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ネットワークスペシャリスト 2017年 午前222


問題文

MLC(Multi-LevelCell)フラッシュメモリの特徴として、適切なものはどれか。

選択肢

コンデンサに蓄えた電荷を用いて、データを記憶する。
電気抵抗の値を用いて、データを記憶する。
一つのメモリセルに2ビット以上のデータを記憶する。(正解)
フリップフロップを利用して、データを記憶する。

MLC(Multi-LevelCell)フラッシュメモリの特徴【午前2 解説】

正解の理由

MLC(Multi-Level Cell)は、フラッシュメモリのセルで複数の電荷量(閾値電圧レベル)を識別し、1セルあたり2ビット以上の情報を記憶します。従来のSLC(Single-Level Cell)が0/1の2状態を持つのに対し、MLCは例えば4段階なら2ビット(00,01,10,11)、さらに段階を増やせば3ビット(TLC)や4ビット(QLC)を格納できます。したがって選択肢ウが正解です。

解法ステップ

  1. 各選択肢が示す記憶素子・原理を把握する(コンデンサ=DRAM、抵抗=RRAM系、フリップフロップ=SRAM/レジスタ)。
  2. MLCの定義を思い出す:「1セルに複数ビット記憶」。
  3. 選択肢と照合して該当するものを選ぶ(ウが定義に一致)。

選択肢別の誤答解説

  • ア: 「コンデンサに蓄えた電荷を用いて、データを記憶する。」
    → DRAMの特徴。フラッシュは浮遊ゲートに電荷を保持する不揮発方式で、DRAMのようにコンデンサを周期的にリフレッシュする仕組みではないため不適。
  • イ: 「電気抵抗の値を用いて、データを記憶する。」
    → RRAMやMRAMなどの抵抗・磁気系メモリの特徴で、従来型のフラッシュ(MLC含む)は抵抗値で保持する方式ではない。よって不適。
  • ウ: 「一つのメモリセルに2ビット以上のデータを記憶する。」
    正解。MLCの本質的特徴と一致する。
  • エ: 「フリップフロップを利用して、データを記憶する。」
    → フリップフロップは揮発性のSRAMや論理回路で使用される記憶素子であり、フラッシュメモリの原理とは異なるため不適。

よくある誤解

  • 誤解1:フラッシュメモリがコンデンサを使うという混同
    → DRAMはコンデンサに電荷を蓄える。フラッシュは浮遊ゲートなどで電荷を保持するが「コンデンサに蓄える」とは厳密に異なる概念です。
  • 誤解2:抵抗値メモリと混同すること
    → RRAMやフェーズチェンジメモリは抵抗や相変化を利用するが、従来フラッシュ(MLC)は抵抗値ではなく閾値電圧の段階で情報を表現します。
  • 誤解3:フラップフロップを用いると思い込むこと
    → フリップフロップは主にSRAMやデジタル回路のラッチであり、フラッシュの不揮発記憶原理とは無関係です。

補足コラム

MLCの派生としてTLC(Triple-Level Cell:3ビット/セル)、QLC(Quad-Level Cell:4ビット/セル)があります。ビットあたりのコストは下がる一方で、以下のトレードオフが生じます:耐久性(書き換え回数の劣化)、書き込み/読み出しの遅延、誤り率の増加。これらを補うためにウェアレベリングやエラ訂正符号(ECC)、オーバープロビジョニングがSSD設計で使われます。

FAQ

Q1: MLCとSLCの見分け方は?
A1: SLCは1セルにつき1ビット(2段階)で高速かつ耐久性が高い。MLCは同じセルで複数段階を持つため密度は高いが書換耐久や速度で劣る。
Q2: フラッシュは電荷をどう保持しているのか?
A2: 浮遊ゲートやCharge Trap層に電荷を注入して閾値電圧を変化させ、複数の電圧レンジを割り当ててビットを表現します。
Q3: なぜMLCは誤りが増えるのか?
A3: 閾値電圧の差が小さくなるため、ノイズや劣化による電圧シフトで読み取り誤差が起きやすく、強力なECCが必要になります。

関連キーワード: フラッシュメモリ、MLC、SLC、TLC、QLC、ECC、ウェアレベリング、SSD、耐久性、閾値電圧、不揮発メモリ
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