システムアーキテクト 2017年 午前2 問17
問題文
ビッグデータを有効活用し、事業価値を生み出す役割を担う専門人材であるデータサイエンティストに求められるスキルセットを表の三つの領域と定義した。データサイエンス力に該当する具体的なスキルはどれか。

選択肢
ア:扱うデータの規模や機密性を理解した上で、分析システムをオンプレミスで構築するか、クラウドコンピューティングを利用して構築するか判断し設計できる。
イ:事業モデルやバリューチェーンなどの特徴や事業の主たる課題を自力で構造的に理解でき、問題の大枠を整理できる。
ウ:分散処理のフレームワークを用いて、計算処理を複数サーバに分散させる並列処理システムを設計できる。
エ:分析要件に応じ、決定木分析、ニューラルネットワークなどのモデリング手法の選択、モデルへのパラメタの設定、分析結果の評価ができる。(正解)
🔒 解説は解答すると表示されます
データサイエンス力【午前2解説】
正解の理由
選択肢のうち、分析手法の選択、モデルのパラメータ設定、分析結果の評価といった作業を直接扱っているのは選択肢エです。設問で示された「人工知能や統計学などの情報科学に関する知識を用いて、予測、検定、関係性の把握及びデータ加工・可視化する力」に合致しており、機械学習モデルの適用と評価は典型的なデータサイエンスの業務です。したがって、エが正解になります。
解法ステップ
- 表の「データサイエンス力」の定義文をキーワード(例:人工知能、統計学、予測、検定、可視化、モデリング)で把握する。
- 各選択肢のキーワードを対応させる(モデル・手法・評価 → データサイエンス、システム設計・分散処理 → エンジニアリング、事業構造理解 → ビジネス力)。
- 最も定義に直接対応する選択肢を選ぶ。ここではモデル選択・パラメタ設定・評価を示すエが該当する。
選択肢別の誤答解説
- ア: 扱うデータの規模やオンプレ/クラウドの選定・設計は、インフラやシステムアーキテクチャの判断に関する事項です。これは主にデータエンジニアリングやITアーキテクト領域に属します。
- イ: 事業モデルやバリューチェーンの理解、問題の構造化はビジネス力(ビジネスアナリティクス)に該当します。データサイエンス力というより、課題定義や要件整理の役割です。
- ウ: 分散処理フレームワークを用いた並列処理システムの設計はデータ処理基盤やエンジニアリング寄りの能力です。大規模データ処理の実装能力であり、データサイエンスのモデル作成そのものとは異なります。
- エ: 決定木、ニューラルネットワークなどのモデリング手法の選択、パラメータ調整、評価を含むため、定義どおりデータサイエンス力に一致します。
よくある誤解
- モデリングは「プログラミング力」と混同しやすい:モデルの設計や評価は数学・統計学的な判断が中心で、単なるコーディングとは目的が異なります。
- クラウドや分散処理の知識があればデータサイエンティストになれると考える誤り:インフラ知識は有益ですが、それ自体はデータサイエンス力の本質ではありません。
- ビジネス理解とデータサイエンスを同列に扱う誤解:両者は密接に連携しますが、定義上は異なるスキル領域(ビジネス力 vs データサイエンス力)です。
補足コラム
データサイエンス力の具体例:
- モデル選択:回帰、決定木、ランダムフォレスト、ニューラルネットワークなどから目的・データ特性に合う手法を選ぶ。
- パラメータ調整:ハイパーパラメータ探索(グリッドサーチ、ベイズ最適化など)を実施。
- 評価:交差検証、混同行列、精度(accuracy)、AUC、RMSE等の指標を用いて性能評価を行う。
- 前処理と可視化:欠損処理、特徴量エンジニアリング、可視化(箱ひげ図、散布図、ヒートマップ)でデータの理解を深める。
代表的ツール:Python(pandas、scikit-learn、TensorFlow)、R、Jupyter Notebookなど。
FAQ
Q1: データサイエンティストはインフラの知識も必要ですか?
A1: 必要最低限のクラウドやデータパイプライン知識は業務上役立ちますが、設問の「データサイエンス力」は主にモデル化・評価・統計的知見を指します。
A1: 必要最低限のクラウドやデータパイプライン知識は業務上役立ちますが、設問の「データサイエンス力」は主にモデル化・評価・統計的知見を指します。
Q2: モデル評価に使う指標はどう選べばよいですか?
A2: タスク(分類・回帰)、クラス不均衡の有無、ビジネス要件(誤分類コスト)に応じて適切な指標を選びます。例えば不均衡分類ではAUCやF1が有効です。
A2: タスク(分類・回帰)、クラス不均衡の有無、ビジネス要件(誤分類コスト)に応じて適切な指標を選びます。例えば不均衡分類ではAUCやF1が有効です。
Q3: データエンジニアとの境界はどこですか?
A3: データエンジニアはデータ取得、保存、処理基盤の構築・運用が中心。データサイエンティストは分析・モデリング・意思決定支援が中心です。協働が重要です。
A3: データエンジニアはデータ取得、保存、処理基盤の構築・運用が中心。データサイエンティストは分析・モデリング・意思決定支援が中心です。協働が重要です。
関連キーワード: データサイエンス、モデリング、機械学習、統計学、特徴量エンジニアリング、モデル評価、データエンジニアリング、ビジネスアナリシス

\ せっかくなら /
システムアーキテクトを
クイズ形式で学習しませんか?
クイズ画面へ遷移する→
すぐに利用可能!

