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システムアーキテクト試験 2012年 午前224


ディザスタリカバリを計画する際の検討項目の一つであるRPO(Recovery Point Objective)はどれか。
業務の継続性を維持するために必要な人員計画と交代要員の要求スキルを示す指標
業務を代替する遠隔地のシステム環境と、通常稼働しているシステム環境との設備投資の比率を示す指標
災害発生時からシステムを再稼働するまでの時間を示す指標
システムが再稼働したときに災害発生前のどれだけ最新の状態に復旧できるかを示す指標(正解)

解説

ディザスタリカバリのRPO(Recovery Point Objective)とは【午前2 解説】

要点まとめ

  • 結論:RPOは「災害発生前のどれだけ最新の状態に復旧できるか」を示す指標です。
  • 根拠:RPOはデータの損失許容範囲を時間で表し、バックアップの頻度や復旧時点を決める重要な要素です。
  • 差がつくポイント:RTO(復旧時間目標)と混同しやすいため、RPOは「データの復旧時点」、RTOは「復旧までの時間」と明確に区別することが重要です。

正解の理由

選択肢エは「システムが再稼働したときに災害発生前のどれだけ最新の状態に復旧できるかを示す指標」とあり、これはRPOの定義そのものです。RPOは「どの時点までのデータを復旧できるか」を示し、例えばRPOが1時間なら、災害発生時点から1時間以内のデータ損失を許容することを意味します。これにより、バックアップの頻度やデータ保護のレベルを決定します。

よくある誤解

RPOとRTOを混同し、RPOを「復旧までの時間」と誤解するケースが多いです。RPOはデータの損失許容時間、RTOはシステム復旧までの時間である点を正確に理解しましょう。

解法ステップ

  1. 問題文の「RPO」の意味を確認する。
  2. RPOは「Recovery Point Objective」の略で、復旧ポイントの目標を示す。
  3. 選択肢の内容をRPOの定義と照らし合わせる。
  4. 「復旧できる最新の状態」を示す選択肢を選ぶ。
  5. RTOや人員計画など他の指標と混同しないよう注意する。

選択肢別の誤答解説

  • ア: 人員計画やスキルはBCP(事業継続計画)や人材管理の範囲であり、RPOとは無関係です。
  • イ: 設備投資の比率はコスト管理やシステム冗長化の指標であり、RPOの定義とは異なります。
  • ウ: 災害発生から再稼働までの時間はRTO(Recovery Time Objective)であり、RPOとは別の指標です。
  • エ: 正解。RPOの定義に合致し、データの復旧時点を示しています。

補足コラム

RPOとRTOはディザスタリカバリ計画の基本指標であり、両者を組み合わせて復旧戦略を策定します。RPOが短いほど頻繁なバックアップが必要でコストが増加しますが、データ損失リスクは低減します。RTOはシステム停止時間の許容範囲を示し、業務影響を最小化するための目標時間です。

FAQ

Q: RPOが短いほど何が良いですか?
A: データ損失のリスクが減り、より最新の状態に復旧可能ですが、バックアップ頻度やコストが増加します。
Q: RTOとRPOはどのように使い分けますか?
A: RPOは「どの時点までのデータを復旧するか」、RTOは「復旧にかかる時間」を示し、両方を考慮して復旧計画を立てます。

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