ネットワークスペシャリスト 2009年 午前2 問06
問題文
図のようなルータ1とルータ2及び負荷分散装置を使ったマルチホーミングが可能な構成において、クライアントから接続先サーバあてのパケットに対する負荷分散装置の処理として、適切なものはどれか。

選択肢
ア:あて先IPアドレスはそのままで、あて先MACアドレスを接続先サーバのMACアドレスに置き換える。
イ:あて先IPアドレスはそのままで、あて先MACアドレスをルータ1又はルータ2のMACアドレスに置き換える。(正解)
ウ:あて先MACアドレスはそのままで、あて先IPアドレスを接続先ルータのIPアドレスに置き換える。
エ:あて先MACアドレスはそのままで、あて先IPアドレスをルータ1又はルータ2のIPアドレスに置き換える。
マルチホーミング構成における負荷分散装置のパケット処理【午前2 解説】
要点まとめ
- 結論:負荷分散装置はあて先IPアドレスを変更せず、あて先MACアドレスをルータ1またはルータ2のMACアドレスに置き換えるのが正しい。
- 根拠:IPアドレスはエンドツーエンドの通信経路を示すため変更せず、MACアドレスは隣接機器間の通信に使うため経路ごとに書き換える必要がある。
- 差がつくポイント:IP層とデータリンク層の役割の違いを理解し、負荷分散装置がどの層で動作するかを正確に把握することが重要。
正解の理由
負荷分散装置はクライアントからのパケットを受け取り、どちらのルータに送るかを決定します。この際、パケットのあて先IPアドレスは変更せず、あて先MACアドレスだけをルータ1またはルータ2のMACアドレスに書き換えます。これは、IPアドレスは通信の最終目的地を示すため変更してはいけませんが、MACアドレスは隣接する機器間の通信に使われるため、次の送信先に合わせて書き換える必要があるからです。
よくある誤解
負荷分散装置がIPアドレスを書き換えると考えがちですが、これはルーティング機器の役割であり、負荷分散装置は基本的にデータリンク層で動作します。IPアドレスの書き換えはNATなど特別な機能がある場合のみです。
解法ステップ
- パケットのあて先IPアドレスは通信の最終目的地を示すため変更しないことを確認する。
- 負荷分散装置は複数のルータにパケットを振り分けるため、次の送信先のMACアドレスに書き換える必要がある。
- ルータ1またはルータ2のMACアドレスに書き換えることで、正しい経路にパケットを送る。
- IPアドレスはそのまま保持し、通信の整合性を保つ。
- 選択肢の中でこの動作を正しく表現しているものを選ぶ。
選択肢別の誤答解説
- ア: あて先MACアドレスを接続先サーバのMACアドレスに置き換えるのは誤り。負荷分散装置は直接サーバに送らず、まずルータに送るため。
- イ: 正解。あて先IPアドレスはそのまま、あて先MACアドレスをルータ1またはルータ2のMACアドレスに置き換える。
- ウ: あて先IPアドレスを接続先ルータのIPアドレスに置き換えるのは誤り。IPアドレスは最終目的地のまま変更しない。
- エ: あて先IPアドレスをルータ1またはルータ2のIPアドレスに置き換えるのも誤り。IPアドレスの書き換えは負荷分散装置の役割ではない。
補足コラム
マルチホーミングとは複数のISP回線を用いて冗長性や負荷分散を実現する構成です。負荷分散装置はOSI参照モデルのデータリンク層で動作し、MACアドレスを書き換えることで物理的な経路を制御します。一方、IPアドレスはネットワーク層の情報であり、通信の終点を示すため変更しません。これを理解することがネットワーク設計やトラブルシューティングに役立ちます。
FAQ
Q: なぜ負荷分散装置はIPアドレスを書き換えないのですか?
A: IPアドレスは通信の最終目的地を示すため、途中の機器が変更すると通信が成立しなくなるからです。
A: IPアドレスは通信の最終目的地を示すため、途中の機器が変更すると通信が成立しなくなるからです。
Q: MACアドレスはなぜ書き換える必要があるのですか?
A: MACアドレスは隣接機器間の通信に使われるため、パケットを次の機器に正しく届けるために書き換えます。
A: MACアドレスは隣接機器間の通信に使われるため、パケットを次の機器に正しく届けるために書き換えます。
関連キーワード: マルチホーミング、負荷分散装置、MACアドレス、IPアドレス、ルーティング、ネットワーク層、データリンク層

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