ネットワークスペシャリスト 2009年 午後1 問01
ネットワークの障害解決に関する次の記述を読んで、設問1〜3に答えよ。
Z社は、東京、神奈川を主な商圏とする事務用品及びOAサプライ品の販売会社であり、東京の本社、配送所及び横浜の営業所の計三つの拠点をもつ。Z社のネットワークは、各拠点にあるレイヤ2スイッチ(以下、L2SWという)を使用して、広域イーサネットサービス網(以下、広域イーサ網という)に接続されている。社員は、各拠点にあるPCから本社にある販売管理サーバ(以下、HK-SVという)にアクセスしている。本社及び営業所にあるPCはノートPCであり、配送所にあるPCはデスクトップPCである。PCのIPアドレスは、固定で割り当てられている。配送所では、可搬型端末(以下、HTという)を使って商品管理を行っている。HTに蓄積された商品情報は、無線LAN経由で本社にある商品管理サーバ(以下、SK-SVという)に転送される。データベースサーバ(以下、DB-SVという)には、商品情報などが格納されている。さらに、本社にある監視用PC(以下、MPCという)から、L2SWと無線LANアクセスポイント(以下、APという)の監視を行っている。また、Z社には、IP電話による社内電話システムが構築されている。Z社のネットワーク構成を、図1に示す。

Z社のネットワークでは、表に示すとおりVLANによって通信を目的別に分離し、L2SWでは、ポートごとに一つのVLANを割り当てて機器を接続している。ただし、広域イーサ網を経由する各L2SW間の接続と、L2SW3とAP間の接続には、IEEE 802.1Q規格のタグVLANを使用している。

L2SW及びAPの仕様では、タグVLANを使用して中継するVLANの一つを特別なVLANとして扱い、タグを付加しないフレームを使用することとなっている。工場出荷時のL2SWでは、すべてのポートにVLAN 1が割り当てられ、タグを付加しないフレームを使用する特別なVLANとしてもVLAN 1が設定されている。また、L2SWでは、アと呼ばれる制御フレームをやり取りして通信のループを回避するスパニングツリープロトコルを動作させていない。
〔HTのアクセス障害〕
配送所の社員から情報システム課のO主任に、HTからSK-SVへ転送する商品情報の件数が多くなると、HTからSK-SVへのアクセスが予想外に遅くなるとの連絡があった。O主任は、SK-SVとネットワークの両方について原因を探ることにし、O主任自身でSK-SVの調査を行う一方で、後輩のU君にネットワークの調査を指示した。
U君は、外部の無線LANからの干渉を調べたが、問題はなかった。各L2SWについて、①MACアドレステーブルにあるHTのMACアドレスのエントリが示すポートを調べると、L2SW3で当該ポートが度々切り替わっていた。そこで、APを調べると、HTの接続先が、別のAPに度々切り替わり、そのときに通信速度が1 Mビット/秒になっていた。無線LANでは、HTが配送所のどの場所からもIEEE 802.11b規格の最大伝送速度であるaMビット/秒で通信できるようにAPを配置してあるので、APを詳しく調べることにした。APには、IEEE 802.3af規格の イ と呼ばれる技術によって、UTPの4対のより対線のうちb対を使って電源が供給されている。そのうち何台かのAPの電源供給において、コネクタとケーブルの接続部分の不良によって電圧が低下し、APの無線動作が不安定になっていることが分かった。しかし、APの切替わりや通信速度の低下があっても、HTとSK-SV間のアクセスはある程度可能であった。この点についてU君は、受信側から返信されるウに基づいてデータの到達確認と再送を行う通信プロトコルであるTCPが使われていたからであると推測した。
一方、SK-SVを調査したO主任は、商品の取扱品目及び件数の増加に伴い、DB-SVのメモリ容量不足によって応答時間が増加していたことを突き止めた。O主任とU君は、それぞれの問題について対処し、HTのアクセス障害を解決した。
その後、配送所の無線LANは、安定稼働するようになった。そこで、以前から要望のあった、②ノートPCを無線LANに接続してHK-SVにアクセスすることについて、情報システム課でノートPCの手配とAPへの追加設定を行って対応することになった。
〔営業所での誤接続による障害〕
Z社の休業日に、配送所では、在庫の棚卸を行っていた。棚卸しの最中に、突然、HTからSK-SVへアクセスができなくなった。U君に連絡しようとしたが、IPTも使用できなかったので携帯電話を使って連絡した。配送所に駆け付けたU君が、L2SW3の前面パネルを観察したところ、広域イーサ網の接続ポートとAPの接続ポートだけに、フレーム転送を表すLEDの連続的な高速点滅が見られた。そこで、L2SW3の未使用のポートを、広域イーサ網を接続しているポートのエポートとして設定して、トラフィックモニタを接続し、通信されているフレームを解析してみた。すると、大量に通信されているのは、タグが付加されていないフレームであること、フレームの内容はすべて同じIPパケットであり、IPヘッダの送信元IPアドレスは、営業所のPCのものであることが分かった。これらの点から、U君は、③通信のループによって繰り返し転送されたフレームが、広域イーサ網の回線を占有したことによる障害であると判断し、レイアウト変更工事に伴うLAN配線の敷設のし直しを行っている営業所で誤接続が起きたのではないかと推測した。
U君は、営業所の工事担当者に、まず、広域イーサ網を接続しているL2SW2のポートのコネクタを抜くように指示した。対処後、配送所のHTとSK-SV間及びIPTの通信が復旧した。続いて、L2SW2と機器間の接続を確認させたところ、SWとL2SW2間を2本のケーブルで接続していた誤接続が見つかり、この誤接続が原因で通信がループしていたことが分かった。2本のケーブルを接続したL2SW2のポートは、今までどちらも未使用のポートであった。L2SWには、オと呼ばれる、接続機器のポートの属性を識別して、自ポートの結線をストレート又はクロスに自動的に切り替える機能があり、その機能を未使用のポートで有効にしておいたことも災いした。事故が起きたときのL2SW2、SW及びPCの接続を、図2に示す。
U君は、誤接続を修正させた後で広域イーサ網との接続を戻させ、通信に問題が起こらないことを確認した。翌営業日、U君は、各拠点のL2SWにおける通信のループの再発防止策について、O主任と相談しながら検討することになった。
設問1:
問題文を見る本文中の ア 〜 オ に入れる適切な字句を答えよ。
模範解答
ア:BPDU又はBridge Protocol Data Unit
イ:PoE又はPower over Ethernet
ウ:確認応答 又はACK又はAcknowledgement
エ:ミラー
オ:Auto MDI/MDI-X又はAuto MDI-X
解説
解答の導き方
ア(BPDU又はBridge Protocol Data Unit)
問題文に「L2SWでは、アと呼ばれる制御フレームをやり取りして通信のループを回避するスパニングツリープロトコルを動作させていない」とあります。ここで問われているのは「スパニングツリープロトコルが交換する制御フレームの名称」です。スパニングツリープロトコル(STP)はネットワーク機器間でトポロジ情報やルート選出情報を交換するために専用の制御フレームを送受信します。その制御フレームの標準的な名称がBridge Protocol Data Unit(略称BPDU)です。したがって空欄には「BPDU又はBridge Protocol Data Unit」が入ります。BPDUがやり取りされないと、冗長経路があってもループを防げずブロードキャストストームなどの障害が発生するという点とも整合します。
問題文に「L2SWでは、アと呼ばれる制御フレームをやり取りして通信のループを回避するスパニングツリープロトコルを動作させていない」とあります。ここで問われているのは「スパニングツリープロトコルが交換する制御フレームの名称」です。スパニングツリープロトコル(STP)はネットワーク機器間でトポロジ情報やルート選出情報を交換するために専用の制御フレームを送受信します。その制御フレームの標準的な名称がBridge Protocol Data Unit(略称BPDU)です。したがって空欄には「BPDU又はBridge Protocol Data Unit」が入ります。BPDUがやり取りされないと、冗長経路があってもループを防げずブロードキャストストームなどの障害が発生するという点とも整合します。
イ(PoE又はPower over Ethernet)
問題文に「APには、IEEE 802.3af規格の イ と呼ばれる技術によって…電源が供給されている」とあります。IEEE 802.3afを指す一般名称はPower over Ethernet、略してPoEです。したがって空欄には「PoE又はPower over Ethernet」が入ります。なお本文ではAPの電源がケーブルを通じて供給されることが示されており、それがPoEに該当するため結論が導けます。
問題文に「APには、IEEE 802.3af規格の イ と呼ばれる技術によって…電源が供給されている」とあります。IEEE 802.3afを指す一般名称はPower over Ethernet、略してPoEです。したがって空欄には「PoE又はPower over Ethernet」が入ります。なお本文ではAPの電源がケーブルを通じて供給されることが示されており、それがPoEに該当するため結論が導けます。
ウ(確認応答 又はACK又はAcknowledgement)
問題文に「受信側から返信されるウに基づいてデータの到達確認と再送を行う通信プロトコルであるTCPが使われていたからであると推測した」とあります。TCPの信頼性機能は受信側が送る確認応答(ACK:Acknowledgement)を基に送信側が未達分を再送することで実現されます。したがって空欄には「確認応答 又はACK又はAcknowledgement」が入ります。これがあるため、物理的に速度低下や断続があっても一定の通信が維持されたことになります。
問題文に「受信側から返信されるウに基づいてデータの到達確認と再送を行う通信プロトコルであるTCPが使われていたからであると推測した」とあります。TCPの信頼性機能は受信側が送る確認応答(ACK:Acknowledgement)を基に送信側が未達分を再送することで実現されます。したがって空欄には「確認応答 又はACK又はAcknowledgement」が入ります。これがあるため、物理的に速度低下や断続があっても一定の通信が維持されたことになります。
エ(ミラー)
問題文に「L2SW3の未使用のポートを、広域イーサ網を接続しているポートのエポートとして設定して、トラフィックモニタを接続し、通信されているフレームを解析してみた」とあります。スイッチの未使用ポートを設定してトラフィックを監視する場合、監視対象ポートの送受信を複製して出力する「ミラーポート(ポートミラー、SPAN)」を用います。問題文の文脈と短い語句指定から、空欄には「ミラー」が適切です。
問題文に「L2SW3の未使用のポートを、広域イーサ網を接続しているポートのエポートとして設定して、トラフィックモニタを接続し、通信されているフレームを解析してみた」とあります。スイッチの未使用ポートを設定してトラフィックを監視する場合、監視対象ポートの送受信を複製して出力する「ミラーポート(ポートミラー、SPAN)」を用います。問題文の文脈と短い語句指定から、空欄には「ミラー」が適切です。
オ(Auto MDI/MDI-X又はAuto MDI-X)
問題文に「L2SWには、オと呼ばれる、接続機器のポートの属性を識別して、自ポートの結線をストレート又はクロスに自動的に切り替える機能があり、その機能を未使用のポートで有効にしておいたことも災いした」とあります。機器のポート結線(ストレート/クロス)を自動判定して内部配線を切り替える機能はAuto MDI/MDI-X(略してAuto MDI-X)と呼ばれます。したがって空欄には「Auto MDI/MDI-X又はAuto MDI-X」が入ります。本文の因果関係(未使用ポートにその機能を有効にしていたため誤配線で意図せずリンクが成立しループが発生した)とも整合します。
問題文に「L2SWには、オと呼ばれる、接続機器のポートの属性を識別して、自ポートの結線をストレート又はクロスに自動的に切り替える機能があり、その機能を未使用のポートで有効にしておいたことも災いした」とあります。機器のポート結線(ストレート/クロス)を自動判定して内部配線を切り替える機能はAuto MDI/MDI-X(略してAuto MDI-X)と呼ばれます。したがって空欄には「Auto MDI/MDI-X又はAuto MDI-X」が入ります。本文の因果関係(未使用ポートにその機能を有効にしていたため誤配線で意図せずリンクが成立しループが発生した)とも整合します。
誤りやすいポイント
- 「スパニングツリープロトコル(STP)」と「BPDU」を混同しやすい。問われているのは「制御フレーム」の名称なのでBPDUを答える必要があります。STPはプロトコル名、BPDUはそのプロトコルが交換するフレームです。
- IEEE 802.3afを示す語句は表記揺れがある(PoE、Power over Ethernet)。どちらでも意味は同じですが、給電に使う対についてはAlternative A/Bの違いがあることを念頭に置く必要があります(単純に「○対」と断定してしまう誤りに注意)。
- TCPに関しては「ACK」「確認応答」「Acknowledgement」は同義だが、「応答」や「リプライ」といったあいまいな語だけでは減点される恐れがあります。TCPの再送がACKに基づくことを明確にすることが大事です。
- 監視のためのポート名は表記揺れが多い(ミラー、ミラーポート、ポートミラー、SPAN等)。本文の文脈(スイッチの未使用ポートを設定して監視する)から「ミラー(ミラーポート)」を選ぶのが安全です。外部の物理タップ(network tap)と混同しないように注意してください。
- Auto MDI/MDI-Xの機能を単に「MDI/MDI-X」と書いてしまうと「自動」の意味が抜けるため不正確になります。問題文は「自動的に切り替える機能」と明示しているので「Auto」を含めることを意識してください。
FAQ
Q: アで「BPDU」と答えずに「スパニングツリープロトコル(STP)」と書くとダメですか?
A: 問文は「制御フレーム」と明示しており、STPはプロトコル名なので設問意図とずれます。STPが送受信する制御フレームの名称はBPDU(Bridge Protocol Data Unit)ですから、答えはBPDU(又はBridge Protocol Data Unit)が適切です。
A: 問文は「制御フレーム」と明示しており、STPはプロトコル名なので設問意図とずれます。STPが送受信する制御フレームの名称はBPDU(Bridge Protocol Data Unit)ですから、答えはBPDU(又はBridge Protocol Data Unit)が適切です。
Q: IEEE 802.3af(PoE)はケーブルのどの対に電源を載せますか?
A: IEEE 802.3af(PoE)はツイストペア4対(8線)中、電源を2対に供給しますが、その割り当て方法は2種類あります。Alternative Aはデータ対(1-2と3-6)で給電し、Alternative Bは予備対(4-5と7-8)で給電します。従って「必ず同じ対を使う」と単純化して記述するのは避けてください。
A: IEEE 802.3af(PoE)はツイストペア4対(8線)中、電源を2対に供給しますが、その割り当て方法は2種類あります。Alternative Aはデータ対(1-2と3-6)で給電し、Alternative Bは予備対(4-5と7-8)で給電します。従って「必ず同じ対を使う」と単純化して記述するのは避けてください。
Q: ミラーポートとネットワークタップはどう違いますか?
A: ミラーポート(スイッチのポートミラー)はスイッチ内部で特定ポートやVLANのトラフィックを複製して別ポートへ送る機能です。一方ネットワークタップは物理的にパッシブでケーブル経路のコピーを取り出す専用装置です。問題文の「未使用のポートを設定してトラフィックモニタを接続した」という記述からはスイッチ機能としてのミラーポートを指していると判断できます。
A: ミラーポート(スイッチのポートミラー)はスイッチ内部で特定ポートやVLANのトラフィックを複製して別ポートへ送る機能です。一方ネットワークタップは物理的にパッシブでケーブル経路のコピーを取り出す専用装置です。問題文の「未使用のポートを設定してトラフィックモニタを接続した」という記述からはスイッチ機能としてのミラーポートを指していると判断できます。
関連キーワード: BPDU、スパニングツリープロトコル、Power over Ethernet、ミラーポート、Auto MDI-X
設問2:〔HTのアクセス障害〕について、(1)〜(3)に答えよ。
問題文を見る(1)本文中の a、b に入れる適切な数値を答えよ。
模範解答
a:11
b:2
解説
解答の導き方
(a) a(無線LANの最大伝送速度)について
「無線LANでは、HTが配送所のどの場所からもIEEE 802.11b規格の最大伝送速度であるaMビット/秒で通信できるようにAPを配置してある」と記述されています。IEEE 802.11b は2.4GHz帯でDSSS/CCKを使う規格で、伝送速度は1、2、5.5、11(Mビット/秒)の4種類です。最大伝送速度はこのうちの11Mビット/秒です。本文の「そのときに通信速度が1 Mビット/秒になっていた」という記述も、802.11b の最低速度にフォールバックした状態を示しており、この規格と整合します。したがって a = 11。
「無線LANでは、HTが配送所のどの場所からもIEEE 802.11b規格の最大伝送速度であるaMビット/秒で通信できるようにAPを配置してある」と記述されています。IEEE 802.11b は2.4GHz帯でDSSS/CCKを使う規格で、伝送速度は1、2、5.5、11(Mビット/秒)の4種類です。最大伝送速度はこのうちの11Mビット/秒です。本文の「そのときに通信速度が1 Mビット/秒になっていた」という記述も、802.11b の最低速度にフォールバックした状態を示しており、この規格と整合します。したがって a = 11。
(b) b(UTPの何対を使うか)について
本文に「APには、IEEE 802.3af規格の イ と呼ばれる技術によって、UTPの4対のより対線のうちb対を使って電源が供給されている」とあります。IEEE 802.3af(PoE)は、UTPの4対のうち2対を使って電源を供給する方式を定めています(給電は「Alternative A」でデータ用対を使うか、「Alternative B」で予備対を使うかのいずれかで行われますが、いずれも2対による給電です)。したがって b = 2。
本文に「APには、IEEE 802.3af規格の イ と呼ばれる技術によって、UTPの4対のより対線のうちb対を使って電源が供給されている」とあります。IEEE 802.3af(PoE)は、UTPの4対のうち2対を使って電源を供給する方式を定めています(給電は「Alternative A」でデータ用対を使うか、「Alternative B」で予備対を使うかのいずれかで行われますが、いずれも2対による給電です)。したがって b = 2。
まとめとして、本文の観察記述(「通信速度が1 Mビット/秒になっていた」)と各規格の定義を照合すると、a = 11(Mビット/秒)、b = 2(対)となります。
誤りやすいポイント
- 54(Mビット/秒)と答える誤り。54は802.11a/gの最大値であり、本文は「IEEE 802.11b規格」と明記している。
- 「1 Mビット/秒」をアプリケーションのスループットと混同する誤り。本文の「通信速度が1 Mビット/秒」は物理層のリンク速度(PHYレート)を示す記述として扱う。
- PoEの対数を誤認する誤り。802.3af(PoE)は2対給電であり、4対給電は後続の規格(802.3bt等)で定められている点を押さえる。
- 「Alternative A/Bの違い」を無視して、どの対を使うか(データ対/予備対)に関する理解が抜け落ちると混乱する。
FAQ
Q: 「1 Mビット/秒」の記述は a とどう関係しますか?
A: 本文は規格を「IEEE 802.11b」と明記しているので、 a はその最大伝送速度の11です。1 Mビット/秒は、電波状況が悪いときに802.11bの最低速度へフォールバックした状態であり、規格と矛盾しません。
A: 本文は規格を「IEEE 802.11b」と明記しているので、 a はその最大伝送速度の11です。1 Mビット/秒は、電波状況が悪いときに802.11bの最低速度へフォールバックした状態であり、規格と矛盾しません。
Q: IEEE 802.3af、802.3at、802.3btの違いは簡潔に何ですか?
A: 要点のみ述べると、802.3af(PoE)は2対を使い最大供給電力が小さい規格、802.3at(PoE+)はPDにより多くの電力を供給する規格であるが基本的には2対給電方式を前提とする場合が多い、4対を使った高出力給電は802.3bt(4対給電を規定)で定義されています。
A: 要点のみ述べると、802.3af(PoE)は2対を使い最大供給電力が小さい規格、802.3at(PoE+)はPDにより多くの電力を供給する規格であるが基本的には2対給電方式を前提とする場合が多い、4対を使った高出力給電は802.3bt(4対給電を規定)で定義されています。
Q: APの電源不良でリンク速度が下がるのはなぜですか?
A: 電源不足でAPの送信出力や処理が不安定になると受信SNRが低下し、端末とAPの間でレートアダプテーションにより低速のPHYレートにフォールバックします。これにより「通信速度が1 Mビット/秒になっていた」といった現象が起きます。
A: 電源不足でAPの送信出力や処理が不安定になると受信SNRが低下し、端末とAPの間でレートアダプテーションにより低速のPHYレートにフォールバックします。これにより「通信速度が1 Mビット/秒になっていた」といった現象が起きます。
関連キーワード: 無線LAN、IEEE 802.11b、データレート適応、PoE(IEEE 802.3af)、ツイストペア
設問2:〔HTのアクセス障害〕について、(1)〜(3)に答えよ。
問題文を見る(2)L2SW1で、本文中の下線①に該当するポートを、20字以内で答えよ。
模範解答
広域イーサ網に接続しているポート
解説
解答の論理構成
- 本文の該当箇所を確認
「各L2SWについて、① MACアドレステーブルにあるHTのMACアドレスのエントリが示すポート を調べると、L2SW3で当該ポートが度々切り替わっていた。」とあります。 - L2SW1にHTのフレームが届く経路を整理
・HTは配送所の無線LANに接続されています。
・配送所のL2SW3と本社のL2SW1は「広域イーサ網」で接続されています。
・したがって、HTが送信したフレームは配送所 → 広域イーサ網 → 本社という順に転送され、最終的にL2SW1へは広域イーサ網から到達します。 - MACアドレステーブルの学習ロジック
L2スイッチは「フレームが入ってきたポート」をMACアドレステーブルに記録します。従って、L2SW1がHTのMACアドレスを学習するのは “広域イーサ網から入ってきた” ポートです。 - 以上より、L2SW1における①のポートは
「広域イーサ網に接続しているポート」となります。
誤りやすいポイント
- 「HT=無線」と連想して本社のAPへのポートと勘違いする。HTの電波は配送所内のみで、本社には届きません。
- VLAN20(HT用)のタグ情報に目を取られ、VLAN20のアクセスポートと答えてしまう。L2SW1は配送所側とタグVLANで接続しているだけで、学習ポートはあくまで広域イーサ網側です。
- 「L2SW3で速度が切り替わっていた」記述から配送所のポートを答えてしまう。設問は “L2SW1で” と明示されています。
FAQ
Q: なぜVLAN20のポートではないのですか?
A: L2SW1と配送所間はIEEE 802.1QのタグVLANで中継されています。HTのフレームはタグ付きで運ばれますが、L2SW1が学習するのはタグの有無ではなく “入ってきた物理ポート” です。その物理ポートは広域イーサ網に接続されています。
A: L2SW1と配送所間はIEEE 802.1QのタグVLANで中継されています。HTのフレームはタグ付きで運ばれますが、L2SW1が学習するのはタグの有無ではなく “入ってきた物理ポート” です。その物理ポートは広域イーサ網に接続されています。
Q: 広域イーサ網はレイヤ2なのに “ポート” として意識するのですか?
A: はい。L2SWから見れば広域イーサ網は単に「対向スイッチへつながるUTPもしくは光の物理リンク」です。通常ポートと同様にMAC学習対象になります。
A: はい。L2SWから見れば広域イーサ網は単に「対向スイッチへつながるUTPもしくは光の物理リンク」です。通常ポートと同様にMAC学習対象になります。
Q: もしスパニングツリーが動作していれば答えは変わりますか?
A: 変わりません。ループ防止の有無はフレームの入出ポートに影響しないため、学習ポートは依然として広域イーサ網側です。
A: 変わりません。ループ防止の有無はフレームの入出ポートに影響しないため、学習ポートは依然として広域イーサ網側です。
関連キーワード: MACアドレス学習, 広域イーサネット, VLAN, L2スイッチ, フレーム転送
設問2:〔HTのアクセス障害〕について、(1)〜(3)に答えよ。
問題文を見る(3)本文中の下線②のためにAPに求められる機能を、“ESS ID”という字句を用いて、30字以内で述べよ。
模範解答
通信をESS IDごとにVLANと対応付ける機能
解説
解答の論理構成
- 【問題文】では「表VLANと接続機器又はポートの対応」において、ノートPCが属するネットワークは「VLAN 10」と明記されています。
- 既存の無線はHT用であり、「HT」「SK-SV」が属するのは「VLAN 20」です。したがって無線区間では、少なくとも「VLAN 10」と「VLAN 20」を使い分ける必要があります。
- 【問題文】には「L2SWとAP間の接続には、IEEE 802.1Q規格のタグVLANを使用している」とあり、有線側ではVLANタグで識別できる前提です。
- 無線側でVLANを区別する一般的手段は、無線LANの論理ネットワーク識別子である “ESS ID” を複数設定し、それぞれを異なるVLANタグにひも付けることです。
- 以上より、下線②を実現するためAPに求められる機能は「ESS IDごとにVLANを割り当てる機能」となります。
⇒ 模範解答「通信をESS IDごとにVLANと対応付ける機能」と一致します。
誤りやすいポイント
- ESS IDを「暗号化キー」や「認証方式」と混同し、セキュリティ機能と答えてしまう。
- 無線側でVLANを分ける発想が抜け、「AP追加購入」や「ポート増設」といった物理的対策を挙げてしまう。
- IEEE 802.1Qのタグ付けは有線だけと誤解し、無線側では不要と判断してしまう。
FAQ
Q: ESS IDを複数設定すると、APは何台も必要になりますか?
A: 同一APでも複数のESS IDを論理的に持てるため、装置追加は不要です。
A: 同一APでも複数のESS IDを論理的に持てるため、装置追加は不要です。
Q: ESS IDとVLANの対応付けはAPだけ設定すればよいですか?
A: 有線側のL2SWでも該当ポートがタグVLANを通す設定になっている必要があります。
A: 有線側のL2SWでも該当ポートがタグVLANを通す設定になっている必要があります。
Q: 無線LANクライアントは自動で正しいESS IDに接続しますか?
A: 利用者が選択するか、プロファイルを配布して接続先ESS ID(=所属VLAN)を指定する運用が一般的です。
A: 利用者が選択するか、プロファイルを配布して接続先ESS ID(=所属VLAN)を指定する運用が一般的です。
関連キーワード: VLAN, IEEE 802.1Q, ESS ID, 無線LAN
設問3:〔営業所での誤接続による障害〕について、(1)〜(4)に答えよ。
問題文を見る(1)本文中の下線③のフレームの種類を答えよ。また、当該フレームの転送回数が、IPヘッダのTTLフィールドの値によって制限されない理由を、30字以内で述べよ。
模範解答
フレームの種類:ブロードキャストフレーム
制限されない理由:L2SWでの転送処理ではIPヘッダは評価されないから
解説
解答の論理構成
-
ループ発生時に増殖するフレームの正体
本文には「③通信のループによって繰り返し転送されたフレーム」とあり、さらにL2SW3で観測した結果として「大量に通信されているのは、タグが付加されていないフレームであること、フレームの内容はすべて同じIPパケットであり…」と記載されています。タグなし=アクセス系ポートから出るVLAN1のフレームであり、ループが生じた場合に 全ポートへ洪水転送されるフレームは「ブロードキャストフレーム」です。よって種類はブロードキャストフレームになります。 -
TTLが効かない理由
IPヘッダのTTLは3層(L3)情報ですが、本文には「L2SWでは、アと呼ばれる制御フレームをやり取りして通信のループを回避するスパニングツリープロトコルを動作させていない。」とあるだけで、L2SWがL3を解釈する旨の記述はありません。レイヤ2スイッチは フレームの宛先MACだけで転送し、IPヘッダを参照しないため、TTLは減算されません。したがって転送回数はTTLによって制限されないのです。 -
まとめ
• フレームの種類:ブロードキャストフレーム
• 制限されない理由:L2SWでIPヘッダを評価しないため
誤りやすいポイント
- ループで増殖するのは「ユニキャストの未知宛先フレーム」と思い込み、ブロードキャストを外す。本文で「すべて同じIPパケット」とあるため誤判断しやすいです。
- TTLが減らない原因を「タグVLANがないから」などVLAN技術に結び付けてしまう。レイヤ分離の理解不足に注意しましょう。
- 「ルーターではなくL2SW」という前提を忘れ、L3処理(TTLデクリメント)が行われると誤解するケース。
FAQ
Q: ループ時にユニキャストフレームも増殖するのでは?
A: 未学習MAC宛先のユニキャストはフラッディングされますが、最も影響が大きく観測しやすいのは常時流れるARPなどのブロードキャストで、設問もそれを指しています。
A: 未学習MAC宛先のユニキャストはフラッディングされますが、最も影響が大きく観測しやすいのは常時流れるARPなどのブロードキャストで、設問もそれを指しています。
Q: L2SWでもレイヤ3スイッチならTTLは減る?
A: ルーティング機能を有効にしたレイヤ3スイッチのルーティングインタフェースを経由すればTTLは減算されます。本問のL2SWは純粋なレイヤ2動作なので減りません。
A: ルーティング機能を有効にしたレイヤ3スイッチのルーティングインタフェースを経由すればTTLは減算されます。本問のL2SWは純粋なレイヤ2動作なので減りません。
Q: スパニングツリーを有効にしていれば今回の事故は防げた?
A: はい。アに該当する「BPDU」を交換して論理ツリーを構成すれば、ループポートはブロックされ通信ループは発生しません。
A: はい。アに該当する「BPDU」を交換して論理ツリーを構成すれば、ループポートはブロックされ通信ループは発生しません。
関連キーワード: ブロードキャスト, MACアドレス, スイッチングハブ, TTL, レイヤ2
設問3:〔営業所での誤接続による障害〕について、(1)〜(4)に答えよ。
問題文を見る(2)図2におけるL2SW2とSW間の接続を、解答欄に図示せよ。
模範解答
下図の通り


解説
解答の導き方
- まず、何が起こったかを把握します。問題文には
「SWとL2SW2間を2本のケーブルで接続していた誤接続が見つかり、この誤接続が原因で通信がループしていた」
とあります。したがって、L2SW2には2ポート、SW側にも2ポートが使われていることが確定します。 - どのVLANのポートが使われたかを確認します。引用すると
「2本のケーブルを接続したL2SW2のポートは、今までどちらも未使用のポートであった」
「L2SWには、オと呼ばれる…機能を未使用のポートで有効にしておいた」
未使用ポート=ユーザ用ではなく、初期設定のままです。さらにL2SWの工場出荷時設定は
「すべてのポートにVLAN 1が割り当てられ、タグを付加しないフレームを使用する特別なVLANとしてもVLAN 1が設定」
なので、未使用ポート = VLAN 1上にあると分かります。 - 図2を見ると、L2SW2の右端エリアが「VLAN1」で2ポート描かれています。ここが“未使用ポート”の実体です。従って、SWから伸びた2本は右端エリアの2ポートへ入るはずです。
- SW側は4ポート描かれています。PC 2台が左側2ポートに接続済みなので、残る右側2ポートが空きポートです。この2ポートとL2SW2のVLAN1の2ポートを1対1で結線すれば、問題文が示す「2本のケーブルで接続」という状況がぴったり一致します。
- 以上より、解答欄には
・PC 2台 → SW左端2ポート
・SW右端2ポート → L2SW2のVLAN1区画2ポート
を2本のケーブルで描く構成を示せば正答になります。
誤りやすいポイント
- 「VLAN10/VLAN30も空いているから、どちらかを使ったのでは?」と誤解しやすいですが、未使用ポート=初期状態のまま=VLAN1と読み取る必要があります。
- ループ原因を“1本の誤配線”だと思い込み、1本だけを描いてしまうケースが多いです。問題文は「2本のケーブル」と明言しています。
- SW側ポートの位置を適当に描くと減点対象になります。図2の書式(ポートを横一列に並べる)を踏襲しましょう。
FAQ
Q: VLAN10やVLAN30に誤接続した場合でもループは起きますか?
A: 起きますが、問題文はタグなしフレームが大量に流れたと書いており、タグなし=VLAN1専用なので、ここではVLAN1でのループに限定されています。
A: 起きますが、問題文はタグなしフレームが大量に流れたと書いており、タグなし=VLAN1専用なので、ここではVLAN1でのループに限定されています。
Q: なぜ2本のケーブルだけでループになるのですか?
A: SWとL2SW2の2ポート間で が2経路でき、フレームが出口を探して往復し続けるためです。スパニングツリープロトコルを「動作させていない」点もループ抑止機構が働かなかった原因です。
A: SWとL2SW2の2ポート間で が2経路でき、フレームが出口を探して往復し続けるためです。スパニングツリープロトコルを「動作させていない」点もループ抑止機構が働かなかった原因です。
Q: オ の自動切替機能とは何ですか?
A: オートMDI/MDI-X機能です。ストレートかクロスかを自動判定するため、同種機器同士でもそのまま結線でき、逆に誤接続でもリンクアップしてしまいます。
A: オートMDI/MDI-X機能です。ストレートかクロスかを自動判定するため、同種機器同士でもそのまま結線でき、逆に誤接続でもリンクアップしてしまいます。
関連キーワード: VLAN, ループ障害, タグなしフレーム, オートMDI/MDI-X
設問3:〔営業所での誤接続による障害〕について、(1)〜(4)に答えよ。
問題文を見る(3)L2SWでスパニングツリープロトコルを動作させて通信のループを回避させた場合に発生する現象を、PCの接続又は切断に着目して、30字以内で述べよ。
模範解答
・PCを接続しても直ちに通信が可能な状態にはならない。
・VLAN内へのユニキャストフレームの流出が増加する。
解説
解答の導き方
設問は、L2SWでスパニングツリープロトコル(STP)を動作させてループを回避した場合に、PC接続に関してどんな「切断的な現象」が起きるかを問います。本文に「L2SWでは、アと呼ばれる制御フレームをやり取りして通信のループを回避するスパニングツリープロトコルを動作させていない」とある点から、これを有効にしたときの挙動を考えます。
-
STPの基本動作とポート状態
- STPは制御フレーム(BPDU)を交換してブリッジ間のルートを決定し、ループを防ぐために冗長経路の一部ポートをブロックします。
- STPはポートを段階的に遷移させます(代表的にはBlocking → Listening → Learning → Forwarding)。ListeningとLearningの間はユーザフレームを転送しません(Learningは送信元MACの学習は行うが転送はしない)。したがって、新たにPCを接続したポートはフォワーディング状態になるまで通信できません。これが「接続しても直ちに通信できない」理由です。
-
なぜVLAN内のユニキャスト流出が増えるのか(因果の説明)
- STPによるトポロジ変化(ポートのブロック/解除)が起きると、スイッチは既存のMACアドレステーブルの内容が現在のトポロジに合わない可能性を考慮してエントリをクリアするか、学習が追いつかなくなります。
- MACアドレステーブルに宛先の出力ポート情報がない(未学習)場合、スイッチはその宛先へのフレームをVLAN内のすべてのポートにフラッディングします。これが「VLAN内へのユニキャストフレームの流出が増加する」という現象です。
- まとめると、STPのポート遷移で一時的にフォワードできないことが発生し(PC側からは切断に見える)、同時にMAC学習不足で未知宛ユニキャストがフラッディングされてVLAN内のトラフィックが増える、という二つの結果になります。
対策(簡潔に)
- 端末直結ポートにはエッジポート機能(PortFast等)を適用してフォワーディングを即時化し、STP遷移による接続遅延を避けます。ただし誤って冗長接続側で有効にするとループが発生するため、必ず端末接続ポートのみで有効化し、BPDU受信時の保護機構(BPDU guard等)を併用します。
誤りやすいポイント
- STPを有効にすれば「ただちに」すべての通信が安定すると思い込む。実際はポート遷移による遅延がある。
- 「フラッディング=ブロードキャストだけ」と誤解する。未知宛ユニキャストもフラッディングされる点を見落としやすい。
- MACアドレステーブルの挙動(トポロジ変更でのクリアや学習不足)を説明せずに、単に「フラッディングが増える」と書くと部分点しか取れない。
- エッジポート機能(PortFast等)をアップリンクやスイッチ間接続に設定してしまい、逆にループや被害を拡大する誤り。
- VLANごとの挙動を無視して「全体のトラフィックだけ」を議論する(STPやフラッディングはVLAN単位で扱われる点を考慮する)。
FAQ
Q: ListeningとLearningの状態では何が起きますか?
A: ListeningはBPDUを処理してルート計算を行いユーザフレームは破棄します。Learningは受信したフレームの送信元MACを学習するが、それでもユーザフレームは転送しません。したがって両状態では通信は成立しません。
A: ListeningはBPDUを処理してルート計算を行いユーザフレームは破棄します。Learningは受信したフレームの送信元MACを学習するが、それでもユーザフレームは転送しません。したがって両状態では通信は成立しません。
Q: なぜSTPのトポロジ変化でMACテーブルが問題になるのですか?
A: トポロジ変化後に以前のポート配置で学習したエントリが誤った出力ポートを指していると誤転送やループの原因になるため、スイッチはエントリの有効性を疑いクリアしたり速やかに古いエントリを置換します。その結果、目的地が未学習になりフラッディングが増えます。
A: トポロジ変化後に以前のポート配置で学習したエントリが誤った出力ポートを指していると誤転送やループの原因になるため、スイッチはエントリの有効性を疑いクリアしたり速やかに古いエントリを置換します。その結果、目的地が未学習になりフラッディングが増えます。
Q: PCを接続しても即時通信させたい場合の安全な方法は?
A: 端末直結ポートに対してエッジポート機能(PortFast等)を使い、同時にBPDU受信時にはポートを遮断する保護(BPDU guard等)を設定しておくのが一般的です。必ず端末側ポートのみに限定して適用します。
A: 端末直結ポートに対してエッジポート機能(PortFast等)を使い、同時にBPDU受信時にはポートを遮断する保護(BPDU guard等)を設定しておくのが一般的です。必ず端末側ポートのみに限定して適用します。
関連キーワード: スパニングツリープロトコル、BPDU、ポート状態(Listening/Learning/Forwarding)、MACアドレステーブル、未知宛ユニキャストフラッディング
設問3:〔営業所での誤接続による障害〕について、(1)〜(4)に答えよ。
問題文を見る(4)未使用のポートを通信から隔離するためのL2SWでの設定方法を二つ挙げ、それぞれ30字以内で述べよ。
模範解答
①:使用できないように閉そく状態にする。
②:別のVLANを割り当ててタグVLANでの中継から外す。
解説
解答の論理構成
- 事故の原因確認
- 問題文では「2本のケーブルを接続したL2SW2のポートは、今までどちらも未使用のポートであった。」とあります。未使用ポートが有効のまま残っていたため、誤接続でループが発生しました。
- “未使用ポートを通信から隔離する”目的
- ループや不正アクセスを防ぐには、未使用ポートがフレームを流さない/本来のVLAN間に混じらない状態にする必要があります。
- 方法①:ポートを無効化(閉そく)
- L2SWでは管理者がポートをshutdownすると物理的なリンクアップが無視されます。誤配線があっても「閉そく状態」なのでフレームは流れません。
- 方法②:隔離用VLANを割り当て
- 問題文に「L2SWでは、ポートごとに一つのVLANを割り当てて機器を接続」とあるように、ポートとVLANは1対1で設定可能です。
- 未使用ポートに運用VLAN(「VLAN 1」「VLAN 10」など)とは別のVLANを割り当て、「タグを付加しないフレームを使用する特別なVLAN」として中継経路から外せば、誤接続しても業務VLANへは影響しません。
- まとめ
- よって解答は
①:使用できないように閉そく状態にする。
②:別のVLANを割り当ててタグVLANでの中継から外す。
- よって解答は
誤りやすいポイント
- スパニングツリーを有効にするだけで十分と考えがちですが、問題文に「スパニングツリープロトコルを動作させていない」と明示されています。STPではなく“未使用ポートの扱い”を問う設問です。
- ポートセキュリティ(MACアドレス制限)と閉そくを混同しやすい点に注意が必要です。
- “隔離用VLAN”を設定しても、タグVLANのトランク設定を解除し忘れると依然として中継される可能性があります。
FAQ
Q: 閉そくとポートセキュリティの違いは?
A: 閉そくはポート自体を無効化するためリンクアップしません。ポートセキュリティはリンクは生かしたままMAC制御で不正端末を遮断します。
A: 閉そくはポート自体を無効化するためリンクアップしません。ポートセキュリティはリンクは生かしたままMAC制御で不正端末を遮断します。
Q: 隔離用VLANにすれば本当に安全なのですか?
A: タグを付加しないフレームが中継されないようトランク設定から外せば、他のVLANとは論理的に分離されるので誤接続時でも業務VLANに流入しません。
A: タグを付加しないフレームが中継されないようトランク設定から外せば、他のVLANとは論理的に分離されるので誤接続時でも業務VLANに流入しません。
Q: STPを動かさずにループを防ぐ方法は?
A: 今回のように未使用ポートを閉そくするか、隔離用VLANに移すことでループ経路自体をなくすのが現実的な対策です。
A: 今回のように未使用ポートを閉そくするか、隔離用VLANに移すことでループ経路自体をなくすのが現実的な対策です。
関連キーワード: VLAN, ポート閉塞, ループ防止, タグVLAN, ポートアイソレーション




