プロフェッショナルデジタルスキル(データ・AI)試験 概要
プロフェッショナルデジタルスキル(データ・AI)試験の試験内容・出題形式・対策情報
本試験の問題演習(過去問・サンプル問題)は現在準備中です。 まずは以下の試験概要をご覧ください。
本ページは、独立行政法人 情報処理推進機構(IPA)が公表した「見直しの検討状況」をもとに、現時点で判明している情報を整理したものです。試験区分名称・出題数・合格基準・免除制度・実施時期などは今後変更される可能性があります。データ・AI区分は出題範囲が公表済みで、詳細シラバス案とサンプル問題は準備中です。公表状況は本文「出題範囲とシラバス」冒頭の表に一元的にまとめています。最新情報は必ずIPA公式をご確認ください。
プロフェッショナルデジタルスキル(データ・AI)試験(PD-D)とは
プロフェッショナルデジタルスキル試験(仮称)は、DXやAI利活用による価値創造に向けたスキルを評価するため、現行の応用情報技術者試験と高度試験を大括り化して再編した新試験です。「マネジメント領域」「データ・AI領域」「システム領域」の3区分が設けられ、本ページはそのうち データ・AI区分(PD-D) を扱います。
データ・AI区分は、組織やビジネスにおけるデータドリブンな活動を支える基盤構築やデータ整備に関する専門知識を評価する区分です。データエンジニア、データアナリスト、AI活用を推進するデータ系職種の方が主な対象です。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 区分 | プロフェッショナルデジタルスキル(データ・AI)試験(PD-D)※名称は仮称 |
| レベル | レベル3〜4相当と推定(IPA未公表。応用情報・高度試験の再編のため) |
| 実施方式 | CBT方式 |
| 試験構成 | 科目A-1/科目A-2/科目B |
| 試験時間 | 科目A-1:90分/科目A-2+科目B:合計120分 |
| 出題数 | A-1:60問/A-2:23問/B:12問 |
| 重点領域 | データ基盤構築・データ整備・データ分析・AI活用 |
| 開始予定 | 2027年度 夏頃〜秋頃 |
| 公式情報 | IPA公式:見直しの検討状況 |
| 出題範囲 | 公表済み(科目A-2・科目B)/詳細シラバス案は準備中(「出題範囲とシラバス」を参照) |
- 3区分の中の「データ・AI領域」:データドリブンな活動を支える基盤構築・データ整備を評価する、データ専門技術者向けの区分。
- AI時代の中核区分:生成AI・機械学習・ビッグデータの普及を背景に、データの収集・蓄積・加工・品質管理・分析・AI活用までを担う人材像を国家試験として認定する。
- データマネジメント試験との関係:ビジネス部門向けの「データマネジメント試験(DM)」が基礎知識・技能を評価するのに対し、本区分は専門知識・技能を評価する。ただし両試験の上下関係や受験順序はIPAから公表されていない(本サイトによる整理)。
- 全区分共通の科目構成:3区分はいずれも、科目A-1(90分・60問)+(科目A-2 23問+科目B 12問を120分扱い)という同一構成。
- CBT方式で実施予定。ただし出題形式(多肢選択式か記述・論述式か)はIPA未公表で、現行の午後試験のような記述・論述が残るかは不明。
試験の形式・出題構成・採点方式
データ・AI区分は、3科目構成で実施されます(3区分共通・IPA検討状況による暫定値)。
- 科目A-1: 90分/60問(3区分と情報処理安全確保支援士試験の共通知識)
- 科目A-2: 23問(区分ごとの専門知識)
- 科目B: 12問(技能。事例に基づく総合的な判断)
- 試験時間: 科目A-1が90分、科目A-2と科目Bを合わせて120分
採点・合格基準: 配点・基準点はIPAから今後公表される予定です。現時点では未確定のため、正式発表をご確認ください。
対象者像・求められる知識と技能
対象者像
- データエンジニア、データアーキテクト、データベース技術者
- データアナリスト、データサイエンティスト
- AI/機械学習の活用・推進を担う技術者
求められる主な能力
- データの収集・蓄積・加工・整備を行うデータ基盤を設計・構築・運用する
- データ品質・データガバナンス・メタデータ管理を統制する
- データ分析・可視化、AI/機械学習の活用を技術面から支える
- データドリブンな業務・意思決定の基盤を提供する
求められる知識(想定)
- データベース(関係モデル・正規化・SQL)、分散・クラウドDB、NoSQL
- データ基盤・データパイプライン(ETL/ELT)、データレイク/DWH
- データ品質管理・データガバナンス・メタデータ・マスタデータ管理
- 統計・機械学習・AIの基礎、生成AIの活用と留意点
- データ可視化・BI、データセキュリティ・プライバシー・AI倫理
- データ構造・アルゴリズム・プログラミング(擬似言語)とSQLによるデータ操作
※ 上記は本サイトが整理した概観です。IPAが公表している正式な出題範囲は、次章「出題範囲とシラバス」を参照してください。
出題範囲とシラバス
公表状況
データ・AI区分は「出題範囲は公表済み、詳細シラバスは準備中」という状態です(2026年8月17日時点)。出題範囲は2026年3月31日公表の「出題範囲等の改定案Ver1.0」に含まれており、シラバス案(小分類・用語例・目標とする技能の具体例)だけが未公表です。
| 対象 | 状況 | 参照している資料 |
|---|---|---|
| 科目A-2の出題範囲(大分類・中分類) | 公表済み | 出題範囲等の改定案Ver1.0(PDF)(2026年3月31日) |
| 科目Bの出題範囲(大項目・小項目) | 公表済み | 同上 |
| シラバス案(科目A-1・A-2・Bの詳細) | 準備中 | ー |
| サンプル問題 | 準備中 | ー |
IPAは2026年度夏頃を目途に一通りのシラバス案を掲載する予定としており、公表され次第、本ページに追記予定です。
科目A-2の出題範囲
科目A-2は、全試験区分に共通する科目Aの体系のうち、データ・AI区分が担当する分類だけを抜き出す形で範囲が定められています。PD-Dが対象とするのは4大分類・8中分類です(分類番号が飛んでいるのは、共通体系の一部だけを担当するため)。
| 出題範囲(大分類・中分類) |
|---|
| 大分類2:データ・AIの利活用/中分類8:データマネジメント |
| 大分類2:データ・AIの利活用/中分類9:データ分析・データ利活用 |
| 大分類2:データ・AIの利活用/中分類10:AI利活用 |
| 大分類4:デジタル技術/中分類15:クラウド |
| 大分類4:デジタル技術/中分類17:データベース |
| 大分類4:デジタル技術/中分類18:AI技術 |
| 大分類5:システムの開発・運用/中分類22:アルゴリズム・プログラミング |
| 大分類7:倫理・コンプライアンス/中分類29:プライバシー関連法規 |
各中分類に含まれる小分類・用語例は、シラバス案の公表を待つ必要があります。
科目Bの出題範囲
科目Bは4大項目で構成されます。以下はIPA公表の出題範囲を整理したものです。
1. データマネジメントに関すること
- データ戦略とそれを支える組織戦略、データアーキテクチャ、データガバナンス、データ関連の法令・ガイドラインなどに基づくデータマネジメントの方針策定
- 組織のデータマネジメントに関するルールの策定・遵守推進(データ定義の標準化、データクレンジングの実施基準など)
- 管理対象データのメタデータ整備状況、データ品質などの評価・改善
- データのトラスト管理(アクセス、署名など)とデータ流通の観点での活用促進
2. データ・AIの活用に関すること
- データ分析の目的の設定、分析の進め方の設計
- データの集計・分析・可視化・レポート作成(BIツールなどのSoI(System of Insight)による自動化・効率化を含む)
- 統計学、機械学習、時系列解析などを用いたデータ分析処理の実行
- データ生成(文書、画像など)、マルチモーダル、RAG、AIエージェントなどの生成AI技術の適用
- AIの導入・活用におけるAI倫理の考慮
3. データエンジニアリングに関すること
- ドメイン知識や各種手法(正規化など)に基づく対象データの分析
- 概念・論理・物理の各データモデルの作成
- 様々な収集元のデータに対する、一貫性・整合性を確保したデータ統合・変換
- データ基盤、データパイプラインの設計・構築・運用(クラウドサービスの活用を含む)
4. データ処理とアルゴリズムに関すること
- データのCRUD(登録、参照、更新、削除)の操作
- データ構造(スタック、キュー、木構造、グラフ、連結リストなど)とプログラミング
- アルゴリズム(再帰、整列、探索、文字列処理など)とプログラミング
大項目4は見落としやすい重点ポイントです。IPAは注記で「データの操作について、SQLを扱う」「プログラム言語について、擬似言語を扱う」と明示しています。つまりデータ・AI区分では、基本情報技術者試験の科目Bと同じ擬似言語によるアルゴリズム・プログラミングが出題されます。データ分析やデータ基盤の知識だけでは対応できないため、擬似言語の読解とデータ構造・アルゴリズムの対策を学習計画に組み込む必要があります。
シラバス案で今後示される内容
先行して公表されたマネジメント区分(PD-M)・システム区分(PD-S)のシラバス案は、2026年6月30日にVer0.1(科目Bの「目標とする技能」)が公表され、2026年7月31日にVer0.2へ更新されて科目A-2の「目標とする知識(専門知識)」が追加されました。
その構成は次の2階層です。データ・AI区分でも同じ形式で示される見込みです。
- 科目A-2:上記の中分類ごとに、小分類・項目・用語例を列挙する
- 科目B:上記の大項目・小項目ごとに、「目標とする技能の例」を具体的に示す
先行2区分の内容は、PD-M(マネジメント)・PD-S(システム)の各ページで解説しています。
現行制度との関係・免除制度(検討中の扱い)
| 旧制度 | データ・AI区分との重なり(推定) |
|---|---|
| 応用情報技術者試験(AP) | 高度試験とともに大括り化され、各区分へ再編・統合(IPA公表) |
| データベーススペシャリスト試験(DB) | データベース領域が重なる(科目A-2ではシステム区分にも指定されており、いずれか一方への統合とは断定できない) |
| 各種データ・AI系の専門領域 | データ・AI区分に集約されると推定 |
免除制度(検討中): プロフェッショナルデジタルスキル試験の各区分については、現行の高度試験と同等の免除制度を設けることが検討されています。経過措置として、現行の高度試験等で一部科目の免除要件を満たした場合に、一定期間、同試験の一部科目を免除する案も示されています。詳細は未確定のため、現行制度で免除要件を満たしておくことがリスクヘッジになります。
実施時期・今後のスケジュール(暫定)
- 2026年3月31日: IPAが「見直しの検討状況」を公表(プロフェッショナルデジタルスキル試験の新設案を提示)
- 2026年6月30日: マネジメント区分・システム区分のシラバス案Ver0.1公表(科目Bの「目標とする技能」。データ・AI区分は準備中)
- 2026年7月31日: 同2区分のシラバス案がVer0.2に更新(科目A-2の「目標とする知識」が追加。データ・AI区分は引き続き準備中)
- 2026年度中: データ・AI区分を含む残りのシラバス案・サンプル問題を順次公表予定(2026年度夏頃目途)
- 2026年度: 現行の応用情報・高度試験はCBT方式へ移行し、前期(2026年11月頃)・後期(2027年2月頃)に実施予定(データベーススペシャリスト試験は後期に実施)。現行制度は2026年度の実施をもって終了予定
- 2027年度 夏頃〜秋頃: プロフェッショナルデジタルスキル試験の開始を想定(最終決定はIPAの公表による)
