システム監査技術者 2013年 午前2 問05
問題文
給与計算業務を外部に委託している場合に、受託会社が提供する業務における、委託会社の財務報告に関わる内部統制の有効性が、外部の監査人によって保証されていることを確認できるものはどれか。
選択肢
ア:一般財団法人日本情報経済社会推進協会 ISMS認証証明書
イ:一般財団法人日本情報経済社会推進協会 プライバシーマーク登録証
ウ:特別民間法人日本公認会計士協会 監査・保証実務委員会実務指針第86号に基づく保証報告書(正解)
エ:独立行政法人情報処理推進機構 JISEC認証報告書
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受託業務の内部統制保証報告書【午前2解説】
正解の理由
給与計算を外部委託すると、受託会社の処理結果が委託会社の財務報告に影響します。そのため、受託会社の内部統制が適切に整備・運用されているかを、外部の監査人が検証した報告書を確認する必要があります。
ウの「監査・保証実務委員会実務指針第86号に基づく保証報告書」は、受託会社の業務に関係する内部統制について、外部の監査人が保証したことを確認できるものです。したがって、問題の要件に合致します。
解法ステップ
- 問題が確認したい対象を整理します。
「受託会社が提供する業務」と「委託会社の財務報告に関わる内部統制」です。 - さらに、「外部の監査人による保証」が必要だと確認します。
- 各選択肢の認証・報告書が、何を対象としているかを比べます。
- 受託業務の内部統制に対する外部監査人の保証報告書であるウを選びます。
選択肢別の誤答解説
-
ア:ISMS認証証明書
情報セキュリティマネジメントシステムが、規格に沿って構築・運用されていることを認証するものです。財務報告に関係する受託業務の内部統制について、監査人が保証したことを示すものではありません。 -
イ:プライバシーマーク登録証
個人情報を適切に取り扱う体制を整備していることを示す制度です。個人情報保護に関する取組の証明であり、財務報告に関わる内部統制の保証とは目的が異なります。 -
ウ:実務指針第86号に基づく保証報告書
受託会社の業務に関係する内部統制について、外部の監査人が検証し、保証したことを示します。給与計算業務を委託する際に、委託会社の財務報告に関わる統制の有効性を確認するという要件に合致します。 -
エ:JISEC認証報告書
IT製品のセキュリティ機能を評価・認証する制度に関する報告書です。受託会社の財務報告に関わる内部統制の有効性を保証するものではありません。
よくある誤解
- 情報セキュリティに関する認証であれば、財務報告に関わる内部統制も保証されると思い込むことがあります。認証や保証の対象を区別してください。
- 給与計算は個人情報を扱うため、プライバシーマークが適切だと考えがちです。しかし、設問の焦点は個人情報保護ではなく、財務報告に関わる内部統制です。
- 「外部の監査人による保証」という条件を見落とし、各制度の知名度だけで選ばないようにしましょう。
補足コラム
受託会社の内部統制に関する保証報告書には、統制の整備状況をある時点で評価するものや、一定期間にわたる運用状況も評価するものがあります。統制が実際に有効に運用されていたかを確認する場合は、報告対象期間や保証の範囲にも注目します。
FAQ
Q. ISMS認証があれば、受託業務の内部統制も確認できますか?
A. ISMS認証は情報セキュリティ管理の仕組みに関する認証です。財務報告に関わる内部統制を監査人が保証したことの確認には、設問で問われている保証報告書が必要です。
A. ISMS認証は情報セキュリティ管理の仕組みに関する認証です。財務報告に関わる内部統制を監査人が保証したことの確認には、設問で問われている保証報告書が必要です。
Q. この問題で「外部の監査人」が重要なのはなぜですか?
A. 受託会社の自己評価だけでなく、独立した監査人が内部統制を検証し、保証していることが求められているためです。
A. 受託会社の自己評価だけでなく、独立した監査人が内部統制を検証し、保証していることが求められているためです。
関連キーワード: 受託業務、内部統制、財務報告、保証報告書、実務指針第86号

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