戦国IT - 情報処理技術者試験の過去問対策サイト
ブログお知らせお問い合わせ料金プラン

ネットワークスペシャリスト 2022年 午前202


問題文

長距離の光通信で用いられるマルチモードとシングルモードの光ファイバの伝送特性に関する記述のうち、適切なものはどれか。

選択肢

シングルモードの方が伝送速度は速く、伝送距離も長い。(正解)
シングルモードの方が伝送速度は速いが、伝送距離は短い。
マルチモードの方が伝送速度は速く、伝送距離も長い。
マルチモードの方が伝送速度は速いが、伝送距離は短い。

🔒 解説は解答すると表示されます

シングルモード光ファイバ特性【午前2解説】

正解の理由

選択肢のが正しい理由は、シングルモード光ファイバは実質的にモード分散(モーダル分散)がほとんど発生しないため、同一波形の光パルスが異なる経路で到達して時間的に広がる(パルス拡がり)現象が抑えられ、高い帯域幅×距離(BT product)を実現できる点にあります。これにより同じデータレートであれば長距離伝送が可能です。なお「伝送速度が速い」は、ここでは「より高い帯域幅で長距離伝送できる」という意味で使われています。
一方で光ファイバの減衰(線減衰係数)は、材質や波長、製造品質、増幅器の有無などに依存します。モード数の違いだけで常に減衰が小さいとは限らないため、減衰については波長(例:1310 nm、1550 nm)や光増幅(EDFA等)の利用を考慮する必要があります。

解法ステップ

  1. 「マルチモード/シングルモード」の違いを押さえる(コア径と伝搬モード数の違い)。
  2. 伝送品質に影響する主因を確認する(モード分散=パルス広がり → 帯域幅低下)。
  3. 設問の「伝送速度」と「伝送距離」を「帯域幅と距離の組合せ」で読み替える(高帯域×長距離が可能かを判断)。
  4. 各選択肢と照らし合わせ、モード分散の有無が示す伝送特性を選ぶ。
短く言えば「モード分散が少ない=高帯域で長距離に向く」が判断の鍵です。

選択肢別の誤答解説

  • ア(正答)
    シングルモードはコアが小さく単一モード伝搬のためモード分散がほぼなく、高い帯域幅で長距離伝送が可能。減衰については波長や材質に依存するため、単純に“減衰が必ず小さい”とは言えない点に注意。
  • イ(誤り)
    「伝送距離は短い」とするのは誤り。モード分散がないため通常は長距離向けであり、短距離しか使えないという記述は逆です。
  • ウ(誤り)
    マルチモードはコアが大きく複数モードが伝搬するためモード分散が大きく、距離が伸びるとパルス広がりで帯域が制限される。したがって「伝送速度も速く、距離も長い」は誤りです。
  • エ(誤り)
    「マルチモードの方が伝送速度は速い」は一般的に誤解です。マルチモードは短距離でコスト効率よく高データレートを実現できる場合があるが、長距離ではモード分散で帯域が制限されます。従って「速度は速いが距離は短い」という単純な一般化は不適切です。

よくある誤解

  • モード分散と減衰を混同する
    モード分散はパルスの時間的広がり(帯域制限)に関係し、減衰(光の強度低下)は材質・波長・製造品質・増幅の有無に依存します。モード数の違いだけで減衰が小さいとは限りません。
  • 「伝送速度=光の伝播速度」と勘違いする
    試験文の「伝送速度」は通常データ伝送可能な帯域(bit/s)を指します。光の群速度はコア材料の屈折率で決まり、モード数とは別の話です。
  • マルチモードは常に低性能という誤認
    マルチモードは短距離(数十〜数百メートル)でコスト効率が良く、VCSELなどの安価な光源で十分な性能を発揮します。用途によって使い分けが必要です。

補足コラム

  • 代表的なコア径
    • シングルモード: 約8–10 µm(波長1310/1550 nmを想定)
    • マルチモード: 50 µm または 62.5 µm が一般的
  • 波長と減衰(目安)
    • 850 nm(主にマルチモード用):一般に減衰は比較的大きい
    • 1310 nm、1550 nm(主にシングルモード用):特に1550 nm付近は光増幅器(EDFA)が使え、長距離伝送に適する。1550 nmでの減衰は適切なファイバで約0.2 dB/km 程度のオーダー(実測値はファイバや条件に依存)。
  • 規格と実運用
    マルチモード(OM3/OM4)は10Gbpsや40/100Gbpsを短距離でサポートできる設計がされている一方、シングルモードは数十〜数百kmの長距離伝送に適しています。

FAQ

Q1: シングルモードは必ず長距離で減衰も小さいですか?
A1: 必ずしも小さいとは言えません。減衰は材質・波長・製造品質などに依存します。シングルモードはモード分散がないため長距離で高帯域を実現しやすい、という点が主因です。
Q2: マルチモードで10Gbpsは可能ですか?
A2: はい。特にOM3/OM4等の高性能マルチモードや適切な光源(VCSEL)を使えば短距離(数十〜数百メートル)で10Gbpsは十分可能です。
Q3: 光ファイバ選びで注意すべき点は?
A3: 必要な伝送距離とデータレート、使用波長、コスト(光源・終端器具含む)、将来の拡張性を総合的に評価して選択します。

関連キーワード: 光ファイバ、シングルモード、マルチモード、モード分散、モーダルディスパージョン、コア径、VCSEL、レーザーダイオード、帯域幅、伝送距離、減衰、波長、1550nm、EDFA
← 前の問題へこの年度をクイズで解く次の問題へ →
戦国ITクイズ機能

\ せっかくなら /

ネットワークスペシャリスト
クイズ形式で学習しませんか?

クイズ画面へ遷移する

すぐに利用可能!

©︎2026 情報処理技術者試験対策アプリ

このサイトについてブログプライバシーポリシー利用規約特商法表記開発者について