ネットワークスペシャリスト 2014年 午前2 問08
問題文
DNSでのホスト名とIPアドレスの対応付けに関する記述のうち、適切なものはどれか。
選択肢
ア:一つのホスト名に複数のIPアドレスを対応させることはできるが、複数のホスト名に同一のIPアドレスを対応させることはできない。
イ:一つのホスト名に複数のIPアドレスを対応させることも、複数のホスト名に同一のIPアドレスを対応させることもできる。(正解)
ウ:複数のホスト名に同一のIPアドレスを対応させることはできるが、一つのホスト名に複数のIPアドレスを対応させることはできない。
エ:ホスト名とIPアドレスの対応は全て1対1である。
DNSでのホスト名とIPアドレスの対応付けに関する記述【午前2 解説】
正解の理由
DNSは名前解決の仕組みで、名前(ホスト名)とリソース(IPアドレスなど)を結びつけるための柔軟なレコードを持ちます。
- Aレコード/AAAAレコードで一つのホスト名に対して複数のIPアドレス(例:負荷分散のためのラウンドロビン)を登録できます。
- 逆に、1台のサーバ(1つのIPアドレス)に対して複数のホスト名を割り当てることも一般的で、仮想ホスティング(HTTPのHostヘッダでサイト識別)や別名設定(CNAME)などで実現されます。
したがって「どちらもできる」とするイが正しいです。
解法ステップ
- 問題文で「一つのホスト名に複数のIPアドレスを対応させる」と「複数のホスト名に同一のIPアドレスを対応させる」の両方が可能かを確認する。
- DNSの基本レコードを思い出す:A/AAAAは名前→IP、CNAMEは名前→名前(別名)。
- 実運用の例(ラウンドロビン、仮想ホスティング)を想起して、どちらの方向も可能であると判断する。
- 選択肢を比較して「どちらも可能」を示すイを選ぶ。
選択肢別の誤答解説
- ア: 「一つのホスト名に複数のIPはできるが、複数のホスト名に同一IPはできない」
誤り。実際は同一IPに複数ホスト名を割り当てることは普通に行われます(例:仮想ホスト)。 - イ: 一つのホスト名に複数のIPアドレスを対応させることも、複数のホスト名に同一のIPアドレスを対応させることもできる。
正しい。DNSのA/AAAA/CNAMEや運用例がこれを可能にします。 - ウ: 「複数のホスト名に同一のIPはできるが、一つのホスト名に複数のIPはできない」
誤り。ラウンドロビンなどで一つのホスト名に複数IPを割り当てることは可能です。 - エ: 「全て1対1である」
誤り。DNSは柔軟で多対一・一対多の対応が可能です。
よくある誤解
- 「DNSは常に1対1で管理される」
実際はA/AAAAで複数IP、複数名の登録が可能で、1対1という制約はありません。 - 「同一IPに複数ホスト名を割り当てるのはDNSの役割ではない」
DNSは名前の解決を行うだけで、同一IPに複数名を返すことも通常行います。HTTPなど上位プロトコルでの振る舞いで識別します。 - 「CNAMEを使えば必ず同名のIPが参照される」
CNAMEは別名(ホスト名→ホスト名)であり、最終的に参照されるのはA/AAAAレコードです。混用ルールに注意が必要です。
補足コラム
- A/AAAAレコード:ホスト名→IPv4/IPv6アドレスを直接返します。複数登録可(例:負荷分散)。
- CNAMEレコード:ホスト名→別のホスト名を示す別名(エイリアス)。CNAMEを引いた先でA/AAAAを参照します。
- ラウンドロビンDNS:同一ホスト名のAレコードに複数IPを登録し、応答順序を変えることで簡易な負荷分散を実現。
- 仮想ホスティング:1つのIPアドレスで複数ドメイン(ホスト名)を扱う。HTTPのHostヘッダなどで識別するためDNS上で複数名が同じIPを返す。
FAQ
Q: CNAMEとAレコードは同時に使えるか?
A: 同じ名前に対してCNAMEと他のレコード(A/AAAAなど)を同時に定義することはRFCで禁止されています。CNAMEはその名前の唯一のレコードである必要があります。
A: 同じ名前に対してCNAMEと他のレコード(A/AAAAなど)を同時に定義することはRFCで禁止されています。CNAMEはその名前の唯一のレコードである必要があります。
Q: DNSで同じホスト名に複数のAレコードがあると常にラウンドロビンで振り分けられるのか?
A: 多くのDNSサーバはラウンドロビン(応答順の循環)を行いますが、クライアント側やキャッシュの影響で常に均等になるとは限りません。負荷分散の要件が厳しければロードバランサ等の導入が望ましいです。
A: 多くのDNSサーバはラウンドロビン(応答順の循環)を行いますが、クライアント側やキャッシュの影響で常に均等になるとは限りません。負荷分散の要件が厳しければロードバランサ等の導入が望ましいです。
Q: 逆引き(PTR)はどう扱うべきか?
A: 逆引きはIP→名前を返すためのレコードで、必ずしも順方向(名前→IP)と1対1で対応している必要はありませんが、サービスやメール運用では整合性が推奨されます。
A: 逆引きはIP→名前を返すためのレコードで、必ずしも順方向(名前→IP)と1対1で対応している必要はありませんが、サービスやメール運用では整合性が推奨されます。
関連キーワード: DNS、Aレコード、CNAME、ラウンドロビン、仮想ホスティング、負荷分散、PTR、AAAA、名前解決

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