合(連結化)し、内面化で現場に浸透し、さらに共同化で暗黙知同士が交流することがあります。
A3. 実務では循環的に回ります。例えば表出化で作った文書を組織内で結合(連結化)し、内面化で現場に浸透し、さらに共同化で暗黙知同士が交流することがあります。
関連キーワード: SECIモデル、内面化、表出化、暗黙知、形式知、ナレッジマネジメント

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