登録販売者 2021年 奈良・関西広域連合・福井 問53
問題文
一般用医薬品の禁煙補助剤に関する記述の正誤について、正しい組合せを一つ選べ。
a ニコチン置換療法は、喫煙しながら禁煙補助剤を使用し、段階的に喫煙量を減らして、最終的に禁煙に導く方法である。
b 禁煙補助剤には、咀嚼剤とパッチ製剤があり、ニコチンが口腔粘膜から吸収又は皮膚を透過して血中に移行する。
c 咀嚼剤は、ゆっくりと断続的に噛むこととされているが、噛みすぎて唾液が出過ぎたときは、飲み込まずにティッシュ等に吐き出すとよい。
d ニコチンは、インスリンの血糖降下作用に拮抗して、効果を妨げるおそれがあるため、インスリン製剤を使用している人は使用前に医師等に相談する必要がある。
選択肢
1:a:正、b:誤、c:正、d:誤
2:a:正、b:誤、c:誤、d:正
3:a:誤、b:正、c:正、d:正(正解)
4:a:誤、b:正、c:誤、d:正
5:a:誤、b:誤、c:正、d:正
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ニコチン置換療法【登録販売者解説】
正解の理由
ニコチン置換療法は、喫煙以外の方法でニコチンを摂取し、徐々に摂取量を減らしていく方法です。
正しい正誤の組合せは、aが誤、b・c・dが正です。この組合せに当たるのは 3 です。根拠は、厚生労働省「試験問題の作成に関する手引き(平成30年3月)」第3章「主な医薬品とその作用」の「禁煙補助剤」です。
解法ステップ
- aの「喫煙しながら」に注目します。ニコチン置換療法では、ニコチンの摂取方法を喫煙以外に換えます。
- bは、咀嚼剤が口腔粘膜(こうくうねんまく)から、パッチ製剤が皮膚から吸収される点を確認します。
- cは、咀嚼剤を噛みすぎた場合の唾液の扱い、dはニコチンとインスリンの作用の関係を確認します。
- aを誤、b・c・dを正として選択肢を照合します。
選択肢別の誤答解説
-
a 誤り
×「喫煙しながら禁煙補助剤を使用」→ ○「ニコチンの摂取方法を喫煙以外に換える」
ニコチン置換療法は、喫煙によるニコチン摂取を別の方法に換え、離脱症状を軽減しながらニコチンの摂取量を徐々に減らす方法です。「喫煙量を段階的に減らす」と読み替えないようにしましょう。 -
b 正しい
禁煙補助剤には、咀嚼剤(そしゃくざい)とパッチ製剤があります。咀嚼剤ではニコチンが口腔粘膜から、パッチ製剤では皮膚を通して吸収され、血中に移行します。 -
c 正しい
咀嚼剤は、菓子のガムのように強く噛み続けるのではなく、ゆっくり断続的に噛みます。噛みすぎると唾液が多く出てニコチンを飲み込みやすくなり、口腔粘膜からの吸収が十分でなくなったり、吐き気や腹痛などが現れやすくなったりします。唾液が出すぎた場合は、飲み込まずに吐き出します。 -
d 正しい
ニコチンは、インスリンの血糖降下作用(血糖値を下げる作用)に拮抗(反対の働きをして効果を妨げること)するおそれがあります。そのため、インスリン製剤を使用している人は、禁煙補助剤を使用する前に医師や薬剤師に相談する必要があります。
よくある誤解
- 「喫煙量を減らす」と「ニコチンの摂取量を減らす」を混同しやすい点に注意しましょう。ニコチン置換療法で徐々に減らすのは、ニコチンの摂取量です。
- 咀嚼剤をガムのように噛み続けるとよい、と思い込まないようにしましょう。ゆっくり断続的に噛むことがポイントです。
- インスリンとの関係を「使用してはいけない」と決めつけないようにしましょう。この記述で求められているのは、使用前に医師や薬剤師へ相談することです。
補足コラム
禁煙補助剤は、ニコチン離脱症状を軽減しながら、ニコチンの摂取量を徐々に減らしていくために使われます。禁煙に伴うイライラ感、集中困難、落ち着かないなどの症状は、ニコチン離脱症状として手引きに示されています。
FAQ
ニコチン離脱症状とは、どのような症状ですか?
喫煙をやめて血中のニコチン濃度が低下したときに現れる、イライラ感、集中困難、落ち着かないといった症状です。
喫煙をやめて血中のニコチン濃度が低下したときに現れる、イライラ感、集中困難、落ち着かないといった症状です。
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