情報処理安全確保支援士 2025年 秋期 午前2 問04
問題文
PKI(公開鍵基盤)を構成するRA(Registration Authority)の役割はどれか。
選択肢
ア:デジタル証明書にデジタル署名を付与する。
イ:デジタル証明書に紐付けられた属性証明書を発行する。
ウ:デジタル証明書の失効リストを管理し、デジタル証明書の有効性を確認する。
エ:本人確認を行い、デジタル証明書の発行申請の承認又は却下を行う。(正解)
PKIを構成するRA(Registration Authority)の役割【午前2 解説】
要点まとめ
- 結論→RAは本人確認と発行申請の承認・却下を行う登録機関で、証明書の署名自体はCAが行います。
- 根拠→PKIは役割分担が明確で、RAは登録(identity vetting)、CAは公開鍵に対するデジタル署名や失効情報の発行を担当します。
- 差がつくポイント→CRL/OCSPや証明書の署名者(CA)とRAを混同せず、属性証明書や属性発行者(AA)の存在も区別することが大切です。
正解の理由
RA(Registration Authority)は利用者の本人確認や申請内容のチェックを行い、証明書発行の可否(承認または却下)を決定する役割を担います。実際の署名である「証明書の発行(公開鍵に対するデジタル署名)」はCA(Certification Authority)が行うため、RAの機能は署名ではなく登録・認証プロセスに特化しています。したがって、「本人確認を行い、発行申請の承認又は却下を行う」選択肢が正解です。
よくある誤解(2〜3 行)
RAが証明書にデジタル署名を付与すると思われがちですが、署名はCAの役割です。
また、CRLやOCSPの管理をRAが行うとする誤解もありますが、これらは通常CAまたはOCSPレスポンダが担当します。
また、CRLやOCSPの管理をRAが行うとする誤解もありますが、これらは通常CAまたはOCSPレスポンダが担当します。
解法ステップ
- PKIの主要コンポーネント(CA, RA, CRL/OCSPなど)の基本役割を思い出す。
- 各選択肢を「本人確認」「署名」「失効管理」「属性発行」などの役割に分類する。
- 「署名」や「失効管理」はCA側の機能だと判断して該当選択肢を除外する。
- 残った「本人確認・申請承認」の選択肢がRAの定義に合致するため正解とする。
選択肢別の誤答解説
- ア: デジタル証明書にデジタル署名を付与する。
→ 誤り。証明書への署名(発行)はCAの役割であり、RAは署名鍵を持って証明書に署名しません。 - イ: デジタル証明書に紐付けられた属性証明書を発行する。
→ 誤り。属性証明書は属性認証局(Attribute Authority)など別の機能が担当することが一般的で、RAは主に本人確認を行います。 - ウ: デジタル証明書の失効リストを管理し、デジタル証明書の有効性を確認する。
→ 誤り。CRLやOCSPによる失効情報の発行・運用はCAやOCSPレスポンダの責任で、RAの主業務ではありません。 - エ: 本人確認を行い、デジタル証明書の発行申請の承認又は却下を行う。
→ 正解。RAは登録機関として申請者の身元照会や承認判断を行い、CAに発行指示を与える役割を担います。
補足コラム(関連知識など)
- PKIの代表的な仕様はX.509で、証明書の構造や拡張、属性証明書の扱いが定義されています。
- 典型的なPKI構成要素はCA(証明書発行・失効管理)、RA(登録・認証)、リポジトリ(証明書公開)、クライアント/サーバー(利用者)です。
- セキュリティ上の分離(役割分担)は鍵の漏洩リスクを下げ、監査や責任分界を明確にします。RAは組織内部や外部の委託先が担うことがあります。
- 失効情報の配信はCRL(Certificate Revocation List)方式とOCSP(Online Certificate Status Protocol)方式があり、運用要件に応じて使い分けられます。
FAQ
Q: RAはCAと同じく秘密鍵で証明書に署名できますか?
A: いいえ。署名を行う秘密鍵は通常CAが保有します。RAは署名の前段階として本人確認と承認を行います。
A: いいえ。署名を行う秘密鍵は通常CAが保有します。RAは署名の前段階として本人確認と承認を行います。
Q: 証明書の失効確認(OCSP/CRL)は誰が提供しますか?
A: 主にCA自身か専用のOCSPレスポンダが失効情報を提供します。RAは通常その提供を行いません。
A: 主にCA自身か専用のOCSPレスポンダが失効情報を提供します。RAは通常その提供を行いません。
Q: 属性証明書の発行はRAの仕事ですか?
A: 通常は属性証明書を扱う別の権限(Attribute Authorityなど)があり、RAはその発行主体とは別になることが多いです。
A: 通常は属性証明書を扱う別の権限(Attribute Authorityなど)があり、RAはその発行主体とは別になることが多いです。
関連キーワード: PKI, RA, CA, CRL, OCSP, X.509, 属性証明書、登録機関、証明書失効、公開鍵暗号

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