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ネットワークスペシャリスト 2017年 午前206


問題文

DNSゾーンデータファイルのMXレコードに関する記述のうち、適切なものはどれか。

選択肢

先頭フィールド(NAMEフィールド)には、メールアドレスのドメイン名を記述する。(正解)
プリファレンス値が大きい方が優先度は高い。
メール交換ホストをIPアドレスで指定する。
メールサーバの別名を記述できる。

DNSゾーンのMXレコードに関する記述【午前2 解説】

正解の理由

アが正解です。MXレコードは「どのホストがそのドメイン宛のメールを受け取るか」を示すリソースレコードです。ゾーンファイルでは先頭のNAMEフィールドに受信対象のドメイン(例: example.com.)を記載し、TYPEが MX、RDATA に優先度(プリファレンス)とメール交換ホスト名(FQDN)を記述します。したがって「先頭フィールドにメールアドレスのドメイン名を記述する」は仕様に合致します。

解法ステップ

  1. MXレコードの構造を確認する:NAME、TTL/CLASS、TYPE(MX)、RDATA(プリファレンス, ホスト名)。
  2. 各選択肢を仕様に照らし合わせる:NAMEはドメイン、プリファレンスの大小比較、RDATAの形式(ホスト名かIPか)、別名(CNAME)の扱い。
  3. 誤りが明らかなもの(プリファレンスの大きい方が優先、IP指定、CNAME許可)を排除する。
  4. 残った選択肢(NAMEにドメイン名を記述)が仕様通りであることを確認して選択する。

選択肢別の誤答解説

  • ア: 正しい。MXのNAMEにはメール受信対象のドメイン名を記述する。
  • イ: 誤り。プリファレンス値は数値の小さい方が優先度が高い。例えば10のMXは20のMXより先に試される。
  • ウ: 誤り。MXレコードのRDATAではメール交換ホストをFQDNで指定し、IPアドレスを直接書かない。ホスト名はさらにA/AAAAで解決される。
  • エ: 誤り。MXレコード自体に「別名」を記述するという意味は曖昧だが、MXが指すホストにCNAMEを使うのはRFCで禁止または推奨されない運用であり、MX RDATAにはホスト名(正規名)を置くべきである。

よくある誤解

  • 誤解1: プリファレンス値が大きいほど優先度が高いと考える。実際は小さい値の方が高優先度であり、最も小さい値を持つMXが最優先で試行されます。
  • 誤解2: MXのホスト部分にIPアドレスを書けばよいと思う。MXの交換ホストはホスト名(A/AAAAで解決される)で指定し、直接IPをRDATAに書くことはできません。
  • 誤解3: MXで別名(CNAME)を直接記述できると考える。MXのRDATAにはCNAMEは許されず、MXが指すホスト名に対してCNAMEを設定することもRFC上問題があるため避けるべきです。

補足コラム

  • MXレコードの典型的な書式例(ゾーンファイル):
    example.com..  3600 IN MX 10 mail1.example.com.
    example.com..  3600 IN MX 20 mail2.example.com.
    mail1.example.com.. 3600 IN A 192.0.2.10
    
    上記のようにMXは優先度(10,20)とホスト名を持ち、ホスト名はA/AAAAでIPに解決されます。
  • 運用上の注意: MXで指定するホストは逆引きやPTR、SPF/DKIMなどメール周辺の設定と整合させる必要があります。CNAMEをMX対象に使うとメール配送に問題が生じる可能性があります。

FAQ

Q: MXに複数レコードがあるとどう配分されるのですか?
A: 優先度(プリファレンス)小さい順に試行します。同じ優先度が複数ある場合はランダムまたはラウンドロビン的に配送先が選ばれます。
Q: MXのホストがAレコードを持たないとどうなる?
A: メール配送は失敗します。MXで指定されたホスト名は必ずA/AAAAで解決可能でなければなりません。
Q: MXにポート番号を指定できますか?
A: できません。MXはホスト名のみを指定し、メール配送はSMTPの既定ポート(通常25)で行われます。

関連キーワード: DNS, MXレコード, ゾーンファイル, SMTP, TTL, FQDN, Aレコード, プリファレンス, RFC
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