ネットワークスペシャリスト 2014年 午前2 問24
問題文
エラー埋込み法において、埋め込まれたエラー数をS、埋め込まれたエラーのうち発見されたエラー数をm、埋め込まれたエラーを含まないテスト開始前の潜在エラー数をT、発見された総エラー数をnとしたとき、S, T, m, nの関係を表す式はどれか。
選択肢
ア:(正解)
イ:
ウ:
エ:
エラー埋込み法の式と関係【午前2 解説】
正解の理由
エラー埋込み法では、テストでの検出確率が埋め込んだエラーと元から存在する潜在エラーで等しいと仮定します。
埋め込んだエラー S 個のうち発見されたのが m 個なので埋め込みエラーの検出率は 。
一方、テスト開始前に存在した潜在エラーは T 個で、そのうちテスト中に発見されたものは「発見された総エラー n から埋込中に発見された m を除いたもの」、つまり 個です。したがって潜在エラーの検出率は 。
等検出率の仮定よりこれらを等号で結び、 となり、選択肢アが正解です。
埋め込んだエラー S 個のうち発見されたのが m 個なので埋め込みエラーの検出率は 。
一方、テスト開始前に存在した潜在エラーは T 個で、そのうちテスト中に発見されたものは「発見された総エラー n から埋込中に発見された m を除いたもの」、つまり 個です。したがって潜在エラーの検出率は 。
等検出率の仮定よりこれらを等号で結び、 となり、選択肢アが正解です。
解法ステップ
- 埋め込んだエラーの検出率を求める:発見数 m を総埋込数 S で割ると 。
- 元からの潜在エラーのうち検出された数を求める:総発見 n から埋込由来 m を引いて .
- 潜在エラーの検出率は 。
- 仮定(両者の検出率が等しい)により等式を立てる:。
- 必要ならば未知数(例えば T)について解く: など。
選択肢別の誤答解説
- ア: — 正解。埋め込みと潜在エラーの検出率を等置した式。
- イ: — 誤り。右辺の分子分母が逆転しており、意味が逆になる(検出率ではなくその逆比)。
- ウ: — 誤り。総発見 n の中には埋込由来 m が含まれるため、そのまま用いると二重計上や分配の誤りになる。
- エ: — 誤り。分子分母の取り違えと、n に m を考慮していない点で不適切。
よくある誤解
- 誤解1: 発見された総エラー n をそのまま分子に用いる――埋め込みエラー m を除く必要がある点を見落とす。
- 誤解2: 比の逆にしてしまう――例えば のように分子・分母を誤って入れ替えるミス。
- 誤解3: 埋込エラーと潜在エラーの「検出率が同じ」という前提を忘れる――この仮定が成り立たない状況では式が使えない点。
補足コラム
- エラー埋込み法は、テストの検出効率を見積もるための手法で、埋め込んだ既知の欠陥を用いて未知の潜在欠陥数を推定します。仮定として「埋め込みエラーと実際の欠陥の検出確率が等しい」ことが必要で、テスト手法や欠陥の性質によってはこの仮定が崩れることがあります。
- 実務では、埋め込み数 S が少なすぎると統計的に信頼性が低くなるため、十分な S を用いること、複数回の試験で平均化することが推奨されます。
FAQ
Q1: なぜ n そのものを使わないのですか?
A1: n には埋め込みエラー m が含まれるため、元来の潜在エラーから発見された数は n から m を引いた になります。直接 n を使うと埋め込み分が混入してしまいます。
A1: n には埋め込みエラー m が含まれるため、元来の潜在エラーから発見された数は n から m を引いた になります。直接 n を使うと埋め込み分が混入してしまいます。
Q2: この式から潜在エラー数 T を求められますか?
A2: はい。式を変形すると となり、m が 0 でない限り推定できます。
A2: はい。式を変形すると となり、m が 0 でない限り推定できます。
Q3: 埋め込み法の前提は常に成り立ちますか?
A3: 必ずしも成り立ちません。埋め込んだエラーの種類や検出条件が実際の欠陥と異なると検出率が異なり、誤差が生じます。
A3: 必ずしも成り立ちません。埋め込んだエラーの種類や検出条件が実際の欠陥と異なると検出率が異なり、誤差が生じます。
関連キーワード: エラー埋込み法、欠陥検出率、テスト信頼度、品質保証、ソフトウェアテスト、統計的推定

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